僕は、いまさら言うのもあれですが、お酒が好きです。愛しているといっても過言ではありません。だから「いかにしてお酒を飲むか」というのは、僕の人生をかけた永遠のテーマでもあります。
これまでも
「正しいお酒の飲み方」http://blog.oneman-band.biz/?page=3&cid=9
「一人で飲むときに入る店」http://blog.oneman-band.biz/?page=5&cid=9
など、様々な考察を重ねてきました。
もう5年も前の話ですが、ついに「飲む前に飲む」という極意を発見しました。http://blog.oneman-band.biz/?page=6&cid=9
飲み屋で飲むときは最初の一杯は外で飲む。
灯台下暗し、というか、あまりに素敵な発見だったので、それ以降、厳冬期を除いて今でもたいてい実行しています。
出張の空の下の神社仏閣、気持ちのいい公園、お城。東京には浅草寺や神田明神、文京区須藤公園など、しょっちゅう行っているお気に入りの場所もいくつもあります(行きつけの飲み屋の近くばかり)。
時々「もう30年以上もいろいろ考えながら、いろんな酒をいろんな場所で楽しんできたのだから、革命的な新しい飲み方はもう見つからないだろうな」とさみしい気持ちになったりしていたのですが、なんと最近また、新しい極意を発見したのでした。
それはずばり
「歩き酒」
飲み方は、そのまんまです。歩きながら飲む。
この飲み方が「特に威力を発揮する」のは、地方出張時。
僕は週に1度くらいのハイペースで、日本各地に出張に行き、行った先でベロベロ酒を飲むのですが、今までは最初の一杯は「公園」や「お城」、時には「道端」など、なるべく風光明媚なところや人間や街が観察できるような場所で、座って飲んでいました。
でも!
旅行に行くと移動しますよね。
そう、お酒も、移動しながら飲むとさらにうまいのです。
コンビニでビールを買って繁華街をぶらぶらと歩きながら飲む。
(出張の目的の一つである)その街の様子や雰囲気が感じられるし、いろんな人々も見れる。小さな神社があったり川が流れていたり、公園を通ったりしてとても気分がいい。出張先での僕の決め事である「その街で一番入りにくい店に入る」ための、お店を見つけるのにも役立ちます(それに入る勇気も出る!)。さらに言えば歩くのは健康にもいいしおなかもすく。
なんと!一石二鳥どころではありませんね。
この飲み方を発見してしまったときは、少し敬虔な気持ちになり神様に感謝しました。ああ、お酒の神様ありがとう。僕は永遠にあなたのしもべです。
お酒って、ほんとに奥が深いですね。これから後何年、何十年、飲み続けられるかわかりませんが、まだまだいろんな発見が待っていそうだ。心が弾みます(2024年1月28日)。
JUGEMテーマ:不動産投資
新年、明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
ワンマンバンドはスタッフ数が徐々に増え、アルバイトなど含めると15名体制となりました。売上も創業以来毎年増加しており、今年度(6月末)は10億円を超える予定です。
「規模の拡大は追わない。少数精鋭の組織を作り、維持する」ことを社是としているので急に人数を拡大する予定はないのですが、一方、「採用が企業の命」だとも考えています。「必要なポジションに人を採る」のではなく「素晴らしい人を採用し、その人の能力を最大限活用できるように仕事をマネージする」というのが基本的な考えです。
なので、「常にいつでも、スタッフ募集中」です。社員、アルバイト、どちらでも。
我々が何を考え、どんな会社で何を目指しているのか。それはブログにも書きましたが、「ワンマンバンドの基本方針」をご覧いただけたらと思います。
http://blog.oneman-band.biz/?eid=80
逆に我々がスタッフに求めていることも、ここに書かれている「社員の行動指針」の通りです。この基準で採用活動を行い、また、評価も行います。
「経験」があることは悪いことではありませんが、「人物」の方をはるかに重要視しています。
これは僕のちょっとした自慢なのですが、ワンマンバンドでは創業以来13年、まだ一人の社員も辞めていません(とはいえ、これを維持する特段の意図はありませんが)。組織なのでもちろんいろいろな問題点もあると思いますが、基本的には「誠実な人が集まった雰囲気の良い会社」であるのではと思います。
コロナが流行るずーっと前、13年前の創業以来の「完全在宅勤務」です。現在は大阪、名古屋、松山、それからバングラディシュにもスタッフが働いています。子育て中の女性スタッフも多く、「時間的融通の利き方」はかなりのものだと思います。
もし少しでもご興味ある方がいらっしゃれば、ご連絡いただければ幸いです。また僕、坂田の人となりは、このブログやHPをご覧いただければなんとなくご理解いただけると思います。
よろしくご検討お願いします!(2024年1月4日)
]]>JUGEMテーマ:不動産投資
競売取得の事故物件
以前事故物件について記事を書いたのはもうかれこれ6年前です
http://blog.oneman-band.biz/?page=6&cid=5
取得する物件の数
はそのころに比べると大分増えているし、6年もたつとまあまあいろいろな出来事があり、「忘れることのできない」強烈な物件も、いくつかあります。
以前書いたように、ワンマンバンド創業当時は「事故物件でも気にせず取得」していた時期もありました。創業時から(もしくはものごごろついた後ずっと)、「人の行かない道を選ぶ」傾向が強かったので、なんなら「事故物件を積極的に探す」ようなこともありました。
もちろん最初から、事故物件はその内容を包み隠さず告知し、説明し、「それでもかまわない」という人に、その事実を反映した価格、で売却していたわけですが、それでも十分利益が出ていたと思います。
しかし、扱う物件数も多くなり、また物件当たりの単価も上がってくると、だんだんと「特に手間のかかる」事故物件は積極的には扱わなくなってきました。
今は「事故物件だとわかっているもの」を取得することは、基本的にはありません。
しかしもちろん、それで事故物件を避けることができるわけではない。競売を主な仕入れ手段としていることもあり、どうしても「それなりの確率で」、
「取得したら事故物件だった」
もしくは
「取得後事故物件になってしまった」
という物件が出てくるわけです。
今日はそういう物件事例をいくつか紹介したいと思います。
まず今まさに、物件準備を進めている現在進行形の物件です。
競売で取得し、占有者と話し合いの上問題なく明け渡しが進み、それでは早速リフォームに取り掛かろう、としたところ、押し入れの中から「白骨死体」が見つかってしまいました。
すぐに警察に連絡したら「事件に」。殺人事件ですね。
そうなると大変です。最近物件を取得した我々はもちろんその「白骨」事件に何の関係もないわけですが、「現在の所有者」ということで、担当者は何度も事情徴収を受け、警察の現場検証(2日間!)の間中、物件のすぐ近くで待機せねばならず、数百メートル離れたところに停めてある自分の車に戻ることもできなかったそうです。
僕も猟銃を所持しているから警察とは比較的かかわりが深いのですが、普段親切で丁寧な警察官も、ことがいったん事件、となったら、「一般人の迷惑など一切無視してもいい」という強力な文化のもとに動きます。
ほんとに迷惑です。
同じスタッフがその直後に担当した物件。落札後、退去済みの占有者と話したら「昔から出る家」だそうで、上記物件のこともありややバイオリズムが下降気味だった「霊感の強い」担当者の代わりに、僕が物件の初回訪問を行いました。
僕は「幽霊を信じていない」というわけでは特にないけれど、霊感、とかには今まで無縁で、「どちらかというと見てみたい」くらいの気持ちで訪問しましたが、幸か不幸か、幽霊には会えませんでした。
その物件はそれ以外の要素で想像より状態がかなり悪く、代金納付は見送りました。2週間前の話。
ワンマンバンドでは現在年間で100件弱、創業以来だと1000件近くの物件を取得しているので、「競売」という特性もあり、ごくまれではあるけれど、どうしても中には「自殺」がかかわってくる物件も出てきます。
取得した物件の占有者からはできる限り丁寧に希望を聞き、場合によっては担当者が一緒に役所の福祉課に行ってサポートしたりする場合もあり、「我々が落札したことによって、他の誰が落札した場合よりも債務者のことを考えて行動する」というのが我々の方針です。その方針に従って採用活動も行っているので、担当者はみな「人の心の痛み」を感じられる人たちだと思うし、その中で「勘違いすることなく」丁寧な対応を心がけているつもりです。
しかし今まで2度、我々が取得後に、債務者が自宅内で自殺してしまったケースがありました。
いずれも僕からみて担当者の対応には何の落ち度もなく、「本当に気の毒なのは担当者だ」とも思えてきます。もちろん亡くなった人も気の毒なのですが。
そういった物件も、ビジネスとして手掛けているので、気持ちを切り替えて「最善の方向」でリフォームを行い、きちんと全てを告知したうえで販売しています。
もちろん「想定外の事故物件」は結果的に赤字になってしまうケースも多いですが、それも含めた「全体のビジネス」なので、他でカバーすれば問題はありません。
それに長ーい目で見れば、およそ人の死んでいない土地などなく、人が死ぬことはとても自然なことだし、テレビやサイトなどで「過度に強調して、場合によってはおもしろおかしく」取り上げるのも、どうなのかなー、とも思います。
もちろん「事故を隠したりして」売ってしまうような業者は言語道断です。が、そういうことをあまり気にしない人たちもたくさんいて、そういう人たちに対しきちんと事実を伝えたうえで売却をしている我々(やほかの多くの良心的な事業者)からみると、そういった動きは、面白いのかもしれないが、いたずらに嫌悪感を植え付け、空き家問題を助長したり、している側面もあるんじゃないかなー、と思います。
今後も、(ビジネスという範囲の中でですが)できる限り債務者の気持ちや状況を尊重し寄り添って、ビジネスを進めていこうと思っています。それと、一度はどこかで、幽霊に会ってみたいという気も、するようなしないような。。。。(2023年6月29日)
]]>JUGEMテーマ:不動産投資
ワンマンバンドの基本方針
ワンマンバンドは「小さな不動産会社」ではありますが、それでも僕自身や社員、アルバイト、それからその家族、合わせれば30人くらいの人生に大きな影響力を持っていることになります。
僕自身のことで言っても一人息子はまだ5歳。そうでなくとも「頭と体が健康ならば」、そうですね、85歳くらいまでは現役でバリバリ働きたいところです。そうすると、12年前の創業から数えると40年以上になります。
40年!
結構長いな。40年続く会社はそれほど多くないだろうし、続くだけではなく利益を上げ続けなければならない。しかも情熱をもってやっていきたい。
あらためてそんなことを考え、一昨年末から昨年初頭にかけて、3か月くらいかけて、ものすごく集中して、
「長期的な成長、継続的な利益と利益率の最大化」
を目指すための
「ワンマンバンドの基本方針」
を再定義しました。
僕が「何のために何を思って会社を作り」、「何を目標として」、「どんな組織を作りたいのか」。そのために「大切なことは何なのか」
それを考えに考え抜いて、一片の誇張も入れず、体裁などを整えることを避け、本当に思っていることだけを、できるだけシンプルに、そして組織全体で共有できるように、形にするつもりで作りました。気の利いたことも、ユニークなことも、感心する内容も、何も入っていません。
会社が長期的に利益を上げ続けるためには「常に変わらず組織がよって立つ、本質的で十分に質の高い基本方針」、もう一つは「組織が常に前向きにチャレンジし進化する仕組み」
が必要だと思っています。
昨年初頭「ワンマンバンドの基本方針」を再構築してから、その考えを組織に浸透させるための、そして常に進化するための仕組みづくり、を考えていろんな施策を打ってきました。
経営情報の開示、人事制度の変更、スタッフ一人一人への権限移譲と責任・目標の明確化、給与体制の大きな変革、「ワンマンバンドのビジネスモデル」の明確化、課題図書の策定、社員Mtg、その他さまざまなこまごまとした施策(会社携帯の待ち受け画面を「ワンマンバンドの基本方針」にするとかまで)。
その結果、組織は大きく変わっています。たぶん、すごくいい方向に。
もちろん、こういうことは「すぐに結果に結び付く」ものではないし「すぐに出る結果に一喜一憂する」のは逆にマイナスでしょう。
我々は、30年後を見据えているのですから。
「会社の理念」とかって、大げさに振りかぶった上滑りしたものになりがちだと思う。ごく一部の何十年(もしくはそれ以上)続いている会社のシンプルで本質的なものを除けば、HPなんかで日ごろ見かける「会社の理念」はそのほとんどが「ほんとにそんなこと思ってるのかな」という空虚なものばかり、だといつもそう思う。
「ワンマンバンドの基本方針」も「そぎ落とすだけそぎ落とし、本当に思っていることだけをシンプルに」まとめたつもりでも、外から見れば(もしかしたら僕以外の社員からみても)、やっぱり浮ついた机上の空論、に見えてしまうのかもしれません。
また「ワンマンバンドのような小さな会社が理念かよ!」という向きもあろうかと思います。
まあこれは「理念」とはいえないですね。「僕が本当に考えて思っていることをやり遂げるための基本方針」であり、「組織全体や僕や一人一人のスタッフの短期的長期的な判断基準」となるべきものです。基本的には社内文章です。
ただビジネスにおいて「親和性」はとても大事なことだと思います。
このブログは、仕事で関係している多くの業者の方や顧客の方、それから「これからワンマンバンドで働こう」と考える将来の仲間、も見ているものなので、「ワンマンバンドの基本方針」を公開しようと思いました。
もしご興味いただければ御目通しを。ご意見アドバイス、いつでも大歓迎です(2023年2月4日)。
〜ワンマンバンドの基本方針〜
<基本方針>
? 長期的な成長、継続的な利益と利益率の最大化を第一の目的とする
? 能力を最大限に発揮し、「さらなる進化」にチャレンジし続ける
? ポジティブでロジカル、目標に向かい仲間を助け合う組織を作る
? 誇りをもって行える仕事をする
<基本指針=基本方針を実現するために>
? 利益と利益率を最大化するために
(ア)目的に対し合理的、合目的的、論理的な、態度、考え方、行動、を貫く
(イ)規模の拡大は追わない。少数精鋭の組織を作り、維持する
(ウ)とにかく行動し、試す。新しいことに積極的に取り組み、取捨選択を繰り返しながら前に進む。失敗は許容されるし、失敗から学ぶ
(エ)社会や業界の常識にとらわれない。真似をしない、自分で考える
(オ)経営者の能力を核とし、スタッフ一人一人の能力を最大化する
(カ)IT、情報を効率的に最大限活用し、競争力を高める
? チャレンジ
(ア)組織、個人の能力をどこまで発揮できるかというチャレンジ
(イ)現状に満足することなく、さらなる発展を目指すというチャレンジ
(ウ)ゴールはない。常に「今日よりも進化した明日」を求める
? 追求する組織像
(ア)目的に対する合理性をよりどころに、意思決定を行う
(イ)目的に対し常にポジティブな考え、態度、行動、をとり、ネガティブな態度や発言は許容されない
(ウ)全体の目的を達成するために仲間を互いにサポートする
(エ)経営情報が十分に共有されており、個人の責任と目標が明確で、一人一人が経営者の視点をもって仕事を進める
(オ)個人が持つ情報、ノウハウが遅滞なく共有され、全体の財産となる
(カ)一人一人のビジネススキル、仕事を通じた満足感、生活レベルの向上を実現する
? 誇りをもって行える仕事
(ア)関係する組織や人々に常にリスペクトをもって誠実に接する
(イ)我々が介在することによって、社会に対して、少しでも、プラスのインパクトを与え続ける
(ウ)社会的に弱い立場の人々に配慮し、その生活ができるだけスムーズにいくように努力する
<社員の行動指針>
? 誠実であること
? 合理的、論理的であること
? 自分の頭で考えること
? 行動的であること
? 人の話を注意深く聞き、求められていることを理解すること
? 変化に対して柔軟であること
]]>
JUGEMテーマ:不動産投資
リフォーム、塗装、残置物処理、便利屋さん。協力業者様大募集
約2年前にも同様のブログを書きましたが、拠点数、物件取得エリア、取得数、などこの2年でさらに拡大しましたので、改めて協力業者様を大募集しています!
現在ワンマンバンドでは、北は北海道から南は沖縄県まで、日本全国で物件を取得しています。
大阪、名古屋に続き昨年は四国松山にも拠点を設け、東京本社と合わせて現在は全国4拠点体制となりました。
創業以来「シンプルでミニマム」なリフォームを主に行ってまいりましたが、
この数年はより
「物件特性に合わせた、最大の利益を生み出すためのリフォーム」
に内容が変化し、その結果、
1件当たりのリフォーム費用は、10年前と比べると倍以上になっています。
創業以来12年、たくさんの協力業者の方々に助けていただきながら徐々にビジネスを行ってきましたが、物件数も、エリアも拡大し、お手伝いいただける業者の方々を常に探している状態です。
リフォーム、塗装、外構、水道工事、下水工事、残置物撤去、強制執行補助、清掃、草刈り、電気工事、害虫駆除、鍵屋、便利屋さん、などなど。
中古住宅の仕入れ数は年間で約100件程度です。エリアはバラバラですが、年間20件を超える案件を依頼させていただいている業者様もいらっしゃいます。良い関係が築ければ、そのエリアでの物件取得を増やすことも検討します。
いちど話を聞いてみてもいい、という方がいらっしゃれば、是非お声がけください。またそういった業者様をご存じの方、是非ご紹介ください。メールでも、FBでも、電話でも。
是非よろしくお願いします!(2023年1月15日)
]]>JUGEMテーマ:不動産投資
視聴感想 NHKプロフェッショナル 井上尚弥「本当の強さ」
新年あけましておめでとうございます。本年も、どうぞよろしくお願いします。
以前から加入していて忘れていたNHKプラス、最近意識してみるようになりました。
随分前からテレビはスポーツ中継とNHKくらいしか見ることがないのですが、スポーツ中継の方はおおむねアマゾンプライムやNetflixやアベマ、WOWOWで見ることが多くなり、NHKプラスも加わると、ほとんどテレビの録画機能が必要ないくらいですね。
NHKではほとんどドキュメンタリー番組を見るのですが、今まで「たまに気が付いて」興味の引かれるNHKスペシャルなんかを録画してみていましたが、NHKプラスでは過去2週間の番組が全てみられるので、「今日はNHKみようかな」、となっても、見たいドキュメンタリーがたくさんありすぎて選択に困ります。「ほんと、受信料2倍払ってもいいくらいだよなー」なんて思いながら、昨日は井上尚弥を選択しました。
井上尚弥って、ほぼ完全に試合の映像しか今まで見たことがなかったのですが、もちろん素晴らしいボクサーだし、激しく応援もしている、のだが、どちらかというとしゃべりは得意ではなさそうで、試合後のリング上でのインタビューはやや「自意識が過剰に感じられてすっと入ってきにくい」感じがしちゃって、あまり親近感を感じていなかったのも事実。
しかし、まあたいていこのような密着番組を見るとそうなんだけど、昨日も、番組を見終わったときには「今までの10倍」親しみがわいて、「今までの20倍」応援しよう、と思っていたのでした。
とても誠実で頭がいい、
というのが井上尚弥の人柄に対する、正直な感想。常人が想像できないような努力をし続けることが超一流になるために必須事項なのはもちろんですが、「冷静に客観的に、自分を見つめ、何が必要か分析し」行うことができなければ、やはり到底この域に達することはできないんだろうなー、と思いました。本当に一流といわれるような人で、「天然バカ」のような人はいるかなー、といろいろと頭を巡らしてみましたが、長嶋茂雄以外一人も思いつきませんでした。
何よりも深く印象に残ったのが、「決して誰もなめてかからない」という言葉。
周りにいる人間がそういい、本人もそう話している。
なんてこった。とつくづく思いました。
俺レベルで、しょっちゅう相手をなめてかかっていました。テニスの話ですが。なめてはいけない、と頭ではわかってはいるのですが。
己の器の小ささに、いまさらながら愕然としたのでした。
3階級制覇。4団体統一。前人未到の実績を残した今、しかし井上尚弥のチャレンジにゴールは、決してないようです。
レベルも内容も全然違いますが、新年のあいさつで僕が社員に話した言葉と同じです。
俺たちは同じだな。そう思いました。テニスでもゴールを設定することなく今年もあくなきチャレンジをしていこう。相手をなめることなく。
元旦に、よい番組を見ました(2023年1月5日)。
]]>JUGEMテーマ:ワイン
53歳にして自分の限界を悟る。ワインエキスパート試験、ほんとにムズイ!?
何であれ、ワインに関係することを思い浮かべて、気分が悪くならなくなったのは、1次試験が終わってようやく4日後でした。そのころにはワインを口にしても吐き気がしなくなってきたので、いよいよ2次試験=テイスティング、に向けての準備を開始。
筆記試験は独学で何とかなったが、テイスティングのほうは独学では難しいのでは、と思ったので、スクールのような適当なものがないか調べてみましたが、どれも今一つぴんと来ない。
仕方ないので1次試験でお世話になった「ワイン受験。Com」の山崎先生に再度頼ることにして、2日間の「対策講座」を受け、あとはいろんなワインを飲んで独学で準備することにしました。
2次試験は10月18日。残された期間は約2か月。
ワインエキスパートの2次試験には4種類のワインと、その他1種類の「それ以外の酒類」が提供されます。ワインは「原料のブドウ」と「生産国」を特定し、細かく「香り」や「味わい」「バランス」「飲み方」などについて答えます。それ以外の酒類は「お酒の名前(ブランデーとか、紹興酒とか)を当てます。
ワインの原料となるブドウの品種は、試験に出るようなものだけでも20とか30とかあり、生産国も20か国くらいは出題の可能性がある。「ワイン以外の酒類」に至っては、出る可能性があるとされるものだけで40種とか。
なかなかにハードな試験です。
しかしワインについてはほとんど素人の僕ですが、日本酒を飲んできたキャリアは長い。もう10年以上前にはなるが、利酒大会とかにでていたこともあるし、我が家では年末の「格付け」は定番でいろんなものを家で格付けしてきている。おいしいものは好きだし、料理もする。
ことテイスティングに関しては、一定の自信と自負があったのでした。
ところが。
「対策講座」で2次試験に臨むメソッドを理解し、あちこちからいろんなワインを取り寄せ、100mlの小瓶を50個ほど購入し、冷蔵庫の野菜室はワインでいっぱい。外で飲むのもほぼ100%ワインです。
山崎先生曰く
「先入観というものはことほど左様に強く、テイスティングはブラインドで行わなければ無意味」
とのことなので、家では奥様に協力を仰いで毎日毎日ブラインドで何種類もワインを飲み、店でも必ずブラインドでハウスワインを持ってきてもらいました。
だけど全然違いが判らない。「
杉の香り」とか「コショーの香り」とか、「スミレの香りとか「アカシア(知るか!)の香りとか。全然わからない。ワインメーカーのコメント読んでも、どの香りがどの香りなのか、まったく特定できないのでした。
ことここに至り、はっきりと自覚したのでした。53歳にもなって。
「俺は多少違いの分かる男であるつもりだったが、そんなことは全然なくって、ただそう思い込んでいたはったり野郎だったんだ」、と
半世紀の無駄に歩んだ人生で積み重なった驕りを捨てて、裸に戻って一から努力を重ねることを決意。酒の神様に敬意を表して全部飲み込んでいたテイスティングのワインも、全部吐き出すことにしました。そうすることによって何度でも酔っぱらうことなしにトレーニングできるし、朝からだってやれます。
テイスティングのやり方や方法論なども、いろいろな書籍を読んで理解しながらトレーニングを進めていくと、だんだんと
「このままトレーニングを続けていけば、いつかはブラインドで品種を当てられるようになるようだ」
ということを確信として感じることができるようになってきました。ただしその時は数年先に訪れる予感でしたが。
また、具体的で確立されたメソッドでトレーニングしていくと、
「自分が今までいかに味の区別ができていなかったか」
ということもはっきりとわかりました。ワインに限らず、日本酒とか、食事とかでも。常に「バクッとした印象」で判断していただけだったのでした。
「それなのに随分知ったような口をたたいてきたもんだなー」「何にもわかってないのによく利酒大会とか出てたよなー」と深く反省しました。
テレビの格付けで、ガクトとヨシキ以外何で全然当たらないのかも、よーく理解できたのでした。
ようやく、店でブラインドで持ってきてもらうグラスワインの品種が2回に1回くらい当てられるようになったころ、2次試験の日がやってきました。
目黒の椿山荘で、コロナのご時世とは到底思えぬ人込み(受験生)のなか、2次試験は行われました。
赤ワイン2種類、白ワイン2種類、その他の酒1種類。
なんのお酒が出題されたのかは当日夜には発表されるのですが、
僕が正解したのは全5種類のうち、なんとわずかに白ワイン1種類のみ
でした。こういっては何ですが、言い訳させてもらうと、赤ワインの一つは明確にブショネでした。それまでブショネに当たったことなど一度もなかったというのに!
とはいえ、全種類を通じて「どの傾向」にあるブドウであるかはややはっきりとわかり、「香り」や「味わい」のコメントは(試験対策メソッドに従ったので)かなりいい線を行っている感じはしました。
毎年1種類も当てることができなくても受かる人は結構いるそうだし。
まあ不合格でも、つらいつらい1次試験の結果は5年間持ち越しできる。トレーニングを重ねれば上達することはわかったんだし、テイスティングのトレーニングは全然つらくない(というか楽しい)。
だから余裕で発表日を迎えたのですが、首尾よく合格していました。
ここ数年で一番うれしい出来事でした(息子が生まれたことを除く)。
今度は試験が終わった直後でも「もうしばらくワインなんて見たくない!」なんて思わなかったし、それどころか直後から2か月たった今日まで、今でも家では毎日のようにブラインドテイスティングを行い、お店では必ず最初の1,2杯はブラインドで持ってきてもらっています。
そうしてわかってきたのは
「ワインってなんて奥が深いんだ」
ということ。
味の違いも少しづつわかるようになってきたし、徐々にではあるが進歩していることは、明確にわかる。
何よりもワインを飲むことがこの上なく楽しい。どんどん楽しくなってくる。
「酔った勢いで」「ついついぽちっと」はじめてしまったワインエキスパート受験でしたが、目的は100%、完全に達成されました。
もとより「資格を取る」のが目的ではなかったので、これで少なくとも食事に関する資格勉強は終了です。
あとは、広い広いワインの海や日本酒の海を、好きなように泳ぎ回っていくだけです(2022年12月8日)。
JUGEMテーマ:ワイン
53歳にして自分の限界を悟る。ワインエキスパート試験、ほんとにムズイ!?
3月に唎酒師の資格を取った後、次はその上位資格である「酒匠」を目指そうかな、となんとなく思っていました。
しかし調べてみると「なんか違うかなー」と。いろいろと費用がかさむのもやや「踊らされている」ようでいい気分はしないし、今はほとんど飲まない焼酎が大きなウェートを占めているし、何よりもともと唎酒師の勉強をしようと思ったのは「大好きな日本酒のことをもっと知ってもっと飲むことを楽しみたい」からで、それには結構十分な知識を得たのではないか、と思ったからでした。
そのころ友人とワインを飲みに行った。その夜はすごく楽しくて、ワインはすごくおいしかったのですが、自宅に帰って「ワインエキスパート」を目指そうかな、という考えがいたずらに頭に浮かんできてしまったのでした。
まだ酔っぱらっていたので、その場で「ポチッ」っと。申し込んでしまったのでした。
こうして僕のワインエキスパートを目指す長い道のりが始まりました。6月の前半だったと思います(1次試験は8/16)。
「ワインエキスパート」、というのは「日本ソムリエ協会」が認定している資格で、いわゆる「ソムリエ」試験と同様です。ソムリエ試験は飲食店実務経験が3年以上ある人が受けられます。そうでない人が受けるのが「ワインエキスパート」。1次試験(筆記)、2次試験(テイスティング)の内容、難易度は同じ(教材も同じ)で、ソムリエのみ3次試験(実技)があるのですが、3次試験ではほぼ全員合格するようです。
ワインエキスパートは(言ってみれば誰でも受かる)唎酒師に比べて圧倒的に難易度が高い、という話は聞いていたし、合格率は3割程度だとも。しかし僕は昔から「試験」は比較的得意としていて自信はあった。
子供のころから「周りに公言して自分にプレッシャーをかける」やり方を一貫して採用してきたので、今回も飲むたびにペラペラ人にしゃべって、外堀を少しづつ埋めていったのでした。
送られてきたテキストは老眼の進んできた目では読むことが困難なほど小さな字で10センチほども厚さがあり、やや圧倒されながらも、僕の自信が揺らぐことはなかったのです。
ところが。
独学で勉強することに決め、「ワイン受験.com」という有名なサイトに登録し、6月中旬に勉強を始めました。筆記試験である1次試験まで2か月。
内容はほとんど知らないことばかりで、フランス語やドイツ語やスペイン語が次々と現れ読むこともままならないし全然頭に入ってこない。
とはいえ、まあ3割も受かるわけだし、受験者は「唎酒師」の試験に来ていた「何の予習もやってこない」ような飲食店関係者(失礼!)ばかりだから、勉強していけばそのうち合格ラインに到達するんだろう、と、極のんびり構えていました。
試験まで1か月となり、ネット上の模試を初めて受けたら衝撃の結果が。
100点満点で29点。4択問題で。全部カンで答えるのとほぼ同じ結果に。
偏差値は25。全受験者の中の下位1%!
これは相当なショックでした。近年味わったことがないくらい。なにせ「それなりに勉強している」つもりだったのです。自分の甘さを思い知らされました。「ワインエキスパートを目指している人はみんな本気なのだ」ということが初めて分かったのでした。
このままでは合格どころではないのはもちろん、「合格の見込みなし」で試験に臨むことになることは明白。それだけは自分に対して許すことはできない。
この日から、宅建の勉強をした15年前ぶりに図書館に通うことに決め、心を入れ替えて勉強を再開しました。
元々暗記はどちらかというと得意で、加齢による暗記力の衰えもそれほど感じてなかったのだけど、なぜかなかなか点数が伸びない。それなりに真剣に勉強しているつもりなのに。
試験まであと1週間、という土壇場で受けた模試の偏差値は38(!!!)、全受験者の下位5%に入っている体たらく。
子供のころからあまり勉強せずとも成績はまあまあ良くって、高校2年のころは試験で7点とか取っていたのに受験勉強を始めたらそこそこの大学に合格し、翌年再受験して結構な大学に合格し、宅建の資格も半年で受かり。それなりに勉強が得意で暗記も得意な気がしていましたが、ことここに至り、そうではないことをはっきりと自覚したのでした。53歳にもなって。
「俺が試験で結果を残してきたのは頭が少しばかりいいからでは全然なくて、常に気合で乗り切ってきただけだったんだ」、と。
思えばそうでした。宅建の試験受けた時も1か月前の模試で凄惨な結果を取ってそこから気合を入れたんだし、受験の時も家人が心配するくらい勉強したような気が。
「今回も気合で行くしかない」
と覚悟を決め、ラスト1週間、朝から図書館に通い詰めました。
3日前の模試で偏差値47。
8/16の試験で合格することはさすがに難しそうでした。
実はワインエキスパートの1次試験は2回受けられます。2回目は締め切り直前の8/30の予定。しかし、1回目で落ちてしまったら自分が自分をどれだけ追い込むかが手に取るように予想がついたので、できたらどうしても、何が何でも、とにかく1回目で受かりたかったのでした。かみさま〜!
朝から晩まで暗記を重ね、夜はワインを飲みながら暗記したことを思い出し。普段はいつでもぐっすり寝れる僕ですが、夜も夢の中にはワインの知識がボロボロあふれ出てきて落ち着いて眠れない。相当につらい1週間でした。
しかし膨大な試験範囲の暗記が主体の試験では、一夜漬けの効果もやや限定的。2回目に勝負をかけることを半ば覚悟し試験を受けたら、なんと合格しました。
完全に捨てていた南アフリカが4問もでたし、受かったのは全体的には「相当ついてた」結果だと思われます。
ワインエキスパート試験って、ほんとにムズイ。少なくとも「酔った勢いで」ポチっとしてしまうにはあまりに難しすぎたのでした。
でもよかったー。
もう、何であれワインに関することを見たり、聞いたり、頭の中に浮かんだだけで気持ち悪くなるような状態で、しばらくワインを口にしたくもありませんでした(本末転倒!!)
しかしそんなことは言ってられない。2か月後には2次試験のテイスティングが控えているのでした(2022年11月6日)。
]]>
日本酒が好きでほとんど毎日飲んでいます。10年以上前ですが唎酒大会なんかにも出たこともあるし、うまそうな酒を飲んではしたり顔で「この酒はねえ」などと語ったりすることも、恥ずかしながら、酔っぱらっていたりすると、ないでもない。
しかし「お前は酒の味が本当にわかっているのか」と問われれば、否。ほんとのところよくわかってないし、ブラインドでテイスティングしてバシバシ当てられる自信は全然ない。「俺は自信がある」という人は是非家で、「格付けチェック」みたいにブラインドで試してほしい。日本酒の違いはもとより、牛肉と豚肉の違いを見分けるのさえ、結構難しいものですよ(我が家では一時期「格付け」が流行っていた時期があって相当やりました)。
愛してやまない日本酒のことをもっと知りたいし、もっと深く味わいたい。
ふと、唎酒師の資格を取ってみようかな、と思いつき調べてみました。通信教育から対面まで、いくつかのコースがあって、難易度なんかも今一つよくわからないが、「二日間集中コース」というのがあってこれが一番時間的に負担が少なそう(その分料金が高いけど。10万円以上)。予定されている日程は、空けられる。
リトル坂田に「お前はこの資格を取らない理由があるだろうか?」と聞いてみたら「ないよ」と即答が返ってきたのでその場でポチッ、と申し込みました。
申し込むとしばらくして分厚い教材が送られてきた。全部読み込むには相当な時間がかかりそうだったので、大事そうなところを読み、「これさえやっておけば試験は受かりそう」と思われる「ワークノート」を予習し、二日間の講習に臨みました。
参加者は(コロナで定員を減らしているようで)17人。
唎酒師の資格を取るのは主に飲食店や酒販店で働くその道のプロと、あとは僕のような道楽者だと思いますが、当日の参加者を見渡すと平均年齢若めで、道楽でやってきたのは僕一人のように見受けられます。
講義を受けながら、テイスティングを含む1次から4次試験まであり、全部合格すると唎酒師の免状がその場でもらえます。
4次試験、というと相当難しそうですが、たとえ落ちても補習をしてもらえ、「基本的には参加者全員を合格させる」というのが、この「一番高価な」コースの狙いのようでした。
講義が始まりワークノートを開いたのですが、ふと周りを見渡すと、驚いたことにどのワークノートも真っ白。
えっ!と思い首を伸ばして他の参加者も確認しました。
3人ほどは死角になって見えなかったけど、少なくとも確認できた範囲では全員真っ白。誰も予習してきていない。俺以外。
「一体どういうことだろう」
僕にとって、この場に準備なしに臨むということは絶対あり得ない。もちろん、「おそらくみんな受かるんだろう」くらいは予想がつくわけですが、しかし万一もあるしやるからには受からなければ意味がない。それに何より資格を取るということ自体よりも「この機会に日本酒のことを一から勉強したい」と思ったのが何といっても最大の動機だったからです。
しかしこいつらときたら!
彼らはみんな、おそらく飲食のプロです。「唎酒師」の資格の必要性ももたらす価値も、そこで学ぶ知識の価値も、僕よりもずっと大きいに違いない。それに、こういっては何だが、受講料の10万円の価値だって、ずっと大きいに違いない。ああそれなのに、それなのに。
この時ほど、「次の新規事業は飲食業だな」と思ったことはありません。ここにいる連中は絶対雇わないけど。
などと憤慨しているうちに授業は進みます。
筆記試験は僕はほぼ満点に近かったと思いますが(ほんとか!)合格ラインは7割らしい。まあ、予習してなくてもたいていは受かりそうです。
3次試験がテイスティング。2種類のお酒が出てきて、それをブラインドでテイスティングして、香りや味わいなどを記述していきます。事前にはやや不安もありましたが、明確に違いがあるお酒(しかも直前の講義で味わっている)だったので、問題なく回答できました。
4次試験が無事に終わり、採点の間に最後の講義を受けているとき、それまでの試験で合格ラインに達していないことが判明した者たちは、後ろから肩をたたかれ別室に連れていかれます。
まあまさか俺の肩がたたかれることはないだろう、と思ってはいましたが、実際は後ろをスタッフが通るたびにビクビクしていました。前日の予習も合わせてこの三日間、詰め込むだけ詰め込んで授業を受け(酒まで飲み)、もう少したりとも勉強したくなかったからです。スケジュール表を見ると、補修の時間は3時間くらいは取ってあるようでした。
数人が別室に連行されましたが、幸い僕の肩がたたかれることはなく、無事に唎酒師の免状をいただくことができました。
唎酒師になっても飲食店をやっているわけではないし、僕の生活は大きくは変わらないし免状を飾るところもありません(名刺に「唎酒師」と入れようと思っているけど、シャレで)。
でも、日本酒に対する興味、好奇心はむちゃくちゃ増加していて、今までにましていろんなお酒を飲み、その酒のログをつけ、本を読み、酒蔵を訪問し、一緒に飲んでいる友人に「立て板に水」のごとく覚えたての知識を披露しています(せっかく覚えたことを忘れないように。あらかじめ了解を取って。)。
こないだふと思いついて唎酒師の上位資格である「酒匠」の資格について調べてみました。こっちはほんとに難しいようで、資格所持者もまだ500人くらいしかいない様子。リトル坂田がやはり「取らない理由はない」というもんですから、次は酒匠を目指そうと思います。そしてその次は「ソムリエ」も。
毎日夕方になるのが楽しみです。家では毎晩テイスティンググラスを並べてブラインドテイスティングに精を出し、お店では1日10種類以上の日本酒を飲んでログをつけたり。味や香りに注意深くなっているので、食事も今まで以上に味わって食べているような気がします。
新しい楽しみ、見つけちゃったなー。(2022年3月24日)
JUGEMテーマ:不動産投資
JUGEMテーマ:不動産投資
コロナ下のテレワーク。社員同士全く顔を合わせなくてもビジネスはできるのか
ワンマンバンドの憲法であるところの「ワンマンバンドの基本方針」には、
「他の会社とおなじようなことをしない」
「社会、業界の固定観念は忘れる」
「誰かがやっているからという理由で何かをやらない」
と明記されています。
10年前の創業時、当時働いていた外資系企業の同僚からも「そんなの無理に決まってんだろアホ」と揶揄された「全社員テレワーク」という体制も、そんな「固定観念にとらわれない」発想から出てきたアイディアだったと思います。そしてそれはコロナウィルスの影響で、今ではさほど珍しいものではなくなりました。
「社長を含め全社員、アルバイトまでが自宅勤務」のわが社も、しかし週に一度、本社(僕の自宅)会議室に集まり、顔を合わせたミーティングを行っていました。「完全テレワーク」といっても、やはり週一くらいは実際に顔を合わせて話したり、笑ったりした方がコミュニケーションも円滑に行くし、何かと良いに違いない。
そう、実のところ僕はそんな「社会、業界の固定観念に」とらわれていたのかもしれません。
コロナウィルスがワンマンバンドの社内体制にもたらしたもの。それは「完全無欠、純度100%のテレワーク」でした。
去年の3月、世界一周旅行後半から久々に帰国すると日本は出発の時とは別の社会になっていました。ウィズ・コロナ。その時から、ワンマンバンドの週一の会議は、ZOOM会議へと移行されました。旅のお土産はみんな郵送しました。
それから1年と数か月。何人かの新しいスタッフが加わったりしたが歓迎会も緊急事態宣言で流れたり、と、全員で顔を合わせる機会は一度もありません。
僕は本社や外出先でたいていのスタッフと何度かは顔を合わせていますが、しかしおそらくスタッフ同士の間では「その間一度も会ってない」人たちも多数いて、新たに入社したスタッフについていえば
「一生に一度も会っていない」
場合も多分、ある。十数人規模の会社でです。
こんなことはまさに「社会、業界の固定観念」では、少なくともコロナ前は、ちょっと想像もできなかったような気がします。
コロナで社会が大きく変わったように、我々の会社もまた、大きな影響を受けているのですね。
それでそんな「誰とも全然会わない」ようになってどうなったか。
一言でいうと「あまり変わっていない」。
実際に会わなくても、週一の会議はZOOMを通じて行っているし、そのほかにも週何度かは(ビデオを通して)顔を見る。業務上は大きな変化はないし、誰といつ実際にあったか、ほとんど思い出せません。半年ぶりに会っても違和感もない。
コロナの影響があるにはあったが大きなものではなく、ビジネスは好調。スタッフ間のコミュニケーションにおいても「実際に顔を合わしていない」から起きる問題、というのは、どうでしょうか、ないような気がします。
もちろん、全然問題点がないわけでもないし、また大きなメリットがあるわけでもない。どんなやり方でもうまくいったり、行かなかったりです。が、「スタッフ同士全然顔を合わさなくてもビジネスは普通に回る」ということは言えると思います。
なるほど。やはり固定観念にとらわれていてはいかんよなー。僕の頭の中にも様々な固定観念がはびこっていて柔軟な思考を妨げているに違いありません。今一度初心に立ち返って、常に「ほんとにそう俺はそう考えているのか」と自問しながら進んでいかなきゃな―、と思ったりしたのでした(2021年5月18日)。
去年の春先にコロナが大きく話題になり、経済が大きく落ち込み、実質的なパンデミックの脅威にさらされだしたころでさえ、「コロナが1年後にもまだ収束していない」と思っていた人はほとんどいなかったと思います。
しかし現実には「第四波」が現実のこととなり、東京、大阪のコロナ感染者数は過去最高値に迫り、累計の死者数は1万人に届きそうです。
それでも日本での状況はましな方かもしれません。世界を見渡せば、アメリカ、ブラジル、インド、イギリス、フランスなど、日本とは比べ物にならないくらいの大きな打撃を受けている国は枚挙いとまがありません。
一方、4月16日、ダウ平均はまた過去最高値を更新しました。日経平均もバブル後最高値付近で推移しています。ビットコインの上昇もとどまるところを知りません。
不動産はどうでしょう
日経新聞は今「変貌 不動産市場」というルポを連載中です。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGC070OE0X00C21A4000000/
コロナ渦の中、世界の不動産市場は活況に沸いているようです。
「経済協力開発機構(OECD)によると、20年10〜12月の加盟37カ国全体の住宅価格は過去最高となった。1年で7%近くも上がるのは1989年以来、約32年ぶりだ」
日本でも、区分マンションの価格は史上最高金額を更新したようです。
ワンマンバンドが扱っている「地方の(安めの)中古戸建」は、過去20年ほど価格の変動がほとんどなく、世間の景気とは無縁の、ある意味「安定した」マーケットです。
その中でも、2021年1月から3月の四半期は、収益物件はどんどん売れて在庫は過去数年で最低レベル、一般物件の販売も順調で、売上、利益とも過去最高を大きく更新しました。
世界中がコロナウィルスの打撃を大きく受けている中で、株や不動産は上がり続けている。これはいったいどういうことでしょうか。
いろんな人がいろんな立場で予測や、提言を行っています。
僕自身は、過熱気味の景気や投資には、常に懐疑的な立場をとり、歴史に学ぼうと心がけています。それが正しい、というわけではありませんが。
2018年ごろには当時破竹の勢いで上昇したビットコイン相場に、敢然と空売りで立ち向かいました(お試し、くらいの金額ですが)。今もそのポジションを維持していたら、10回破産しても足りなかったでしょう。
でもまあ今のところは総じてうまくいっているし、「大金を稼ごうというつもりは全然ないし、リスクをできる限り管理した中で、ビジネスの質を全力で高める」という自分の目的に照らすと、妥当な姿勢だと思っています。
コロナが世界経済に与える影響は、あの大恐慌や、リーマンショックをも上回るのではないか、とも言われています。
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20201118-OYT1T50236/
これで経済がどんどん発達したら、日ごろ言われている「不景気の種」的な出来事など、ほとんど何も心配することなどないのではないのかな、と思います。
少なくとも、10年20年と中期的に考えたときに、何事もなく順調に経済が発展するとは思えません。
1900年代初頭には「スペイン風邪」が大流行し世界に壊滅な影響を与えました。「大恐慌」が起こったのはその10年後です。そして世界は第二次世界大戦へと進んでいきました。
https://president.jp/articles/-/35618?page=1
今はコロナ対策の緩和マネーがあふれかえり、株や不動産価格が上昇していますが、その反動は多分やってきて、それはかなり大きなものになるような気がします。今後の会社運営にそれをどこまで織り込めるか。それが今、ワンマンバンドの大きな課題の一つです。
しかしいくら経済が悪くなっても、戦争だけは避けたい。実際それにつながるような動きはたくさんあるように感じます。そうしたことには全力で反対していきたいです(2121年4月19日)。
JUGEMテーマ:不動産投資
]]>
JUGEMテーマ:不動産投資
「虹プロジェクト」と「一人温泉」。なかなかいい具合です
元来が好奇心旺盛で気が多いので、しょっちゅういろんなものにはまってしまいます。アウトドアやギターやテニスや料理、何十年も続けている趣味も結構ありますが、それらも最初は「ちょっとやってみようかな」という好奇心から始まったような気がします。
最近はまっているのは「虹プロジェクト」と「一人温泉」。
虹プロジェクトは先週全部見終わってしまったしそれについて語るのはやや気恥ずかしいので、今回は「一人温泉」について書こうと思います。
仕事柄、ほぼ毎週に近いペースで出張します。北は青森から南は山口、愛媛あたりまで。取得した物件に合わせて、全国各地に出かけます。
もともと僕の出張は、自社で取得した物件を見に行くのとともに、全国各地でお酒を飲んで地元の人とふれあって、「現地の空気」を感じ以降の物件取得に生かす、というのが大きな目的です。
しかし、昨今のパンデミックにより、「東京もんが地元の人と触れ合う」なんてことは完全にご法度。飲み屋に行っても肩見せまく、一人でテーブル席に腰掛ける日々。これでは出張の意味が半減するし、何より楽しくない!
なので最近は出張に行くと、一人で温泉宿に泊まっています。
僕の入浴は、以前はぬるめのお湯に腰までつかって目を閉じて動かず、ほぼ永遠につかり続ける、というスタイルでした。タイの寺で出家をしたときに体得した瞑想術を駆使し、お湯に入るたびに極楽浄土に心を遊ばせたものでした。
そのスタイルもすっかり変わりました。
もともと僕は、好奇心は強いけれど、流行に流されるのがとても嫌いです。嫌悪しているといってもいい。人と同じことをするんだったら死んだほうがまし、そう思って生きてきました。しかし年のせいか最近はあまりその辺にこだわりがなくなってきたようす。
今の僕の入浴スタイルは流行に乗ったサウナスタイル!
やや熱めの湯に全身じっくり浸かってだらだら汗を流し、冷水を浴びて、体をふいて休憩。それを繰り返す。
サウナでいう「整う」感覚なのかどうか、よくわかりませんが、もう無茶苦茶気持ちいいです(家でも毎日やってます)。
コロナのせいでやむなく始めた温泉生活。しかしこんな時期だからこそ、宿はガラガラ、料金も安い。
この一か月だけでも、長野県高遠温泉、南伊豆弓ヶ浜温泉、山口県長門湯本温泉に泊まりましたが、どこにも入り口には大きく「歓迎 坂田様」の文字が。長門湯元温泉の宿では、客は僕一人でした。
だからお風呂は常に貸切状態。
ほんと言うと僕の入浴スタイルは酒飲み温泉です。お酒を飲みながら温泉はいるのがとても好き。愛しているといってもいい。
だから家族で温泉に行くときなどはたいてい部屋に露天風呂があるところに泊まって、温泉入りながらずっと飲んでいます。
しかしコロナのせいで、部屋の風呂じゃなくても温泉入り放題飲み放題!
本当は1日7回くらいは温泉に入りたいけど、仕事だとさすがにそうはいかない。
頑張って夕方ちょっと余裕がある時間について、すぐに持ち込みの浴衣に着替えて(ビールをもって)お風呂に。
窓の外にビールを冷やしておいてから入浴。入って、冷水浴びて、休憩して。三廻り目くらいにビールを開けて一緒に風呂に入る。
そこからはグダグダと、飲んで入って飯食って入って飲んで。最高です。
翌朝ひとっぷろ浴びて(サウナスタイル!)仕事に出発。
長時間の移動と長風呂と深酒で、自宅に戻るときにはたいてい精根尽き果てていますが、まだまだやめられません(2021年3月15日)。
]]>
僕が住んでいるマンション、つまりワンマンバンドの本社所在地のことですが、は、800世帯近くが入居する大規模マンション。
日本のタワーマンションの走りの一つであり、国松警視長長官が狙撃された場所でもあり、宮部みゆきの「理由」の舞台ともなった、とても有名なところです。A棟からG棟まであって、僕の住んでいるG棟は、もうすぐ何回目かの大規模修繕工事を迎えます。
800世帯で一世帯3人住んでいると仮定すると住民は2000人以上。ウィキペディアによると、これは数限りなくある日本の「村」の中では100位前後(東京都三宅島とか桧原村とか)に相当する人口規模です。
これほど大規模なマンションになると、管理費や積み立て修繕費は億の単位となり、利権争いや権力争いは避けられない。過去には理事会の現場に警察の介入が入ったこともあるとか、ないとか。
できてからもう30年くらい経過していますが、販売当初(バブル絶頂期)は「億ション」ともてはやされただけあって住んでいる方々(特に最初から)は立派な人が多く、理事会はきちんと運営され、管理修繕もとてもしっかりしています。大規模修繕直前の今でも、とても築30年には見えません。
とはいえ、
「どこのどんな集団をとっても人間の集団の構成比率は同じである」
と言われるように(僕はこの説を深く信奉していますが)、我々のマンションとて、立派な人もいればどうしようもなくだらしない人も存在する。みんなのことを真剣に考え理事長を引き受けてくれる人もいれば、なんでもかんでもとにかく文句ばっかりつけるうんこ野郎もいます。
大規模修繕工事ともなれば意見集約は本当に大変。各分野の専門家から一般住民、ばか野郎やうんこ野郎まで、なだめたりすかしたりしながら話を進めていく。何の報酬も出ないのに。理事の方々には本当に頭が下がります(もちろん我が家も順番の時には理事を引き受けています、妻が)。
大規模修繕に先立って、先日1Fから地下に降りる階段の修繕が行われました。階段は何のことはないただのマンションの非常階段です。
毎日何人もの職人が出入りし、その間2週間。
一体どんな近未来的なかっこいい階段が出来上がるのかと思いきや、終わってみるとただ壁が新しく塗り替えられていただけでした。。。いったいこれは!
うちの会社のリフォームでこんな間の抜けた工事をしたら、、、もう2度とその会社に工事を発注することはないでしょうし、担当社員には僕の雷が落ちるでしょう(雷なんて落ちたことないけど)。
階段1階分塗るだけでこれだと、32階建てのこのマンション全部の改修は一体どのくらいの時間と費用がかかるのか!僕は気が遠くなりました。
「俺に全て任せてくれたら半分の予算と半分の期間で終わらせられるのに」、と思わずにいられない。
でも「全部任せてもらう」なんてそんなことはもちろん不可能。実際はいろんな意見や文句や愚痴や嫌がらせや。善意も悪意も。そんなものまでひっくるめて全体の方向を集約しながら進めていかなければならない。みんなのために。
嗚呼、そんなことは俺には到底できない。だって苦手なんだもの(2021年1月28日)。
JUGEMテーマ:不動産投資
新年のご挨拶
皆様、新年あけましておめでとうございます。
昨年からのウィルスの蔓延は世の中を大きく変えました。
ワンマンバンドのビジネスもやはり大きな影響を受けました。5月からの2か月間は競売はほとんど停止状態、物件の売却も同様でした。
事業の継続が毀損されるような状況の変化も覚悟しましたが、7月以降基本的にビジネスは持ち直し、昨年はやや売り上げは減少したものの、大きな影響を受けることなく、順調に成長を続けることができました。
本当にいろいろな方々、会社様にお世話になりました。ありがとうございます。
今年どんな年になるのか、コロナはいつ収束するのか、まだわかりません。景気後退の影響が本格的に出てくるのはこれからのような気もしますし、いずれにしても社会の変化のスピードはどんどん速くなっています。
その中で、さらに会社として発展していけるよう、新しいことにどんどんチャレンジし、変化に柔軟に対応し、機敏に行動していきたいと思っております。
皆様、更なるご指導ご鞭撻、よろしくお願いいたします。
2021年元旦 ワンマンバンド代表 坂田憲一
JUGEMテーマ:不動産投資
株式や投資信託と比べた「不動産投資」の特徴について
先日、昔勤めていた会社でとてもお世話になった仲のいい先輩から「そろそろ投資を始めたいと思うんだけど」と相談を受けました。今までほとんど投資を行ってきておらず(外資系勤めが長く稼ぎは相当だと思いますが)、まず何に投資したらいいか、不動産投資はどうなのか、というところからの相談です。
ワンマンバンドの扱う物件が、戸建て物件にほぼ限定されているため、今まで戸建て投資の特徴や、メリットデメリットなどには何度かブログで書いてきました。
http://blog.oneman-band.biz/?page=12&cid=3
http://blog.oneman-band.biz/?page=10&cid=3
http://blog.oneman-band.biz/?page=6&cid=3
しかし、そういえば不動産投資と、株式や投資信託などの商品との比較については書いたことがないな、と思い当たったので、今日は僕の思う「他の投資と、不動産投資の比較」について書きたいと思います。
僕が不動産投資をはじめそれがワンマンバンドの現在のビジネスの成長してきたわけですが、そのきっかけ、というか元手は、中国株投資で大きく利益を出したことでした。
NHKスペシャルがまたやってくれました!
http://blog.oneman-band.biz/?cid=2
とはいえ、今までそれほどいろいろな投資を経験したことがあるわけでもないし、知見も限られます。
ですので、比較、といっても「株や投資信託のような流動性の高い一般的な投資」と「不動産投資」の比較、という観点のお話です。
証券会社が扱っているような投資商品(REITも含む)に比べたとき、不動産投資の特徴を一言で言い表すならばそれは
「参入障壁の高さ」にある
といえると思います。
例を挙げると(それぞれが不動産投資の顕著な特徴なのですが)
などなど。
一般的なビジネスでも同じですが、「参入障壁が高い」ということは「それだけ儲かりやすい」ということとほぼ同意です。大変な分だけライバルが少ないわけです。投資でいうと「投資効率が高い」ということですね。
不動産投資にはメリットもデメリットもあり、成功する人も失敗する人もいるし、景気などマクロな経済状況にも影響されます。
しかし、「自分の頭でしっかり考え」「積極的に行動し」「長いスパンで継続している」投資家は、その投資対象が「一棟モノ」であれ「戸建て」であれ、かなりの確率で「成功」しています。僕の周りにいる人たちを見ても、それは確信をもって言えます。
不動産投資は投資ではありますが、かなり「ビジネス」に近い本質を持っていると思います。
「自分の頭でしっかり考え」「積極的に行動し」「長いスパンで継続する」ことは、ビジネスの必須条件でもあります。
でも参入障壁が高く、なかなか始めるのが難しい。
そういう悩みをお持ちのあなた。世の中には「参入障壁の低い不動産投資」もたくさんあります。
いわゆる「ワンルーム投資」とか「シェアハウス投資」とか。1から10まで親切丁寧にサポートしてくれる不動産屋が勧めてくれる「一棟モノ」とか。「サブリース」で家賃が保証されていて絶対安心なアパート投資とか。大雑把に言うと「セールスの電話がかかってくる」ような不動産投資ですね。
当たり前の話ですが、賢明な投資家はそんなものには手を出してはなりません。
株式とか投信とか、そういうものも参入障壁は同じように低い。しかしそれらはマーケットが大きく業者の競争も激しく、中間マージンはかなり小さなものとなっています。一般人がアクセスできる情報も膨大です。
それに比べて上記に上げたような不動産取引は透明性が確保されておらず、まっとうな業者も中にはいますが、そうでないほうがよっぽど多いような世界です。一般の投資家は「カモ」になるほかありません。
「かぼちゃの馬車」で騙された人たちは特別バカなのか?
http://blog.oneman-band.biz/?page=4&cid=3
不動産投資をやろうかどうか悩んでいる人に僕ができるアドバイスはとてもシンプル
「本気で勉強し」「自分の頭で考え」「手間をかけて」「長期で」取り組む覚悟があれば不動産投資はとても魅力がある。そうでなければやらないほうがいい
まさにそれが、一般的な投資に比べた「不動産投資の特徴」に他ならないと思うのです(2020年12月22日)。
]]>JUGEMテーマ:不動産投資
リフォーム、塗装、残置物処理、便利屋さん。協力業者様大募集
現在ワンマンバンドでは、北は青森から南は山口県まで、日本全国で物件を取得しています。
来月は名古屋在住の新しいスタッフが加入してくれる予定で、また一人東京から大阪に移籍し、さらに物件取得地域を増やしていく予定です。
また、今年から「中古再生住宅」に取り組んでおり、今までとは違う
規模、内容、予算でのリフォームも増えてきました。
創業以来10年、たくさんの協力業者の方々に助けていただきながら徐々にビジネスを行ってきましたが、物件数も、エリアも拡大し、お手伝いいただける業者の方々を常に探している状態です。
リフォーム、塗装、外構、水道工事、下水工事、残置物撤去、強制執行補助、清掃、草刈り、電気工事、害虫駆除、鍵屋、便利屋さん、などなど。
中古住宅の仕入れ数は年間で約100件程度です。エリアはバラバラですが、年間20件を超える案件を依頼させていただいている業者様もいらっしゃいます。良い関係が築ければ、そのエリアでの物件取得を増やすことも検討します。
いちど話を聞いてみてもいい、という方がいらっしゃれば、是非お声がけください。またそういった業者様をご存じの方、是非ご紹介ください。メールでも、FBでも、電話でも。
是非よろしくお願いします!(2020年12月9日)
]]>
狩猟開始。なかなか順調なスタートです
今年も11月の11日から23日まで、千葉県君津市の別荘に滞在し、猪と鹿を取るための「くくり罠」を仕掛けました。
最初の3、4日で一通り罠を仕掛けるのですが、これがかなりの重労働。まだ体も山に慣れておらず、罠をかけ終わった後は一日まるで動けないくらいに疲労します。
毎日のようにかなり激しいテニスをしていても、使う筋肉はまるで違うようでほとんど役に立ちません。そして2週間山で過ごした後東京に帰ると、今度は山で使った筋肉がまるで役に立たず、テニスの後に激しい筋肉痛に襲われます(今その状態)。
もともと千葉県には、猪はいなかったといいます。それが、誰かがイノブタを放したことで一気に繁殖したとか。ほんとかどうかわかりませんが。だから千葉県のイノシシは(イノブタだから)おいしい、という話も、猟師の間ではまことしやかに伝わっていますが、最近獲れるイノシシは、見た目は完全にイノシシですね。
十数年前までは鹿もほとんどいませんでした。少なくとも、君津の僕の家がある地域には、全くと言っていいほど生息していませんでした。
しかし今ではどちらもものすごーく、たくさんいます。
僕の家は、君津ICから車で10分くらい。ちょっと山に入ったところにありますが、庭は毎年イノシシに荒らされボコボコです。
地元の罠の会に所属しているのですが、一番たくさん獲る仲間は、年間猪、鹿合わせて、200頭くらい捕獲しています。
有害駆除で行っているので、年によって違いますが、一頭獲ると大体8000円くらいの報奨金がもらえます。だから、結構な収入ですよね。
僕も有害駆除登録をしていますが、僕の狩猟はほんとのところは楽しみのため。基本的には自分や家族、友人が食べる分だけ獲れればいい、という感じです。
毎年自分たちが食べるには十分な量の獲物が取れていますが、最初の一頭がかかるまでは不安です。毎日ドキドキして罠を見回ります。
そして最初の一頭がかかると複雑です。特に自分に子供ができてから(という気がするが)、いろいろと考えてしまいます。
今年のスタートは好調で、今回の滞在中に40キロオーバーの雌鹿と、小さめのイノシシ2頭がかかりました。
最初に罠にかかったのは子育て中の雌の鹿。鹿は、とどめを刺す前にものすごく切ない声で鳴きました。そしてこちらをつぶらな瞳でじっと見る。
張り裂けそうな思いが胸にこみ上げてくるのを努めて無視して、とどめを刺します。
大きさからして、一緒にいたはずの小鹿は、初産だったかもしれません。まだ乳飲み子で、母親なしで生きていくのは難しいでしょう。
次にかかったのはイノシシの子供でした。大きさからして今年の生まれで、母親と一緒に行動していたに違いない。
近づくと、果敢に向かってくる姿も、コロコロとして愛らしい。
手を合わせてから、とどめを刺しました。
残酷ではありますが、僕らは他者の命を奪うことなしに生きていくことはできません。
自然と、獲物に感謝して、きちんと処理して頂きます。
母鹿も、子猪も、次の日には解体して、一緒に滞在している妻と2歳の息子と一緒においしくいただきました。
これから年末まで、東京の自宅と君津の間を行ったり来たりです。(2020年11月26日)
]]>
JUGEMテーマ:不動産投資
いよいよ猟期開幕!
今朝は見事な秋晴れですね。山頂付近に雪をかぶった富士山もくっきり見えます。
今年もいよいよ猟の季節がやってきました。これから千葉県君津市の別荘に向かい、2週間滞在、年末まで通い詰めてイノシシ、鹿の大物猟を行います。
狩猟、というのは年中やっていいものではありません。生活のために猟を行っているケースを除けば、ほとんど世界中で「猟期」というものが定められています。
基本的には冬。動物たちが出産を行うまでの時期です。出産後は子育てに励んでもらい、また来年の猟期に獲物をいただく、という古来からの知恵から来た時期設定だと思います。
しかし昨今は(僕らが子供のころは想像もできませんでしたが)日本中に鹿やイノシシがあふれかえっています。
できるだけ数を減らしたい!これが今現在の日本の総意、と言っていいでしょう。
なので、「有害駆除」という制度が各都道府県で設けられており、有害駆除の登録をしているもの(いろいろ要件はありますが)はほぼ通年猟を行っていいことになっています。
僕ももう何年も有害駆除の登録をしているので、1年中罠猟を行うことができるのですが(銃猟は登録を行っていない)、そうそう年中山の中に籠っているわけにもいかないし、夏は肉もおいしくないし、虫もたくさんいるし、で、ほぼ猟期と重なる11月中旬から猟を行うことにしています。
本州の猟期は11月15日から2月15日までの3か月間が基本。しかし猟期後半は動物の警戒心も増してきて獲りにくくなるし、温暖化で出産が早まっており味は落ちるし、何より寒くてしばれるので、年内いっぱいが勝負です(僕の場合は)。その間は、(泣く泣くですが)テニスもちょっとお休みモードで、仕事の合間に猟に精を出します。
毎年猟友会の後輩達が、動物の解体やらなにやら、入れ替わり立ち代わり手伝いに来てくれるのですが、今年はコロナもありあまりあてにならなそう。
「イノシシの解体やってみたい」という希望があれば、是非ご連絡ください。
仕事道具や書類一式も持っていかなければならないし、子供もいるし、2週間の荷物は相当な量になります。最近車を変えたので、載せてみないと載りきるかどうかわからない。今朝は準備でてんやわんやです。
しかし天気はいいし体調もばっちり
来年一年食べる肉を確保するためにも、安全に気を付けながら猟を楽しもうと思います。(2020年11月11日)
]]>JUGEMテーマ:不動産投資
退職後の個人起業の勧め
小説家や芸術家の中には、若くても「あたかも人生の酸いも甘いも知っているかのように」人生の晩年をリアルに描くことができる人も中にはいますが、世のほとんどの凡人にはそんなことは不可能で、「先のことは考えているようで何も考えていない」うちにだんだん年をとっていきます。
「自分だけはいつまでも若い」ような気がしていた僕ももう52歳。自分で事業をやっている僕は直接関係ないけれど、周りの友達の多くは、およそ現実感の伴わない遠い未来だった「定年」がリアルに感じられるようになり、なかにはすでに「役職定年」の現実に直面している人もいます。
子供はもうすぐ家を出ていく。この後は長年勤めた会社を辞め、奥さんと二人でどうやって暮らしていこうか。
ついこないだまで「親の話」かと思っていたのに、アッというまに「自分の話」になっちゃって、茫然としている人も多いのではないかと思います。
そんな人たちに是非お勧めしたいのが「個人開業」
ずっと同じ組織に勤めていれば、誰でもそれなりに役職や、そうでなくても存在感が出てきますので、全く知らない職場でマンションの管理人やガードマンやったり、掃除したりするのは結構つらい。それでも何もしないよりずっといいと思いますが。
「起業」には普通リスクがついてきますし、失敗してもサラリーマンに簡単に戻れない年齢では普通に考えれば難しいけれど、「自分の能力」だけを使う業態だったら、リスクはかなり限定的です。もちろん事務所は自宅です。
「コンサル」的な仕事や「プログラミング」などわかりやすい個人業態もありますが、そうでなくても何十年ものビジネス経験があれば、ちょっと頭を使えば何らかの「売上」につながるビジネスは、ゴロゴロ転がっているのではないでしょうか。
営業をやってきていれば「何かの商品の代理店営業」とか、経理をやっていれば「零細企業の経費入力の仕事」だったり、ガテン系の職業の場合はもっと簡単に見つかりますよね(是非ワンマンバンドに声かけてください)。
初期投資を必要とせず、「自分の能力」だけが商品のビジネス。
最初から大きく儲けるのは難しいかもしれませんが、場合によっては「ちょっと収入のある趣味」という感じで初めてもいいかもしれません。少しづつ工夫をしていけば徐々にビジネスは大きくなっていく可能性もあります。
そういうのって、すごく楽しいですよ。やらなきゃもったいないくらい。
ずっとサラリーマンとして組織で働いてきた人にこそお勧めしたい「リスクのない起業」
老後の充実は間違いありません。
ワンマンバンドも、そうやって少しづつ発展してきたような気がしますね(今はそんな気楽じゃないけど)。(2020年10月26日)
]]>JUGEMテーマ:不動産投資
中古再生住宅事業、始めました!
ワンマンバンドでは今年度から「中古再生住宅」への取り組みを始めました。
創業以来約10年。今までは中古一軒家を取得し、「賃借人をつけて収益物件として販売する」「必要最低限のリフォームをきちっとして売却する」という2本の柱でやってきました。
「中古再生住宅」は、中古の一軒家を取得し、それをあたかも新築のようにきれいにリフォームして販売する、というもので、口で言えば簡単なのですが、今までのビジネスとは、「物件取得」「リフォームプラン」「業者選択、交渉」「リフォーム」「ターゲッティング」「マーケティング」すべてが大きく異なる、我々にとっては非常に大きいチャレンジです。
この分野は、業界の人以外はほとんど知らないと思いますが、「カチタス」という東証一部上場企業(!)が圧倒的なシェア(多分70%くらい)を占めている寡占市場です。
もとは須田さん、という群馬のおやじさんが創業した「やすらぎ」という会社ですが、立ちいかなくなり、現在はニトリが35%の株式を持っています。リクルート出身の敏腕社長がビジネスモデルを根本から変え、社名を「カチタス」(うまい!)に変え、破竹の勢いで成長中。1社で占有率70%を占めるマーケットは、ある意味異常です。
再生住宅開始に当たっては、カチタスのことを徹底的に調べました。カチタスで以前働いていた人、カチタスの仕事を請け負っている業者などから話を聞き、東北から四国まで、カチタスの物件を何十件も見て回りました。
調べれば調べるほど、「カチタスのすごさ」と「競合企業のしょーもなさ」が浮き彫りになってくる。
カチタスのビジネスには、独自のビジネスモデルと、合理的なノウハウが満載でした。
我々はこのマーケットに切り込み、カチタスを凌駕する実績を上げようと思います。もちろん量ではなく質で。
相手は一部上場企業で、社員700人。
我々は10名程度の小さな会社ですが、一人一人の質は圧倒的に高い(はず。社長を除く)。
いまだ五里霧中で、スタッフ一同右往左往しながら試行錯誤を重ねていますが、新しいチャレンジは面白い!
すでに2件完成し、続々と準備に取り掛かっています。
よーし頑張ろう。エイエイオー (2020年10月19日)
「正しいお酒の飲み方」
僕はお酒が好きでほとんど毎日飲んでいます。No drink, no life、といっても過言ではない。酒のない人生なんて、はっきり言って、想像したくない。
それほど大事なお酒、「どうやって飲むのが一番いいのか」と長年考え続けてきましたが、いまだに答えは出ていません。
体にいいお酒の飲み方、といえば
耳にタコができるほど聞いてきた言葉だし、実際自分も気を付けてはいる。でも何かを「正しい」というときには必ずそこに「目的」があるはずです。
「健康でいる」ことが目的であれば、そのような酒の飲み方は確かに正しいのだろうが、しかしそれでは飲まないほうがいいのではないか。
「体にいいお酒の飲み方」は、要するに酔っぱらわないための飲み方だが、お酒を飲む目的は「酔っぱらうこと」でもあるわけです。
「正しい酒の飲み方」はその人なりの酒を飲む目的に合わせた、「今日の楽しみ」と「明日からの楽しみ」のバランスの上に成り立つ、ということになるのでしょう。
俺は何のために酒を飲むのだろう
そう自問してみる。答えは「人生を楽しむため」。
酔っぱらわなければ楽しくないし、ひどい二日酔いでは翌日の人生は楽しめない。それに長く飲み続けたいし。
などと考えながら僕の飲み方はいろいろ変遷を繰り返してきました。
もともと料理するのも食べるのも好きなので、「食いながら飲む」が基本で、酒は日本酒やワインを好んで飲んできました。
しかし最近は「やっぱり空腹で飲む酒が一番うまいよな」「あっという間にいい気分になるし酔い口がいいような気がする」などと、やや「今日の楽しみ」が優勢に立っています。でも子供も小さいし、「明日からの楽しみ」を犠牲にするわけにはいかない。
まずあまり何も食べずに酒を飲んでいい気分になってしまい、そこからちょびちょび飲んで体に負担をかけずに楽しみを持続させる
というのが最近の方針なのだが、こうして文章にしてみるとせこくて悲しい気持ちになりました。
最近の家での飲み方といえば。。
という感じ。ビールを飲んでから料理をすると集中力が高まるので、その間あまり酒を飲まなくても平気です。
全体的に「今日の楽しみ」と「明日からの楽しみ」をバランスさせた、なかなかいい飲み方なのではないかと思っています。
週1-2回は外で飲みます。
翌日の仕事のクオリティにダイレクトに影響するので、若いころのようにひどく酔っぱらうことはほとんどなくなりましたが、それでも外で飲むとついつい飲み過ぎてしまい、翌朝エンジンがかからない、ということはよくあります。
最近特に力を入れているのは「飲んだ翌朝の調子をいかに早く戻すか」ということ。
結構効いている実感がありますが、飲み過ぎるとやはりだめですね。バリバリ仕事ができるのは15時くらいになってしまいます。
それにしても煮干しは最強のつまみですね。塩を加えてない煮干しは体によさそうだし、噛めば噛むほど味が出る。これからは一生、煮干しをお供に酒を飲んでいく所存です。
食べながら子供にも毎日食べさせていたら、煮干し大好きになり一石二鳥です。(2020年9月15日)
JUGEMテーマ:不動産投資
JUGEMテーマ:不動産投資
コロナ騒動の中、リスク管理について考える
経営者の視点で見ると(多分一人の人間の視点で見ても)、ものごとは多面的にとらえてバランス感覚をもって判断することが大切だと思います。
毎日毎日、「今日は何人の患者がでた」とか「夜の街では何人だ」とかいうニュースで世の中あふれかえっていますが、一つの側面(それも、検査数によって当然に大幅に変動する感染者数)だけを見て、当たり前ですが、何か大切なことがわかるはずもありません。
「専門家の意見をもっと大事に」という意見もよく聞きます。専門家の意見は専門分野ではもちろんとても大切ですが、それらを踏まえて、いろいろなバランスを考えて全体の方向とか、具体的な施策とか、を政治家なんかが判断するわけで、個人レベルでは一人一人の判断もそれと同様だと思います。
僕の兄弟は脱腸兄弟で、3人で合計7度くらいは脱腸の手術をしています(そのうち4回は僕)。
小学校6年生くらいだったと思いますが、かなり悪化させてしまった脱腸の手術を終えた僕に(今から思えば)青臭い若造の医者は、「手術で腸は外に出てこないようにしてあるが、おなかに力を入れすぎるといつでもまた出てきてしまうリスクがある。これからはあまりおなかに力を入れないように。腹筋の運動なんかは絶対にやってはいけないよ」と、のうのうと言ってのけたのでした。
子供ながらに僕は、そのアホな医者の言葉に強烈な違和感を覚えました。
「小学生の男子がこの先一生腹筋せず、どんな人生おくるねん!(大阪育ち)」
医者の言葉を無視して腹筋にいそしみ(人並だと思うけど)、人並み以上に腹に力の入る人生を歩んできた僕は、医者の言う通り何度か脱腸を再発し(一度はヨーロッパを自転車で縦断しているときに腸が出てきた)、しかし50過ぎても酷暑の中週に6回ハードなテニスができる(年代としてはやや)元気な肉体を手に入れたのでした。
どちらが良かったかは(自分的には)言うまでもありません。
ことほど左様に、医者の視点はとても狭い(偏見も含む)。もちろん専門的な意見としては本当に大切なんだが、しかし全体の判断は、まったく別物です。
コロナウィルスは人類の脅威だと思います。しかしバランスをもって考えれば、重症者数東京都で20数名(大半が老人)、死者のほとんどがかなりのご高齢者(風邪やインフルエンザでも一定数は亡くなってしまう)、という病気は今のところ、そのリスクなりの対応をとるべきだと、個人的には思っています。
リスクには「自分でコントロール可能なリスク」と「基本的には個人ではコントロールできないリスク」があります。
「コントロール可能なリスク」のうち、僕が常々「日常生活では最もリスクが高いのでは」と感じているのは「自転車通勤」です。
僕も30代のころは六本木にあったオフィスまで片道7キロを毎日自転車で通っていましたが、これってホントに危ない。大事には至りませんでしたが、2回ほど車にもぶつかりました。
「コロナを避けるために自転車通勤をする」
こういう人は、(腹筋をするなという医者同様)、多分経営者には向いていないと思います。
企業の「経営リスク」を考えると、コロナのような疫病もリスクだし、大不況とか、大地震とか、戦争なども大きなリスク要因です。経営に当たっては「自分でコントロール可能なリスク」だけ考えているのでは不十分です。
「戦争が起こった場合はどうするか」「東海大地震が起こったらどうするか」。
実効性はともあれ、経営者なら大きな社会的リスクも考慮に入れるべきでしょう。
「ワンマンバンドの経営リスクで最大のものはなんだろう」
と考えた時、今のところ僕の答えは「自分自身」です。
いずれにしてもだんだんと衰えていくのは避けられません。しかし、家族や社員や、社員の家族に対する責任を考えれば、「できるだけ健康状態を長く維持する」方がいい。だから体調管理、体力維持は大切です。
しかしもっと大きなリスクは、事故や病気などで突然死んでしまったり、動けなくなってしまうことです。そうなると、やはりサラリーマンと比べれば、かなり大きな影響、迷惑を周りに及ぼしてしまいます。
とはいえ、自分の人生を考えるとそんなにリスクばかり考えていてもしょーがない。腹筋の一つもせずに人生を歩むわけにはいかない。
無駄に高いリスクを避けつつ、予想されるリスクをあらかじめ考慮に入れ、事業や楽しみのためには積極的にリスクをとる
という感じでやっていこうかなと思っています。
とりあえず、長年乗り継いだオフロード一辺倒の車から、「予防安全装備」「運転補助」機能が充実した車に乗り換えようかなー、と検討中です。(2020年8月11日)
]]>
JUGEMテーマ:不動産投資
新型コロナウィルスが「採用絶好機」を運んできた
というと不謹慎ですが、ここ数年日本は「実感できないくらい緩やかな景気回復」が続いていて、これは明らかに実感できる程度に「就職売り手市場」でした。
ワンマンバンドの採用は狭き門であることで有名ですが(?)、だんだんと応募総数が減ってきたことは否めません(でも妥協しないで選考しているので社員はみんなチョー優秀ですが)。
そこにこのコロナ騒動。日本はおろか世界の景気は一気に冷え込み、採用に至っては「史上最大の失業率急増」という事態になっています。
採用状況は一気に変化しました。
一方社内的には、日本全国に注力すべき「コア地域」を設定し、これまで通りエリアを拡大するとともに、「コア地域」においては対象物件の幅を広め、リフォームの選択を増やし、これまで以上に買取にも力を入れていくことに、今年からしました。
ワンマンバンドは創業以来「全員在宅勤務」。
ということは、社員の数だけ「支店」があるようなものです。
今回の採用は、東京、東北、名古屋、広島、福岡の各地域で同時展開で行います。
優秀な人材を採用できたところから「新たな支店」を開設し、その周辺を「コア地域」にしていく予定です(すでに大阪には支店開設予定)。
我こそは!という方は是非ご連絡ください。
今は物件の動きはスローです。この時期に、コロナ後一気の反転攻勢に出れる体制を築いていきたいと思っています。(2020年6月7日)
]]>JUGEMテーマ:不動産投資
新型コロナウィルスが「競売」に与える影響
ワンマンバンドでは年間100件程度の不動産を取得していますが、その90%以上は競売物件です。
北海道から九州まで、全国約100地裁(支部含む)が入札の対象となり、変動は結構ありますが、毎月50−80件程度の入札を行っています。
新型コロナウィルスは当然ですがこの「競売」市場にも大きな影響を与えています。具体的にどんな影響があるのか、そして今後どうなっていくのか、というのを、特に「地方戸建」に入札しているワンマンバンドの視点から見てみると。。。。。
緊急宣言が出されて以来、今日本の「不動産競売」はほぼストップしています。
京都府や山梨県など、なぜか独自に競売を続けている地裁もありますが、ワンマンバンドの入札ベースで行くと、ほぼ9割の競売がストップしている。
だから現在「仕入れ」、はほとんど開店休業な状態です。
競売に出てくる物件数というのは、中長期では主に景気の変動により大きく上下しますが、1年のうちでも、ものすごく大きな波があります。
端的に言うと、年末年始やGWやお盆周辺は、お役所はお休みモードに入ります。役所のお休みモードは結構長く、休みを挟んで一か月ほどは競売はほとんど行わない。そして逆にその前後には大量の物件が競売にかけられる。
そしてそれが全国一斉に行われるので、我々のように全国規模で入札している業者は対応が大変です。競売に入札するためには「基準価格の2割」の保証金を現金で納めねばならない。入札が集中するとこれが馬鹿にならない。入札価格を決定するのも、入札手続きを行うのも(これがまた面倒!)相当な労力を要します。
その結果、一気に物件を落札してしまったりします。今までの最高は「1週間で22件の落札」。当然代金納付も一気にやってくるのです。
新型コロナで競売がほぼお休みになっているこの時期。
しかし、競売物件はどこかに行ってしまうわけではない。ストックがどんどん積みあがっているわけです。
その期間すでに1か月。競売の再開がいつになるかはわかりませんが、緊急事態宣言が続いているうちは少なくとも再開されないでしょう。最低2か月。
物件数の多い関東関西エリアでは、その期間はもう少し長くなりそうな気もします。
これは未曽有の事態です。
再開後は、たまりにたまった物件が一気に競売にかけられることになります。
役人は「徐々に供給してなるべく高く売ろう」なんてことは絶対に考えません。
恐ろしいことになりそうです。
入札の方はどうでしょうか?
緊急事態宣言が出される前、4月までは競売の物件数にはほぼコロナ騒動の影響はありませんでした。競売にかける準備は事前に行われているので、当然と言えば当然です。
一方世間はすでに大騒ぎで、不動産ビジネスも3月に入ったあたりから徐々に厳しい状況になっていました。
結果的に言うと、3月4月の競売入札には、大きな変化はなかったように感じます。
ワンマンバンドでは、コロナの影響を考え、また2月に大量の落札(1週間に22件!)があったこともあり、やや保守的な入札価格設定を行っていたのですが、全体的な落札価格、入札件数とも明確な下落は認められず、我々はほとんど落札することができませんでした。
競売が再開された時には、どういう展開になるのだろうか。
他の経済活動と同様に、「競売」も需要と供給の関係で「落札価格」が決まります。競売にかかる物件が多いか少ないか、入札の参加者が多いか少ないか。
先進国では(少なくとも第一波の)コロナ感染は峠を越したように見えます。
しかし日本経済も世界経済も、実態経済への影響が出るのはこれからです。
過去の経済危機と同じように、今はまだあまり実感はないけれど、これからどんどん景気が悪くなります。
感染の第二派、第三派もあるかもしれません。
多くの不動産業者が倒産し、競売の参加者も少なくなっていくでしょう。
しかしそれには時間がかかります。
リーマンショックの時もそうでした。
リーマンブラザーズが倒産し、ウォール街が完全なパニックに陥っていたころ、太平洋を隔てた島国に住んでいる我々市井の人々の多くは「あー大変そうだなー」と眺めていました。
競売市場にも、何の影響もありませんでした。いつも通り競売物件が提供され、いつも通りの参加者がいつも通りの価格で入札して、落札していたのです。
その影響が目に見えて現れるようになってきたのは大体半年後くらい。
そして、1年たったころには、競売の参加者は激減していました。
普段だったら30件も40件も入札があるような東京の高級マンションの入札が1件のみだったりゼロだったり。
競売には役所が決める「基準価格」なるものがあり、これの8割以下の価格では入札できないのですが、役人は「世間が不況だから」とかは全然関係ありませんので、基準価格は完全に据え置きであったことも、競売入札数が激減した要因ではあります。
しかし、基本的には、法人も個人も、「競売で物件を取得する」意欲を完全になくしている状態でした。
それから徐々に、普段の状態に戻っていったのですが、それにはさらに2年程度の時間が必要でした。
コロナショックによって、競売の入札者が減るのはこれからです。
今回のショックは「金融危機」ではなく「実体経済」から発生している危機なので、より大きな影響を「町の不動産屋」や「安い家を探している人々」に与えるかもしれません。
そうなると、その影響はリーマンショックの非ではないかもしれない。
そして、それはもう少し先にやってきます。
「供給は増え」「需要は減る」
ちなみに、止まっているのは「競売入札」だけではなく、それに付随する様々な手続きも一様に停止されています。「明け渡し命令」だとか「強制執行」だとか。
だから今はあまりやることがありません。
毎日散歩でもして体調を整え、これからやってくる大波に向けて準備を整えたいと思います。
もちろん、今必要なものはキャッシュです。(2020年5月11日)
]]>日々雑感 「俺の」レシピ
いつもそうだというわけではないが、「なにかこれ」というものを作ろうと思った時には、集中して何度も作って「俺のレシピ」を完成させる。
時には一週間毎日同じものを作るときもある。家族も大変。
先日は「しゃぶしゃぶ」週間だった。
しゃぶしゃぶ、なんて単純な料理を、と思うかもしれないが、単純な料理ほど奥が深い(ときもある)。具材によって何の出汁が一番合うか、ということはもとより、しゃぶしゃぶする出汁の温度は何度がいいのか、とか、もっと言えば出汁は濃いほうがいいのかそれとも薄めがいいのか、などなど。
毎日いろいろ試しながら、場合によっては鍋をいくつも使って「濃い出汁」と「薄い出汁」、「熱い出汁」と「ぬるめの出汁」で食べ比べしながら、作る。
大事なのは「出来上がりをイメージする想像力」と「プロセスに没頭する集中力」だからお酒は欠かせない。
最近は料理のお供はもっぱら「エールビール」。炭酸薄くてゆっくり飲めるし、味は濃いし、ぬるくなってもおいしいし、文句がない。エールを終えてスコッチに移るころには気分は絶好調だがだんだん舌の感度が怪しくなってくるので、それまでには味は決めておきたい(それから日本酒に移って食べ始めるわけだから俺はホントに味の違いが分かっているのだろうか?)。
そうして完成した俺のレシピ。
しゃぶしゃぶ、シチュー、餃子、カレー、スパイスカレー、水炊き、カオハンガイ、パエリア、ボンゴレビアンコ、しめ鯖、こぶ締め、イクラ、ベーコン、ソーセージ、などなど
もちろん作り直す度に改良を重ねている。
カウンター越しに着物姿の女性が接客する気の利いたお店で、日本酒と一緒にこれらの料理を提供したいなー、なんて思って数か月前から物件を探していた。
すぐにいいとこ見つからなくって良かった。今となっては。(2020年5月20日)
JUGEMテーマ:不動産投資
JUGEMテーマ:不動産投資
「戸建投資の賃貸管理」は本当のところどのくらい大変?手間は費用は?
「一棟物」「区分マンション」「ワンルーム」などいくつか種類がある不動産投資。ワンマンバンドが扱っているのはその中で「戸建投資」です。
「戸建投資」が有利なのか不利なのか。世の中にはいろいろな本や情報が出回っていますがその中で、「戸建投資の賃貸管理」については、いろんな説が入り乱れていて「本当のところどうなのか」というのがなかなかわかりにくいのではないでしょうか。
イメージ的には、マンションやアパートに比べて大きくて土地も広い「戸建」は、何かと手間も費用も掛かるのではないか、そんな感じがしないでもありません。
「戸建投資の管理」についての記述を大まかに分けると、二つの全く違う主張が存在していることに気がつきます。
ほんとのところどうなんでしょうか?
⓵の主張は、「反戸建投資」の論旨の中で語られることが多く、書いている人は実際にはほとんど「戸建投資をやったことのない人」だったりして、論理は「机上の空論」であることが多いように思います
⓶の主張は、たいてい「自分で戸建投資をやっている」人が主張しているケースが多いようには思いますが、多くの場合「数件」もしくは「1,2件」の投資の実績を元に論理が展開されていて、今一つ説得力に欠けるような。。。
この問題で最もノウハウを持っていて、実際の状況を分かっているのは「賃貸管理」を主力としている業者(戸建なので、多くは地方の「町の不動産屋」)なのですが、彼らはあまり積極的に「投資家目線」で情報を発信しない。
ワンマンバンドが扱っているのはほぼ100%戸建物件です。そのうち約半数が賃借人がついている「収益物件」。年間100件程度の物件を取得しているので、約50件がいわゆる「戸建賃貸」物件。それらは全て自社管理です。また、売却した収益物件の「管理業務」を請け負うこともあります。
10年くらい前からこのビジネスを行っているので、最初のころは取り扱い物件数はずっと少なかったけど、それでもすでに数百件の戸建賃貸住宅の管理を行っています。
だから、我々の経験には、一定程度の普遍性があると思います。
結論から言うと
「戸建賃貸住宅の管理業務は、手間も費用も大したことない」
なぜでしょうか。
一つには、マンションやアパートを借りるのに比べ「戸建を借りる」というのは、ずっと「自分の家」という感覚が強くなる、ということがあると思います。
なんといっても戸建は「一国一城」ですし、「庭や車庫」も含めての賃貸だし、地域の自治会などに加入する場合も多い。自然と家に愛着もわきます。
「賃貸している家が気に入って、そのまま家を買い取る」ようなケースも、年に数件はあります。
もとより契約上、大家が負担するのは「電気、水道などの生活インフラの修繕」に限定しています。たいていの賃借人は、ちょっとした問題があっても「自分で修理」したり「自分で修理を依頼したり」することが多いのです。
また、そもそも「賃貸住宅の管理」ってそれほど手間も費用もかからない、という、ある意味身もふたもないような事実もあります。これは「戸建」とか「マンション」とかいう区別にかかわらず。
自分の家のことを考えてみてください。前回水道が壊れて修理を頼んだのはいつだろうか。その時いくらかかっただろうか。電気水道が止まったりして修繕したことがあったろうか。雨漏りがあったろうか。
多分ほとんど「思い出せないほど昔」なのではないでしょうか。
「クラシアン」をはじめとする水道工事を全国規模で展開するような会社のサービスは、非常に便利で迅速だし、費用もリーズナブルです。実際、ワンマンバンドでも賃貸住宅の水道関係のトラブルはほぼ全国、クラシアンに依頼しています。
地方の戸建ではその多くがプロパンガス、なのですが、プロパンは「ガス料金で儲ける」ビジネスモデル。給湯器などは「無償貸与」する場合が多いですし、だからメンテナンスも無償で行い、またトラブル対応も、簡単なものは「ただ」ですむケースが多いです(都市ガスのほうが費用がかかったりする。ガス代安い分)。ガス代は、もちろん賃借人の負担です。
また、ある程度費用がかかるようなトラブルは、火災保険でカバーできる場合も結構あります。
ワンマンバンドの収益物件は、平均すると1年半、くらいで売却に至るのですが、その間何らかの(大家持ちの)修繕費が発生する物件は10件に1件くらいです。しかもたいてい費用は大したものではありません。
そのような経験に基づき、「戸建投資」においては、僕は「管理の手間、費用」はそれほど重要視しなくていいファクターだと思っています。
ただ一点、気を付ける必要があるとすると
「管理の手間がかかるのは、特定の物件というより、特定の賃借人である」
という事実でしょうか。
賃借人にもいろいろな人がいます。中には、「なんでもかんでも大家に言ってくる人」がいて、そういう場合、費用もなのですが、何より「対応に手間」がかかります。
これは戸建に限りませんが。
なので、「賃借人の質」はよく見極めていったほうがいいと思います。
経験上、「特に賃貸を急いでいる人」には最大限の注意が必要です。
ワンマンバンドの物件でも過去に、「麻薬取引のアジトに使われ、賃借人が指名手配されてしまった」物件がありました。ここまで行くと管理の問題ではないけど。(2020年4月26日)
]]>政府や東京都のコロナ危機助成策を検討してみた
緊急事態宣言が出されて、当然と言えば当然だけど、不動産の売買は急速に減少しています。
ワンマンバンドの売り上げも、4月は多分前年比50%以上減。
借金があるわけではないのですぐにどうこう、ということはないにせよ、すでに落札してしまった物件代金の納付(20件以上!)、リフォーム中の物件のリフォーム代金、給料の支払いなど、非常に厳しい状況であることは間違いありません。
そんな中で、コロナ危機関係の助成施策など、効果的なものは積極的に活用しよう、と調べてみると。
本当にたくさんの種類の救済策がありました。容易に全体像が理解できないくらい。
融資を含めて、そのうち4点くらいに絞り込み、現在申請したり、申請に向けてワークしたりしていますが、これが!
とにかく面倒で時間がかかる。
今日の日経新聞の記事によると
「休業手当助成金の支給について、2月から11万8千件の相談があるが、休業する従業員の人数や日数など詳細な休業計画の提出が必要で、オンライン申請ができず(!)、厚生労働省が4月10日時点で把握している申請件数はわずか460件であり、支給が決定したものに至ってはなんとたった3件(!)」
だそうです。
ワンマンバンドでも公庫の融資は3月上旬に「4月第2週までに融資を受けられないと支払いがかなり厳しい」と言って申し込んだのですが、いまだ音沙汰なし。
もちろん、厚労省の人も、公庫の職員も、感染の危険の中、死に物狂いで働いています。彼らが悪いわけではない。というか感謝している。
しかし、いくら対策を作っても、それが実効的なものでなければ意味がない。
耳当たりのいいことを言えばいい、という政治の姿勢に問題があるのはもちろんですが、本質的には官僚主義という構造的な問題なのでしょう。そう簡単には変わらない(というかいったん瓦解しないと変化は望めないかも)。
先日NHKスペシャルで、コロナウィルス対策チームの奮闘を拝見しました。彼らは命を懸けて、人々の命を救うために頑張っている。これを見たら、あの対策はどうとか、この対策はどうとか、容易に批判できません。というか、できることはすべてやっているんだな、と感じました。
しかし一方、対策チームのトップの「忙しすぎて考える時間がない!」という発言はショッキングでした。これほどまでに重要な役割を果たしている人が「考える時間がない」なんてことがあっていいのだろうか。
彼の役割は「考える」ことではないのか。
対策チームでは全国から集められた選りすぐりの研究者たちが必至で働いています。狭く密集した部屋で。1週間家に帰っていない人もいる。帰ったときには彼らはもしかしたら電車で通っているのかも。
一人一人に専用車を付け、最高のホテルの部屋を確保し、お互いが十分離れた距離を保てる環境で仕事をしてもらうべきでは。彼らの役割はあまりに重要なのだから。
コロナ騒動が始まって、なるべくNHKBSの朝の世界のニュースを見るようにしています。
各国の対策や人々の姿勢を見るたびに「日本という国のあまりに度の過ぎた情緒性」を感じて身が締め付けられます。
うーん、僕たちこれで、戦争負けたんじゃなかったっけ。
我々は、もっと合理的に、実効的になる必要があるのではないか。
個人も、組織も、国も。
ごく限られた検査数の中での「新たなコロナ患者」の数、をトップニュースにしている場合じゃない。その数字に一喜一憂している場合じゃない。どう考えても、その数字には何の意味もないのだから(2020年4月20日)。
]]>
日々雑感 料理に大切なもの
元から在宅勤務だから劇的に時間が増えたというわけではないけど、飲みに行けないストレスを発散するためもあって毎日かなり気合を入れて料理を作っている。
そうしていると改めて「料理ってホントに想像力と集中力が大切だよな」と思う。
つまりお酒を飲みながらじゃないとおいしいものが作れない。
飲みながら料理するのってとっても楽しいし、旨いものできるからさらに飲んでしまって毎日飲み過ぎてしまう。コロナ特別措置で休肝日もないし。
昨晩は仔イノシシの赤ワイン煮込み、やばうま(半分空太郎に食われた)。(2020年4月20日)
]]>JUGEMテーマ:不動産投資
不動産業界のテレワーク
総務省が何年も何億円もかけて少しづつ進めてきた「働き方改革」。コロナウィルスはそれをたったの数か月で劇的に進めてしまいました。何も起きなければ多分10年かかってもこうはならなかったかもしれません。
いまだにFAXが飛び交う「ローテク産業」不動産業界もその波に無理やり飲まれつつあります。
先日ワンマンバンドが加入している全日本不動産協会の情報誌「月刊不動産」の特集「不動産業のテレワーク」に関連してインタビューを受けたのですが(6月号に掲載予定)、「不動産業界で積極的にテレワークを活用している企業」を見つけるのは相当大変だったらしいです。
三井や三菱など大手不動産会社は続々とコロナ対策を発表し、一部在宅勤務を実施していますが、不動産業界の大部分を占める「町の不動産屋」にとってことはそんなに簡単ではない。毎日FAXの山に埋もれて仕事をしているのに、いきなりZOOMとかSLACKとか、意味が分からない。メールも打てないのに。
全国に30万件もある不動産屋(全産業数の10%強!)ですが、そのうち30%を不動産仲介、管理業が占めています。
毎日お客さんを物件に案内し、契約し。人と会わなければ仕事にならない。しかも宅建業法では契約はかなり厳しい規制があり、基本的には対面で行う必要があります。
IT リテラシーの面でも、仕事内容の面でも、多くの不動産業者にとって、「テレワーク」というのはかなりハードルの高い業務形態だと思われます。
一方、最近は「不動産テック」といわれる流れがあり、「不動産屋とは思えないカッコいい名前」の会社が、六本木とかにオフィスを構え、「不動産業にテクノロジーを導入し業界を変革」すべく活動しています。
他の業界もそうだけど、不動産テック企業も玉石混合で、上場して騒がれている企業もその多くは「テックの皮をかむった旧態依然とした営業至上主義会社」だったりするのですが、本質的なサービスを開発、提供している会社もたくさんあります。
コロナ騒動の影響もあり、今後不動産業界の「テック化」の動きも加速していくことが明らかです。
物件案内や、契約は、必ずしも対面でのサービス提供は必要ではありません。
そしてそうなると、多分仲介業は一気に寡占が進むのではないかと思っています。
すでにアメリカではAmazonが不動産仲介業に乗り出しています。
先日のインタビューで「なかなかテレワークに踏み出せない不動産会社に、何かアドバイスを」と聞かれました。しかしことは多分そういう問題ではない。そこに一歩も踏み出せないような会社は、早晩淘汰されていく以外に道はない。積極的にITを、テクノロジーを活用してそれを武器にし、さらに寡占化が進んでもそれに飲み込まれない強みを明確にして強化していく。それ以外に、日本全国にごまんといる(本当は10万くらいいる)小規模の不動産業者に生き残っていく道はありません。もちろんワンマンバンドも含まれます。
今回のコロナ騒動はそういった不可避の変化の流れを一気に加速しました。多分5年後の不動産業界の眺めは、今とは全然違ったものになっているでしょう。
「そろそろ引退しようかなー」なんてのんきに構えていられる高齢の経営者(多分数万はいると思うけど)以外は、ふんどし締めまくって覚悟を決めるしかありません。
ワンマンバンドでは先日定年制度を作りました。
65歳定年。
最初の社員が定年を迎えるまでまだ10年以上。
よし、頑張ろう。(2020年4月18日)
]]>JUGEMテーマ:不動産投資
コロナウィルスに立ち向かえ。ワンマンバンドのテレワーク
去年の11月に、アスクルの運営する「みんなの仕事場」というサイトの取材を受け、話した内容が先日記事になりました。
https://www.shigotoba.net/business_frontline_2001_hatarakik…
記事の内容は「中小企業でなぜテレワークが進まないか」というもので、ワンマンバンドのテレワークについていろいろ話をしたのだけれど、その時はまさかこんなことになるとは!
世の中テレワーク一色。
ワンマンバンドの創業は2013年6月、今からおよそ7年前。最初から「在宅勤務」を基本に会社を作るつもりでした。
7年前というとまだ「テレワーク」という言葉もなかった。少なくとも聞いたことはなかったけど、長く外資系企業に勤めていた僕にとっては、リモートで仕事をする、ということはそれほど違和感のあることではありませんでした。
しかしとはいえ、僕が起業に当たって「社員全員在宅勤務で仕事をする形態を考えている」という話をすると、当時の同僚の多くは外資系企業に勤めているのに「あほか。そんなのうまくいくわけないだろうう」、と鼻で笑ったものでした。
在宅勤務制度を採用しようと思った理由はいくつかあります。コストが抑えられる、というのも理由の一つでしたが、最も大きな理由は
「在宅勤務制度によって、世に埋もれている、子育て中の優秀なお母さんを採用できるのではないか」
ということでした。
創業間もない、ワンマンバンドとかいう変な名前の、怪しげな不動産会社にとって、優秀な人を採用する、ということは困難を極めることが予想されました。採用当初はそれほど給料も出せるわけではないし。しかし会社はつまるところ経営者と社員。つまり人です。優秀な人の採用をあきらめるくらいなら自分一人でやっていったほうがましでしょう。
しかし、子育て中の女性の多くは、いかに優秀な人であっても、なかなか社員として働くことは難しい世の中。当時は今よりもっと難しかった。そこを狙ったわけです。
創業2か月後には第一号社員が入社しました。子育て中の女性でした。100人近い応募者の中から選んだ乾坤一滴です。
在宅勤務ではありますが、最初は「研修」的に対面で仕事内容を伝えていく必要がありました。当時の本社は僕の自宅マンション。まあ今でもそうですが。そして当時僕は一人暮らし。今は3人家族ですが。
「初対面に近い女性が、仕事とはいえ、そして社長宅とはいえ、男の一人暮らしの家に入っていかなければならないのはさぞ不安なのではないだろうか。」
そう考えた僕は、初出社の日、まず最初に自分がいかに人畜無害な人間であるかを一通り説明し、そしてあらかじめ購入してあった防犯ベルと、僕がアラスカの川下りで携帯していたクマよけスプレーを手渡したのでした。体重55キロの僕を倒すにはやや過剰な装備でした。
採用後すぐに際立った能力を発揮して僕を驚かせたその女性は、その後今に至るまで、ワンマンバンドの屋台骨を支える存在として活躍し、皆に頼られています(特に社長に)。
それから月日が流れ、今ではワンマンバンドは総勢10名のスタッフが、僕も含めて全員在宅勤務で働いています。
平成28年には、僕らに遅れること数年、「テレワーク」という言葉を作ってようやく働き方改革に力を入れ始めようとした総務省から、「テレワーク先駆者百選」企業に選ばれました。
ほかにはNTTデータ、KDDI、ヤフーなど、まさにそうそうたる企業が名を連ねていました。吹けば飛ぶような会社はワンマンバンドだけでした。
第一号社員の採用以降、「テレワーク」企業は徐々に増え、世の中は就職売り手市場へと変化していきました(コロナ騒動が始まるまでですが)。その中でワンマンバンドの社員採用の平均倍率は今でも常に数十倍です。その中から厳選して採用したメンバーは、今のところ創業以来一人もかけることなく、強力なチームを形成しています。
「全員在宅勤務なんて、夢みたいなこと言ってんじゃねーよ」と揶揄されたワンマンバンドの体制も、今のところうまくワークしています。そして、世の中もついに(コロナのせいですが)テレワークを本格採用する会社が一気に増加してきました。
しかし、「テレワーク」は当然ながら万能ではありません。そして、インタビューなど受けるといつも話していますが、「オフィスに皆で集まって仕事をする形態」に比べて、必ずしも優れているわけでもない、と僕は思います。
僕が外資系企業(最後の10年くらいはアメリカ企業)に勤めていたころすでに、欧米では「在宅勤務の弊害」が徐々に明らかになってきており、リモートで働いていた社員を、拠点オフィスに集約したり、解雇したりする動きが出始めていました。
集約したオフィスで固まって仕事をしたほうが、コミュニケーションは取りやすいし、仕事をさぼるやつは出にくいし、そのほうが効率的だ、という、なんというか「とてもあたりまえ」の理由からです。
ネット環境はそれからさらにどんどん進化し、リモートワークが行いやすくなったことは間違いない事実です。しかしそれではその弊害は解決されたか、というとそれはまた別の話。
ワンマンバンドのリモートワークがうまく機能しているのは、まさに「リモートワークでもきちんと仕事ができる、自己管理ができる人」が集まっているからに他ならない、とも思っています。
毎日家で仕事をやっていれば、中にはさぼる人も出てきます。かくいう僕自身も、若いころ営業をやっていたころは、よく喫茶店で時間をつぶしたりしていました(もったいない!今では考えられませんが)。
「在宅勤務でも、オフィスに集まって働くのと同様に、みんなきちんと働く」というのは全く幻想にすぎない。そんなわけない。
コミュニケーションの問題もあります。ZOOMやSLACKなど、ワンマンバンドでも日常的に使用している、素晴らしいとしか言いようのないツールはありますが、でもどんなに進化しても、やはり全員が一か所に集まって行うコミュニケーションにはかなわない面もあります。特に大きな組織ではなおさら。
でも、よく考えてみると、オフィスに集まって仕事をしていてもみんな仕事をしている、というわけではないかもしれない。それも幻想かも。
確かに「みんな仕事をしているように見える」けれど、見えるだけで実際にはほとんど役に立つようなことをしていない人も、うーん、いっぱいいるかも。
そうすると、オフィスワークと在宅ワークと、違うのは「見かけ」だけなのかもしれませんね。
大切なのは「いかに優秀で意識の高いスタッフでチームを構成するか」ということであって、そうすると、「テレワーク」の企業にとっての本質は「それによっていい人材を採用する」ということかもしれない。
だからあちこちの企業がテレワークになるということは、ワンマンバンドにとっては「採用競争力」がなくなってしまう、ということなわけですね。
だから、テレワークの効用をインタビューなんかでペラペラしゃべったり、ブログに書き綴ったりすることは、厳に慎むべきかもしれず。。。。影響力ないからまあいいか。(2020年3月16日)
]]>JUGEMテーマ:不動産投資
きれいな女性がいないリマ
情熱の国ブラジルからインカ帝国の末裔の国ペルーにやってきたわけだけど、その印象は「華やかな世界」から「くすんだ世界」に移ってきたという感じで、まず何より気になったのが街に全然きれいな女性がいないことだった。それどころかややきれい、どちらかと言えばまし、というような女性さえほとんど見かけない。いや、ブラジルも、想像していたのとは違って、なんというか特段きれいな人が多かったわけではなかったんだけど、今となっては、「絶世の美女の国」と形容したくなるくらいだ。ペルーに生まれなくて本当に良かった。
リマでの滞在は5日間。最初の2泊はダウンタウンのど真ん中の「ランドマーク的な大ホテル」に。後半2泊は新市街のしゃれたブティックホテルに宿泊することにしたのだが、この国の、二つの全く違った側面を見ることができて、あとから思うとこれはとてもよかった。この二つの世界の違いは強烈だったから。
今回ペルーに滞在して強く感じたのは「分断」。今回の旅行全体で強く感じ、旅のテーマとなったのはまさに「世界の分断」なんだけど、それが、ここまで如実に、あからさまに出ている国はほかになかった。ダウンタウンと新市街で、全く別の国にいるかのような、残酷なまでの、そしてちょっと青臭いが、なんだか胸が悪くなるような「分断」。
「世界を自分なりに理解する」のがこの旅の目的だとすると、この国に来てほんとによかったと思う。
ダウンタウンはスペイン統治時代からの古い建物が多く残り、ブラジルでは見かけなかった「インディオチック」な人たちであふれかえっていた。特に訪れたのが週末だったせいもあり、「ペルー各地からの観光客」がたくさんいて、逆に、外国人(と見た目でわかる人)の姿はあまりない。
何百年も前から営業しているに違いない渋すぎるバーがいくつもあり、その中でも「これはかっこいい」というバーの暖簾をくぐると(西部劇みたいなスイングドアだった)、どちらかというと小汚い恰好でうごめくようにビールを飲んでいる地元の人たちの視線が痛い。
「ああ、ペルーにやってきた」。そこにはまさに、昔エクアドルを旅行したりして感じた「南米のアンデス文化」の雰囲気が、そのままあった。
ビールを飲んでいい気分で「アンデス文化」に浸っていた時点では、この国の「分断」なんてまだ気にも留めていなかった。
なんとなく変だな、と感じたのは、ネットで今夜行くレストランを探していた時だった。全然知らなかったがペルーはどうも「美食の国」として有名で、「南米一」にランクされる伝説のレストランもあるらしかった。僕の持っていたペルーのイメージと、全然違う。
確かに太平洋に面し、一大水産国であるペルーの魚はうまい。代表料理は「セビチェ」。魚や貝、甲殻類などのマリネ料理で、間違いなくおいしい。でもおしゃれなイメージは全然ない。
どうもリマには南米一、のレストランをはじめとして、おしゃれなフュージョン系のレストランがたくさんあるようだった。意外。
3泊目から、ダウンタウンと空港の中間にある新市街に移った。
そうしたらそこにはなんと。
きれいな女の人がたくさんいた。
ダウンタウンとは、すべてが違った。
「貧富の差」というのは間違いなく世界中で拡大していて、どの都市でもエリアによってその表情はだいぶん違う。しかし、当然だけどそれはそれなりに混ざりあっていて、変化はそれなりにグラジュエーションになっている。
このリマほどはっきりくっきりと違いを感じる都市は、今まで経験したことがなかった。
ダウンタウンではほとんど「白人」っぽい人を見かけることはなかったが、この新市街「ミラフローレンス」では、「白人」っぽい人がとても多い。そうでない人もこぎれいな格好をしていてスマートで、街もこぎれいでおしゃれなバーやレストランが並び、「さっきまでいたダウンタウン」とのあまりの違いに、タクシーで20分くらい走っただけなのに、本当に違う国に来たような、不思議な気分がした。
大学の近くのバーが並ぶ通りで行き交うおしゃれな大学生たちを眺めながらビールを飲んで、食事をとるためにホテルの近くに戻ってきたら、良さそうなレストランの前に人が列を作っていた。Google Mapによればなかなか評判がいい。開店前の列のようだったので、そのまま並ぶことにした。
店に入ってみると、ほとんど予約でいっぱいで、入り口近くのバーカウンターのテーブルが一席だけ空いていてそこに座る。メニュー見ると、まさに「ペルーのフュージョンレストラン」のようだった。
時間とともにどんどん人が入ってくる。そこは、僕の知っているペルー、とは全然違う世界だった。
ここで食事をしている人は、ほとんど例外なく「白人」で、半ズボンをはいているのは俺だけで、食事はしゃれていて高価、昨日までの世界とは全くリンクしていなかった。ここにいるのは、この国の経済を動かしている人たちだった
ペルーの人口構成の15%程度が白人である、と言われている。15%と言えば大した数字だが、しかしダウンタウンでは全く見かけない。どこにいるのかと思えば、ここにいたのだった。10キロしか離れていない両エリア。その世界は全く違っていた。
20年前に比べると、世界は大きく変化している。全然変わっていないのは日本くらいだ。だけど、旅行をしていると、特に旅行者が集まるダウンタウンなどでは、その変化はそれほど大きく感じなかったりする。なぜなら、そこにはたいてい、あまり豊かでない人たちが住んでいるから。
経済的な発展は、それとは別のところで起こっていて、その発展を担っている人たちはそことは別のところに住んでいる。
今回の旅行では、なるべくその両面を見ようと意識してきたけど、ここペルーにおいてその違いは極まった。
そして南米においては、たいていは「一握りの国を動かしている人々」は、今でもやっぱり「ヨーロッパからやってきた白人たち」なんだと思う。ブラジルはちょっと違うけど。そしてその上下の差は、経済発展、グローバリゼーションの進展にともなって、どんどん、加速度的に開いているのであった。
とはいえ、どこの途上国でも、車の数は飛躍的に増えて、また走っている車も昔に比べるとずっときれいになった。世界中でほぼ例外なく。
つまり、車を買うことができるような中産階級の数は、飛躍的に増えていて、それはその国が「全体的に豊かになった」証拠、とも言える。もちろんそれは、全然悪いことではないのである。
洗練されたレストランの美しい食事に囲まれ、この国を支配している華やいだ白人たちのにぎやかな話し声に包まれ、どこか現実離れした喧騒の中で僕の意識は、深く深く、赤ワインの海の中に沈んでいくのであった(2020年2月23日)。
]]>JUGEMテーマ:不動産投資
サンパウロの寿司はうまいか?
前回のブログにも書いたけど、サンパウロには到着したけど荷物を受け取ることはできなかった。パンツもなし、シャツもなし。ここから2泊、最低限の荷物で生活しなければならない(そしてその後も荷物を受け取れる保証は全くない、というか不安しかない)。
結果的に言うと、「荷物なんてなくったって全然平気」でした。当たり前だけど。
夜着いたのでその日の着替えはなかったけど、しかし昔山に登っていたころは一週間着替えないこともざらだったし、こんなのほんとなんてことない。下着なんてどこでも買えるし。生活にも、ほとんど不便を感じない。
俺のスーツケースには一体何が入っていたんだろうか。
スーツケースそのものを除く重量は15キロ以下で、多分一月の旅行の荷物としてはそれほど多いとも言えないと思うが、こうしてみると「俺ってどんだけ無駄なものもってきてんだろ」と思わずにはいられない。
半分以上は洋服だ。前半「悪目立ち」気味だった和服は今回は持ってきていない。でもジャケットとか入ってる(一度も着ていない)。
あとはなに?携帯用ウォシュレットとか?
特に今回のような都会を回る旅であれば、必要なものは細かいことを言わなければ大体どこでもすぐに手に入る。
バックパックを担いでいたころから僕はどちらかというと「荷物の多い方」だったが、「旅の荷物」について、今回改めて考えさせられてしまった。
サンパウロは日系人が多い。ブラジルの日系人全体の数は不確かだが160万ともいわれており、そのうちかなりの割合の人々がサンパウロ州に住んでいる。
160万人といってもブラジルの人口2億人からしたら「ごくわずか」であり、実際街を歩いていても、「明らかに日系だ!」とわかる人はほとんど見かけない。
とはいえ日系の人々は普通に暮らしているわけで、普段旅行中は、Tシャツ短パンで何も荷物を持たずに街を歩く僕は、このサンパウロでは多分街の風景に完全に溶け込んでいて、実際何度も普通に話しかけられたり道を聞かれたりした。
サンパウロの街には、リオに比べても、路上生活者の数が多く、「あらゆる街角に」人が寝ている、という感じで結構怖い。治安はもちろん決して良くない。
でも地元の人は、女性でも、普通に街を歩いているし、「明らかに旅行者」と認識されない限りはそれほど危なくはなさそうにも思える。
何の荷物も持たず、あたかも目的地があるようにすたすた歩く。やばそうなところでは写真を撮らない。所持金は最低限にして前ポケットに入れる。
そうすればリスクはかなり減らすことができると思う。
そういえば、昔は僕は大きなカメラとレンズを何本も持って旅行していたが、今回はついにカメラを荷物から除外した。去年秋購入したGalaxy Noteのカメラはほんとに進化していて、映りはきれいだし、広角レンズはアナログレンズの多分20mm相当程度。「映り」以外のメリットはいうに及ばず。本当に何の不自由もない。
せっかく日系人がたくさんいる大都市にやってきたんだし、寿司でも食ってみよう、ということで、現地でも特に評判の高そうな「新寿司」に予約を入れていってみた。
行ってみたらすごい人。予約なしではまずは入れなさそうな感じだった。
日本人駐在員、らしき人もいくらかいるが、ほとんど、9割がたの客は、現地ブラジル人であるようだった。
てんぷらやいろいろついた「おまかせ」コースが、確か7000円くらい。そして日本酒1合が1500円くらいだったろうか。お会計は1万2、3千円くらいだったように思う。
さすがに、日本人社会の伝統が長く、ビジネスも盛んなサンパウロで一二の評判をとっているだけあって、料理は結構うまい。天ぷらなんか、結構さくっと揚がっている。
しかし、刺身は寿司は?
うーん、チェーン店の居酒屋レベル。
悪くはないんだけど、旨いとはとても言えない。
これが旅行の最後のほうだったらだいぶん違ったかもしれないが、まだ日本を出てから1週間しかたっていないので、日本食恋しい「味覚プレミアム」はほとんどないし。
ここ20年、「海外の日本食」のレベルは急激に上がった。昔はほんとにロクなものがなかったが、今回のすし屋の天ぷらも美味かったし、ロシアで食べたラーメンなんか日本のものと全然そん色なかった。しかしどうしても「刺身」は味が極端に落ちてしまう、と感じるのは僕だけだろうか。
数年前フランスのリヨンで、若手日本人シェフが営んでいる「新進気鋭の日本料理屋」に行った時も、あまりにひどい「刺身」にがくぜんとした。ほんとにくそみたいな刺身だった。
すべて日本からの直輸入もの。解凍してびちゃっ、と水っぽくなったそれは、日本では「チェーン居酒屋」でもさすがに出てこないだろう、というレベルだった。
あまりにひどかったので、なんで現地の魚を使わないのか「新進気鋭のシェフ」に聞いてみたら、「魚の〆方が違って、こちらのものは使えない」そうである。
ほんとか?しかし俺は昔離島で自給自足生活をしていた時に、自分で釣った魚を何の考えもなく殺して、刺身にして食っていたが、チョーうまかったぞ。「〆方」は関係あるだろうが、このくそみたいな解凍刺身よりは数倍ましなのでは??
セーヌ川沿いのマルシェでは、目にも鮮やかな新鮮そのものの魚介類が、山のように売られていた。
というか、海外で日本食が食べたくなった時に向かう先は「寿司屋」ではないんじゃないか。
日本を出る前の晩、奥さんが作ってくれた「最後の晩餐」は、肉じゃがとか、ナスの揚げびたしとか、甘ったるい日本の味にあふれていた(最高だった)。
その素晴らしい飯を日本酒と一緒に食べながら、「日本食には白ワインが合う、とか言ってるやつは絶対あほだな。刺身とか天ぷらとかは結局塩味であって、典型的な日本食(の味)じゃないんだな。この料理に、白ワインは絶対合わない!」と話していたことを思い出した。
「異国の地で日本食が恋しくなった時、食するべきは寿司やてんぷらではなくって、もっと、甘ったるくて出汁のきいた日本料理なんだな。それかカレーかラーメンか餃子」と強く確信し、今後の教訓とすることにした。
次の晩は「ブラジルで最もうまい肉を出す店」アワードを受賞したこともあるという(アワードの価値は不明)アルゼンチンスタイルのステーキ店、を訪れた。
肉は。。。。最高だった。人生で最高クラスの肉。柔らかく、旨味が凝縮されていて、バランスが絶妙。地元の紳士淑女が集う最高級クラスのレストランだが、しっかりしたワインを飲んで、会計は昨日の寿司屋より安い。
魚食ってる場合じゃない。
はっきり言って、ブラジルでは、飯が本当にうまかった。なんといってもがっつり食べる牛肉が秀逸だが、若鳥の丸焼きとか、豆の煮込み料理とか、いい飯屋に当たったのもあると思うけど、どれも最高にうまかった。そして味がわかりやすい。
肉だけではない。リオデジャネイロで宿泊したレストランの屋上のバーで食べた「スモークサーモンのサンドイッチ」は、間違いなく「人生一」のサンドイッチだった。何のことはないバーのサイドメニューだが、酸味とハーブのバランスが絶妙。ファミリーマートのミラノサンドの代わりに毎日食いたい。
飯がうまく、人々が開放的で温かく、陽気な音楽が鳴り響く。ブラジル最高。何年間か住んでみたい!(2020年2月12日)
]]>
JUGEMテーマ:不動産投資
リオデジャネイロの街角で、人種差別について考える
リオデジャネイロには夜着いた。タクシーで、本田圭佑が今月から加入するサッカーチームがあるボゴタフォの、海岸沿いのホテルにチェックインして、とりあえずご飯を食べに屋上のバーに上がると、そこにはボゴタフォからコパカバーナ、イパネマと続く、まばゆいばかりのリオの海岸線が光り輝いていたのだった。
人生で初めてブラジルの地に降り立った感動をかみしめながら、大雨の中ハンバーガーにかぶりつく。やけにうまい。
今回南米では、ブラジル、ペルー、ボリビア、チリを回る。南米に来るのは20年前の世界一周旅行以来だが、その時は4か月くらいでチリ、アルゼンチン、エクアドル、ベネゼエラを訪れた。だから今回はチリ以外は初めての訪問。その中でもブラジルだけは文化が違うというか、強烈そう、というか、とにかく最も楽しみにしていた国だった。
そういえば、僕がブラジルを去った日に本田圭佑はブラジル入りした。日本の記事を見ていると、リオデジャネイロ中が大フィーバー、という感じで書かれていたが、現地では誰も騒いでおらず(というか多分ボゴタフォのファン以外誰も知らない)、ヘイ本田!などとは誰からも言われなかった(20年前は世界中で、ヘイ中田、と言われた)。
リオの街を歩いたり、カフェでコーヒーを飲みながら道行く人々を眺めていたりすると、なんだかごく自然に「この国の人ってなんかすっごいフラットな感じだなー」という感想が思い浮かんできた。どこがどういう、ということでもないんだけど、白人から黒人、アジア系まで様々な人たちが雑多に混じっている中で、そして裕福そうな人もごく貧しい人も混じっている中で、なんというか、肌感覚として引っかかってくるものがない、というか、人と人とのつながりがなめらか、というか。世界のどの場所でも、今まで一度も感じたことのないちょっと不思議な感覚にとらわれてしまった。
実際ブラジルはまさに「人種のるつぼ」であり、また、昔から「人種差別が存在しない」国、と言われている。
ヨーロッパ各国から主に家族単位で移民がやってきてできた北米社会に比べ、征服者であるポルトガル人は
らしく、その結果混血がどんどん進んだ。
白人系、黒人系、白黒黄色混血系、と一応の区別はあるが、しかし例えば白人と言われる人でもほとんどすべての人が、何代かさかのぼれば黒人の血が入っていたりするようだ。
実際街を見ても、「明らかに白人だ」と思われる人は、(少なくともリオやサンパウロでは)ほとんど見かけなかった。
人種差別をなくす唯一の方法は全員が混血してしまうこと、という話があるが、ブラジルはまさにそれを地で行く国であり、その結果、極東の国からぼっと来た旅行者にも自然とそれが感じられてしまうような、フラットな社会が出来上がってしまった。
これってすごくない?
日本人、東洋人として、僕らは常に自然に本質的に、他の人種に対して、劣等感や優越感を感じている。旅行していてもそれは同じだ(というか際立つ)。
僕自身も、若いころからいろんな国を旅行して、また長く外資系企業で働き、ずーと、そういう意識、白人に対する劣等感、と付き合ってきた。いや黒人に対してだってそうだし、何だったらアジアの人に対してもそうだ。
ここではこのブラジルでは、俺は何の障壁もなく自然に受け入れられているのを感じることができる。
確かにニューヨークやロンドンなどの大都会でも、障壁は感じないかもしれない。でもそれは個人主義に根差した感覚で、しかしここではそうではない。
シンプルに、誰もそんなの気にしちゃいないのだ。
ああ、ここってホントにパラダイス?
と思いながら興奮しながらネットでいろいろ当たってみると、そこには徐々に俺の興奮を冷ましていく様々な記述が。
いわく
「ブラジルは長らく人種差別がない国、とされていたが、近年は明らかな人種差別があると認識されている」
「最近の調査では、ブラジル人の98%が自分には差別意識がない、と回答している一方、98%が、自分は差別意識のある人を知っている、と回答している」(数字は不確か)
など。
確かに、「ブラジルには人種差別ではなく経済格差による差別がある」と長く言われている通り、地域による経済格差が大きいのだが、それには、「貧しい北部の黒人(系)」と、「豊かな南部の白人(系)アジア(系)」という事実が包括されているし、リオやサンパウロの路上で寝ている人たちの多くの割合が、(少なくとも見た目)純粋な黒人だったりする。
僕自身は、長く自分のことを「なぜだかわからないが、多分父親の影響や、リベラルな教育(とはだしのゲン)が影響して差別意識がまれなくらい希薄な人物」だと認識してきたが、50年以上も生きてきた今では、もちろんそれが偽善であることを理解している。人を差別したりしない人間は、人に対して劣等感も感じるわけはない。
確かにここブラジルにも差別はあるのだろう。いや、あるに決まってるだろう。現実はきれいごとじゃないんだから。
何だって「程度の問題」なのだ。人でも国でも内部にはいろいろ葛藤があって、そしてそこから表に出てくるもの、それが人や国の品格なのだと思う。
ブラジルの人はほんと明るい。その笑顔には排他性も差別性もぜんぜん感じられない。「ああ俺は受け入れられている」と思うことができる。これって旅行する最大の喜びの一つではないだろうか。
リオデジャネイロからサンパウロにつくと、僕の荷物は(なぜか)次の目的地であるリマ行きに分別されていて、出てこなかった。
空港中走り回ってようやく荷物の所在を確かめたが、「手続き的な問題」と「その時降っていた大雨」のせいで引き渡しは明日になるという。「間違いなく明日朝用意しておくように。間違ってもリマに送ってしまわないように」何度も何度も念を押して、次の日空港に行ったら、僕の荷物はリマに送られていた。
みんな親身に対応してくれるし、論理的に話も通じる。しかし決定的絶望的に「責任感」がない。「自分の手の届く範囲」のことをやればそれでOK。結果はどうなったかは自分には関係ない。白人社会全体の傾向ではあるが、このブラジルではそれが国民性にまで昇華されているかの如く。
こいつらほんとに!
その間の対応すべて笑顔。満面の笑顔。こちらも(しょうがなく)笑顔。
ブラジル最高(2020年2月9日)。
]]>
半年ぶりのマドリードは当たり前だが前と特に変わったことはなかったが、しかし季節は変わっていた。7月に来たときは、異常気象と言われ連日40度以上の酷暑だったが、今は冬。人々はダウンやマフラーで身を包んでいた。
しかし実際は東京から来た身としてはそれほど寒くはなく、どちらかというと過ごしやすい、と感じるくらいで、元来寒さに強い白色人種なのだから、マフラーもコートも、ただのファッションなんだろう。
日本を出るときから風邪をひいて体調が悪く、ついてすぐに薬局に行って風邪薬を購入したのだが、たいてい海外で購入する薬はそうだと思うが効き目がめっぽう強く、いくら寝ても眠くて眠くて。時間になると起きだして、ビールを飲んで食事して、また寝る。だからほとんど時差ボケにならなかった。
一般にスペインと言えば美食の国で知られている。まあ確かに悪くはないと思うが、しかし、ほとんど寝ていて、風邪で味の分からなくなった舌で食って言うのもはばかられるが、そんなに大騒ぎするほどうまい飯だとも思われない(毎度寝起きで飲むビールはいつも最高にうまかったけど)。
イタリアなんかに比べると、まあ相当落ちる感じがする。パスタのバリエーションと、本能を直撃する旨さに比べると、パエリアなんか比べ物にならないし、第一大体味付けが濃すぎる。
俺の見たところスペイン人は昼飯にはたいていトルティーヤを食べているが、トルティーヤと言えば聞こえはいいが、実際ただのジャガイモ入りオムレツで、うまいトルティーヤもあるんだろうが、それこそ大騒ぎするほどのものでもない。それを、硬くてパサついたパンと一緒に食べる。ちょっとした食堂で出てくるパンの質は、はっきり言って俺がこれまで訪れたどのヨーロッパの国よりも低い気がする。イタリアとかギリシャとかトルコとか、まずいパンを食ったことがなかった。
とはいえもちろんごく限られた食体験での話だし、ごく個人的な感想(愚痴)だけど。
そんなスペイン、EU第5位の経済規模はオーストラリアや韓国と同じくらい。マドリードの物価は皮膚感覚だと大体東京と同じくらい。歴史を感じる町並みは整然としていて、旅行者が多いこともあって活気が感じられる。華やか、といってもいい。だから余計に気になってしまうのだが、マドリードの街には路上生活者の数がまあまあ多い。それもたいてい大きな通りの歩道、とかで寝ているのでいやでも目に付く。そしてそういう人のそばにはお金を入れてもらうための缶が置いてあったりする。
確かにスペインの若年失業率は結構高いけど、リーマン危機でバブルがはじけて地価は急落したけど、でもここのところ経済は徐々に持ち直してきているだけに違和感を感じる。
それに、日本もまあ何十年も不況と言えば不況で、路上生活者だっているんだけど、物乞いしてる人って見たことないな。子供の時にもいなかったような。これってどういう違いなんだろう。宗教的なものなのだろうか
そんな路上生活者の日本と外国(特に欧米)の違いが気になったのでネットでいろいろ当たってみた。なんとなく腑に落ちたことをまとめると
そして物乞いについては
というような理由が挙げられていた。
確かに、マドリードの路上に寝ているホームレスの中には五体満足そうな若者も結構いて(足や手を失っている人もいるが)、そんな若者が缶からを置いていたって、日本ではまずお金を入れる人はいそうにない気がする。
昔は、特にアジアやアフリカで、日本人旅行者とみると物乞いが寄ってきて、かわいそうに思ったり、断れなかったりして、お金をあげてしまうような時代もあったがそれはどちらかというと日本人の(物乞いに対する)本質ではなく(別の意味の本質かもしれないが)、2−30年前から「そういう人にお金を上げるということは、決していいことではない」というような暗黙の了解というか考え方が一般的になり、今では、日本人旅行者は、一般にかなり物乞いに対して辛い気がする。
そうすると、日本というのは路上生活者にとってはなかなか厳しい社会なのかもしれない。いいのか悪いのかは別にして。
それとはちょっと違うかもしれないが、その後訪れたリオデジャネイロでも印象的な光景を見た。
街角のカフェでお茶を飲みながらぼーっとしていると、そのあたりでは、しょうもないお菓子を抱えた黒人の若い男が数人、道行く人にそのお菓子を売っていた。まあ、こういう光景は途上国だと極日常的なものだと思う。
僕も声をかけられたが丁重に断ると笑って「オーケーオーケー」という感じで去っていく。やな感じは全くない。
どうも彼らは、一人で歩いている女性(しかもどちらかというと若くてきれいな、しかし大人の女性)を狙って声をかけている様子だった。
別に「ナンパ」ということでもないらしい。男の子たち(といっても20−30歳くらい)はかっこいい子もいるが、そうでもない子もいる。
そして、結構な割合で、声をかけられた女性は話に応じて、そしてその話は結構盛り上がる。この辺りは、日本人的感覚では理解するのは相当に難しい。俺にあれをやれと言われても絶対にできない。
そして、話が盛り上がった場合、ほとんど100%の割合で、女性はお菓子を購入するのである。おかしが欲しくて買っているのでは絶対にない(はず)。
タクシーを拾って去っていく女性。軽く手を振る男の方を振り返り、窓に顔をつけんばかりに大きく手を振り返している。まるで別れ際の恋人に後ろ髪をひかれているかのように。
この話はほんとに違う話かもしれない(2020年2月5日)。
JUGEMテーマ:不動産投資
JUGEMテーマ:不動産投資
世界一周後半戦、始まりました
今人々の心を奪っている最もホットな話題と言えば新型コロナウィルス。数日前から空太郎の風邪をもらって調子の出ない僕は、ちょっとマスクでも買っておこうかと思い日暮里駅のコンビニでマスクを手に取ろうとした。そしたら隣の中国人風カップルが、向こう側から棚にあるマスクをわしづかみに買い物かごに入れ始めた。何とか一袋だけ確保したが、それ以外のマスク(7枚入りとかで50袋くらいはあった)はすべて軒並み、そのカップルに買われてしまったのでした。
電車の中ではほとんどの乗客がマスクしているし、空港のラウンジの受付嬢は全員マスク姿。調子の悪い俺がちょっと咳き込むと周りの人の視線が痛い。
改めて新型ウィルスの猛威を実感した。
去年の6月から7月にかけて西回りでマドリードまで行った世界一周前半戦。後半はもう一度マドリードに戻りブラジル、ペルーなど南米を回った後、僕にとっては未踏であるオセアニアを回って2月26日に帰国する予定。
荷物がちゃんと載せられているかとっても不安なイベリア航空でスペインワインを飲みながら、後半戦の始まりに当たって改めて前半を振り返り反省し、
後半「いったい俺はこの旅で何をしたいのか」
を考えてみよう。
考えてみれば世界一周前半のテーマは「酒を飲まないこと」であった。なぜならこの旅は「思い出作りではなくってビジネス」だったし、「全てを感じ、考え、アウトプットする」ためには(過度な)飲酒は百害あって一利なしだと思われたから。
確かに、前半戦は良く考えたし、(一応)ブログや、「世界の不動産事情」についてのコラムもせっせと書いた。主に東よりとはいえヨーロッパが中心だったので治安的な不安はあまりなかったので、毎日ボケーと街を歩きながらほとんどずっと考え事をしていた。
そしてそれは、その後のビジネス展開に具体的に結びついてきている。
しかしそれでほんとに良かったのかな。
なんといっても人生は酒だ。酒がなければ人生などないも同然だし、人生がなければビジネスがいくらうまくいったところで仕方がないではないか。
このようなところ(世界最悪の航空会社の機内)で人生の真理に行き当たるとは思いもしなかった。
後半戦は酒を飲むことにしよう。無制限に。
アジアからアフリカ、ロシア、ヨーロッパと回った前半戦もとても楽しかった。いろいろな人と出会ったし、うまい飯も食ったし、(我慢しながらだけど)酒も飲んだ。でもちょっと、堅苦しく考えすぎていたかもしれない。
各地で不動産の相場や取引の実態を調べ、現地業者にコンタクトして物件を見に行ったり、地元の人に不動産取引の話を聞いたり。
でも、この旅の「ビジネス要素の本質」はそういうことではないのではないだろうか。
確かに「バングラディシュに続く次の海外展開」のピントをつかむ、というのは大きな目的だが、しかし何もそれは不動産に限ったことではない。というか全然不動産に限らない。
そして何より、本質的な目的は
「世界の現状を自分の目で見て感じて実感し、日本と自分の現在地をリアルにつかみ、今後の人生の身の振り方を考える」
ということなのだ。
だから何が役に立つかなんてわからない。
行きたいところに行き、好きなようにふるまえばいい。
後半の旅のテーマは「自由」だ。
二日酔いが続いてアウトプットが滞るかもしれないが、よしそこは頑張ろう(2020年1月31日)。
]]>
JUGEMテーマ:不動産投資
ロシア人はなぜ笑わないのか。モスクワで、笑顔について考えた
今回の旅行は、直感に逆らう国々をあえて選んだんだが、その中にあって、ロシア、は、「いつか行ってみたい国」であった。特に行きたかったから、コンセプトに反して行先に加えた。
なんでかというと、独特そうだから。
旅の醍醐味は非日常感にあるのだから、その国の文化や人々が変わっていればいるほど旅は面白くなる。これは鉄則だ
ロシア人は、でかくてマッチョで、あまり笑わない印象がある。多分それはハリウッド映画などを見て培われたステレオタイプの印象なんだろうけど、その印象にも当然、(日本人のそれがそうであるように)それ相応の根拠はあるはず。
ネットで調べてみると、「ロシア人が笑わない理由」が山ほど書かれていた。
それらを要約すると要するに、
「ロシア人は正直であることをとても大切にする。ゆえに、笑いたいときにしか笑わない」
ということらしい。
素晴らしい文化ではなかろうか!
モスクワに降り立ち実際に接したロシア人は、確かに「笑わない人々」であった。
愛想笑いには全く反応しない。ホテルマンであってもウエイターであっても。そんなの全然関係ない。
会話の中でうまいきっかけがあって、こちらのメンタルも万全で、スパッと切れ味のいい笑顔を繰り出せたときは、相手も普通に笑う。自然につられて楽しい気持ちになっているのだろう。しかし、それはそのあとの会話には尾を引かない。一度笑ったからといって、次に笑うのは、また「楽しい気分」になった時なのであった。
これには参った。
僕はこれまでの人生の経験の中で、
「雑念を排除しパッと繰り出す大きな笑顔」
を身に着けてきた。
それは旅先でのコミュニケーションの突破口を開き、数々のピンチを救い、ビジネスでも国際的な商談をものにする、大きな武器となってきたのだった。
その武器「謎のアジア人の笑顔」、がここでは通じない!
しょうがない。この国では、笑いたいときにだけ笑うことにしよう。
やってみると特段それで問題なかった。人は別に、無理して笑わなくても生きていけるし、旅は進む。
ロシアの街はもう完全に資本主義的で、ショッピングセンターのけばけばしさなど世界一かもしれない。しかし政治制度は一応共和制、というものの、実際は
中央集権的な全体主義国家的な側面
もある。
ロシアではLINEは使えなかった。そのほかにもブロックされているサイトも結構あるし、ウーバーはロシアの企業に買収されたそうで、ウーバーのアプリを開こうとしても、自動的にロシアの(ウーバー的な)サイトが開く。ナンバーワン検索サイトもYANDEXというロシア企業のサイトだ(ウーバーを買収したのもこの会社)。
街は資本主義的で、特段不便はないんだけど、荷物検査が多かったり、警官の姿をしょっちゅう見かけたりもする。
「笑わない」というロシア人の特徴も加わってか、ロシア滞在中、「なんとなく」抑圧感、のようなものを感じていた気がする。天気が悪かったからかもしれないけど。
モスクワを発つ飛行機はフィンエアー。
30代と思われるハンサムなパーサーの満面の笑顔に(愛想笑い?)「はー帰ってきた」とほっとした。深センから香港に帰ってきたときのように。
やっぱり自由な国がいいよね。
I Love フリーダム(2019年7月24日)。
]]>
前回の世界一周旅行から20年。世界は大きく変わった。
28歳の時に日本を出た時には、それまでアジアやアフリカしか旅をしたことがなかったせいもあり、なんとなく「世界で一番日本が進んでいて、日本のものがたいてい何でも一番かっこいいんだろうな」
となんとなく思っていたような気がする。
でも今初めて海外に行く若者で、そんなとぼけたことを考えている人は誰もいないだろう。すぐ隣の韓国や香港だって、日本より進んでいたり、かっこいいものは山ほどあって、物価だって日本より高かったりする。
変化のスピードは速い。
インターネットやIT技術の普及が後押しするグローバル化によって、世界は急速にひとつになり、国ごとの差は縮まり、逆転される。
そして、その変化は、日本にいては実感としてとらえることがやや難しい。それどころか、日本の社会は、どんどん内向きに縮まっていっているようにさえ感じる。
僕は50歳だが息子は1歳だ。奥さんは若いし、もしかしたらまだこれから子供が生まれるかもしれない。
そう、俺はまだまだ縮まっているわけにはいかない。それが今回この旅行に出た、一番大きな理由だ。
世界で何が起こっているかを理解し、これからどうなっていくのかを考えるため。そしてそれをこれからのビジネスや投資に活かすため。
世界がものすごいスピードで変化しているとはいえ、変わっていないものもある。何が変化していて、何が変化していないのか。それを見極めることもとても大切だ。
今回は、なるべく今まで行ったことがない国、都市を訪れるのがコンセプト。その中でも、直感的にはいきそうもない国。「こんな機会でもないと一生行かないだろう」というようなところをなるべくピックアップした。
その中でロンドンは、前回の世界旅行でも訪れた数少ない国だ。
当時の僕は29歳。まだまだ若輩者だったし経験も浅かった。初めて降り立ったヨーロッパの地で衝撃を受けた。
その時までなんとなく「日本が最先端を行っていて、日本のものが何でも一番なんだろう」と(馬鹿みたいだが)なんとなく思っていたのだが、
「あっ、ここに本物があったんだ」
ということをまざまざと理解せざるを得なかった。我々は、単なる猿真似だったのだ。
通りの小さな雑貨店を覗くと、今まで見たことのないようなしゃれたものが展示されていた。そして、こういったものがここから世界に羽ばたいていき、東京のあらゆるデパートでコピーが売られる。そして僕はこう思う。「なんでどこのデパートに行っても同じものしか売ってないんだろうな」、と。
オリジナルは、ここにあったのだった。
一方、逆の意味で驚いたこともあった。
当時は1年半の長い旅の途中だったし、若かったし、そんなに高級なものを食べる機会はなかった。
しかし、ロンドンの食べ物は、本当に、何を食べてもおいしくなかった。
まずい、というわけでもないが、おいしくない。味付けはすべてぼんやりしていて、統一感がない。
一週間ほどの滞在で、一番おいしかったものといえば、当時ロンドンに留学していた後輩の下宿先のお母さんが作ってくれた、「ゆでた野菜」だった。
今回は、わずか3日の滞在だし、一人だし、やはりそんなにいろんなものを食べられるわけではない。
しかし、一応「飲食店経営」を視野に入れている今、世界のいろいろなおいしいものを食べることも、今回の旅の大きな目的。
各都市で、一度は「その国のローカル料理の最高峰」のようなものを食べようと思っている。
そこで選んだのが、1828年創業の老舗Simpson’s in the Strand。
ディナーを予約し、和服に着替えて出かける。
予約していなければその前で引き返していたに違いない、重厚感と高級感がほとばしる重い扉を全体重をかけて押し開けると、そこにはとんでもない非日常的な空間が広がっていた。
創造力を放棄して一言でいうと「いつか映画で見た感じ」。
吸い込まれるように中に入る。
案内された席からは店全体が見渡せる。客は、観光客もいるようだが、みんな華やかな格好をしている。
一人の客は僕だけ。まあ、それはしょうがない。とりあえず飲もう。
赤ワインをボトルで頼んでメニューを見る。といってもメインはローストビーフに決まっている。ウエイターのお勧めに従って前菜にはロブスタースープを選ぶ。
気おくれしそうにハンサムなウエイターが、鮮やかなオレンジ色をしたロブスタースープを持ってきた。
「このスープも、レシピは創業当初と一緒です。200年前から同じ味なんです」と。
一口すすって、飲み切れるか心配になった。エビの味はものすごいが、全くバランスが考慮されていないかのような味のきつさ。西表島の自給自足のキャンプ生活でヤシガニを捕まえて、もったいないから殻を全部使って作った自家製キャンプ料理のようだ。
おいしくない。
時間をかけて何とか飲み干すと間髪おかずにローストビーフの登場。
恭しく切り分けられた肉は見るからにおいしそうで期待は高まる。
一口口に入れ、んっ?肉は柔らかいし、肉の味も十分。しかし、グレイビーソースをたっぷりかけたこのローストビーフは、どう考えても塩味が足りない。
隣に添えられたザワークラウトに手お付けると、「うおっ、しょっぺ」。あまりに塩辛い。
何なんだ、このバランスの悪さは。
結局ローストビーフには塩を振って食べたが、もちろん、そんなことをしたのは生れてはじめてだった。
「ロンドンの味」は、20年たっても、変わっていないものだった。
しかし考えてみれば当たり前だ。この店は200年前から変わっていないのだから。
歴史と伝統の街ロンドンには、変わっていないものがたくさんある。(2019年7月1日)
JUGEMテーマ:不動産投資
JUGEMテーマ:不動産投資
エジプトで、若さについて考えた
アンマンからエジプトの首都カイロまでの飛行時間は1時間半。それもほぼ西に向かって進むだけだし、気候は同じようなものだと思っていた。実際、飛行機の窓から見下ろす風景は「完全に地続き」。どこまでも果てしない砂漠が広がっていて、「アンマンの次の街がカイロ」、という感じだった。
しかし実際は全然違った。
熱い!とにかく熱い。
そして湿度もかなり高い。
きつい。この暑さはきつい
これは体力が無理やり奪われていく、インドや東南アジアの暑さだ。
そして騒音や喧騒もアジア級。人の多さも。
さわやかで落ち着いていたヨルダン、イスラエルから、いきなり、すべての思考が奪われるカオスの中に放り込まれた感じ。
うーん、懐かしい。
今回の旅行は、短期間で多くの国を訪れるので、ガイドブックの類は全く持ってきていない。出発前に旅行情報を多少なりとも下調べをしたのもヨルダンまで、ここからは行き当たりばったり出たとこ勝負だ。
空港で荷物を受け取り、外に出る前にまずは通貨の単位と換算率を。そして中心地までどのくらい離れていて、どうやって行けばいいのかを、ネットで調べる。
はっきり言って、ネットがつながらなければ何にもできないしどこにも行けない。
20年前の前回の世界一周では、あらかじめ日本で十数冊のLonely Planetを購入して、必要な部分を切り取って持って行ったものだ。空港に降り立ったら勝負が始まるので、事前に血眼になって情報を読み込んだ。
旅のスタイルは大きく変わった。
今回はGlocalMeという、Wifi端末を持ってきた。確か香港の会社のサービスで、世界中で使用できる1GBのデータが30ドルくらい。今回訪れる国はすべてカバーされている。
これとスマホが俺の命綱。そしてこれさえあれば、はっきり言って、今や世界一周は「ちょっとした国内旅行」の感覚で続けることができる。これが実感。行った先行った先で、ちょちょいとスマホを調べて、どこに泊まるか、どこに行くか、どこで飯を食うか決めるというわけ。
そしてウーバーだ。
タクシー事情は国によって千差万別。そして多くの場合トラブルの元。しかし、ウーバーを使えば、それらの障害をすべてすっ飛ばすことができる。
ウーバーに乗って一路ホテルへ。
カイロの街は巨大だった。
中心部は、ビルは大きく、道は広く、車は多く、ジャカルタなんかでも感じたが「そう簡単に道の向こう側に渡れない」感じ。
ホテルからちょっと歩きだしても、行けるのは「次のホテル」だけ。(ホテル以外で)飯が食えるところなんて皆無。
というか、本当に飯を食えるところがない。アンマンでも感じたが、それ以上。特にこれほど多くの人が住んでいるのにも関わらず、だ。
パンを焼いている店は時々見かける。喫茶店も多い(そこでみんなシーシャを吸っている)。だけど中で食事ができるような店は、ほんとに少ない。いや、もうほとんどない。地図に載っていても閉まっていたり、テイクアウト専門だったり。
でも我々にはウーバーがある。電話してレストランを予約して、そしてウーバーを呼べばいい。予約できないような店でも、ウーバーで行ってみて、ダメだったら次の店までウーバーで行けばいい。
カイロでは、どこでもいつでも、ウーバーはすぐにやってきた。そしてとても安い。だから、行きたいところに行って、適当に歩き回って、疲れたな―、と思ったらウーバーでホテルに戻ればいい。旅の自由度は格段に上がった。
ちょうど僕の滞在中に、サッカーのアフリカンネーションズカップがエジプトで開幕した。開幕戦はエジプト対ジンバブエ。エジプトには英雄サラーがいて(前回の大統領選挙では6%の得票率で現職大統領に次ぐ2位。立候補してないのに!)、ジンバブエはかってかの地でマラウイ代表との試合を観戦したことのある思い入れのあるチーム。
行きたい!チケットはないが、どうせダフ屋がいっぱいいるだろう。なんたってアフリカなんだし。
よし、早速ウーバーにアクセスだ。
試合開始は午前10時。変な時間に始まるもんだが、ここはアフリカだからそういうこともあるだろう。
スタジアムまでは車で20分くらい。新しく巨大なスタジアムの周りは、意外に閑散としている。
ダフ屋の姿はない。
途方に暮れて会場のスタッフに事情を話すと、なんと試合開始は夜の10時だった!えー、そんな遅い時間に始まるのー?さすがアフリカ
そしてチケッ
トは、すべてオンライン化されていてダフ屋なんか出る幕無し。お見それしました。
丁寧にWebの登録の方法を教えてもらってその場で登録はできたけど、考えてみれば深夜にゲームが終わって、帰る手段はあるだろうか?それに次の日の朝5時発でロンドンに発たなければならない。
残念ながら観戦はあきらめて、ウーバー呼んでホテルに帰った。
結局試合はテレビで見たが、現職大統領も観戦する中、エジプトチーム1-0で勝利。スコアは僅差だったが内容は一方的で、実力はさらに差がある感じがした。多分エジプト、優勝するだろう。そして、10年後には、サラーは大統領になっているに違いない。
カイロのダウンタウンの喧騒はすごい。
狭い路地はどこも人があふれかえり、ロバや馬が行きかう。多分ここは、20年前から(もしかしたら2000年前から?)ほとんど変わっていないだろう。
エジプトは「世界3大うざい国」の一つに数えられているらしい(あとの二つはインドと、どこ?中国?)。
土産物など売っている観光客が行くエリアでは「ニーハオニーハオ」と商売人がわらわら寄ってきて、確かに、うざい。
けど、大したことない。全然平気だ。もう俺も年だし、こういうの無茶苦茶たくさん経験してきてるし。笑っちゃって楽しい。
そして、そういうエリアからほんのちょっと、一歩外れると、もうそういう「うざい」人は全然いない。たいていの人は無関心だが、子供や、若者は、さわやかな笑顔で笑いかけてくるし、話しかけても来る。
あー心が洗われるなー。
適当に入ったダウンタウンにあるモスクで静かに座っていると、かわいい少女の二人連れが近寄ってきて話しかけられた。
「あなたのお水、私にも飲ませてくれない?」
高校生くらいだろうか。
なるべくニヤニヤしないように気を付けながら話していると、次から次へと女の子たちが集まってきた。
一人だけ、英語の先生だ、という女性が英語を話せたので、その子が通訳したりして盛り上がる。みんなキャッキャいってかわいい。
こういうことって、旅をしてると昔はまあまああった。日本人のバックパッカーで、それなりに笑顔で心を開ける人なら、みんなたくさん経験しているだろう。
しかし、俺はもう50歳。この旅で、そういうことが起ころうとは、はっきり言って、全く考えてもいなかった。起こらないだろうなー、ということさえ、想像もしていなかった。
それが起こった!
多分僕は、(自分でいうのもなんだが客観的に考えて)30歳くらいだと思われていたと思う。年を聞かれたが、本当の年を言うのを若干躊躇してしまった。さばを読もうと思ったわけではないんだけど、なんか「期待を大幅に裏切ってしまううしろめたさ」のようなものを感じたから。
年を答えると、みんなギョヘーッ、と驚いていた。
昔年を聞かれて驚かれた俺は30歳だったが、何せ今は50歳だからね。エジプトでは、普通におじいちゃんの年だろうし。
1歳半の息子(今度は逆の意味で驚かれた)空太郎の動画を見せたら、みんなキャッキャ言って喜んでいた。
心が洗われるなー。I love エジプト(2019年6月23日)
不動産にまつわる話はこちらに書いています。是非こちらも!
]]>JUGEMテーマ:不動産投資
アンマンで、やさしさについて考えた
香港を出発し、途中バンコクによった飛行機は、明け方ヨルダンの首都アンマンに近付いてきた。地平線がだんだん明るくなってきて、ようやく下界の様子があらわになる。
砂漠か!
見渡す限りの砂砂砂。ところどころにポツンと、砂の色をした粘土細工のような家が建っているのが見える。うわーすげーな、こんなところに人、住めるんだな。
今まで比較的たくさんの国を旅行してきたほうだけど、中東に降り立つのはほとんど初めてだ。日本からの微妙な距離感と、微妙なエキセントリックさ。「あえて行く」感が薄く、それにもまして、「イスラム教国で酒が飲めない」のが高い参入障壁となり、足が向かなかった。
しかし、今では僕も、後悔はしているが、自分の会社を(バリバリイスラム教国の)バングラディシュに持つ身となり、なんとかイスラム教国でつつがなく過ごすすべも身に着けた。
機は熟した。
ヨルダンのことは何も知らなかった。(世界遺産の中でもかなりすごい方の)ペトラ遺跡のことも、(おそらく現存する王妃の中で世界で最も美しい)ラーニア王妃のことさえも、存じ上げなかった。
ワンワールドが飛んでいること(ロイヤル・ヨルダン航空)、エルサレムにアクセスできること、が、かなり消極的ではあるが、今回ヨルダンを目的地に加えた理由だった。
ヨルダンは、とても素敵な国だった。
まず、人々が優しい。
男性がみんなハンサムである。女性も多分、相当な美人ぞろいだと思われるけど、イスラム教国の常で街には若い女性はあまりいない。
宿泊した新市街の家々は、びっくりするほど大きく立派で、「必ずヨルダン産の石を原料としたコンクリートで建てなければならない」という法律もあり、白く(近くで見たら白い)統一感があって、整然としている。
一方、ダウンタウンや、その周りの丘に広がる旧市街の町並みは、「いかにも中東」といった趣があって、そのコントラストも感じがいい。
エルサレムに一泊してアンマンに戻り、翌朝早くの飛行機でエジプトに向かうアンマン最後の夜。
よーし、せっかくだからバングラディシュで身に着けたあの技を使ってみよう!
ペットボトルの水を2/3ほど捨て、そこにウイスキーをたっぷり注ぐ。
これでOK.
それをちびちび飲みながら、夕飯を食べるレストランを探しがてら散歩に出かける。
アンマンは、日差しは強烈だが湿度が低く、朝夕は寒いくらい。夕日が傾いていく中、静かな住宅街を、コーランの声を聴きながらゆらゆら歩くのは、異国情緒この上なく旅情を誘う。
街で遊んでいる子供が自転車に乗ってついてくる。たまたま見つけたモスクを覗く。
中東の街は、いろいろな意味でアジアの街と異なっている。
レストランが少ない。アンマン人に話を聞くと、めったに外食はしない、とのこと。たまに休日前(木曜日)に外食をするくらいで、「アンマン人は外で食べるのが好きではない」らしい。どうりで。
アジアの街角にはいくらでもある、雑貨屋もほとんどない。たまに薬局がある。入ってみると、半分が化粧品で、その半分は日本製だった。
この時僕は、ある理由があって「安全ピン」を探していた。
安全ピンないかなーと思いながら、ぶらぶら散歩していると、珍しく、一軒の小さな雑貨屋を見つけた。
「多分ないだろうなー」と思いながら外からのぞいていると、30歳くらいだろうか、店の主人(ハンサム)が、満面の笑みで、無言で招き入れてくれた。なんて素敵な笑顔なんだろう。
小さな店を一通り見たがやっぱり安全ピンはなかった。レジに立っていた奥さんにお礼を言って去ろうとすると、恥ずかし気に見上げた顔にぱっと、得も言われぬ優しい笑顔が、咲いたように、浮かんだ。隣ではご主人がニコニコと笑っている。
こんな純粋な素敵な笑顔を見たのはいつぶりだろうか、と歓喜がこみ上げ、僕はすっかりアンマンが好きになってしまったのだった。
ところで、今回の旅行では、アンマン、エルサレム、カイロと、ここまでのところUberをフル活用しています。これってホントに便利。
タクシーと違って料金交渉しないでいいし、何より、行先を正確に伝えることができる(Map上で指定するので)。
客の評価が商売に直結するので、「窓を開けて走っていたが渋滞にはまったのですぐに冷房に切り替えたり」、「冷房を入れる前に、シュッと消臭剤を使ったり」するドライバーまでいて、不快なことがない。
日本のタクシーは料金は高いがサービス水準も高いので、不便はないが、日本を旅行する外国人にとっては、たとえ今の制限だらけのサービスであっても、Uberを使うメリットは大きいんだろうなー、と思いました。言葉通じないと、土地勘ない場所で目的地伝えるの、難しいもんね。(2019年6月21日)
不動産に関する話は、こちら「不動産賃貸経営博士」に書いています。よければこちらもご覧ください。
https://www.chintaikeiei.com/column/f-oneman/
]]>
香港はしばらく前まで、数年おきに何度も来ていたけど、でもそれはサラリーマン時代の出張で、仕事、飲酒、仕事、飲酒、飲酒と繰り返すだけで、街の様子なんてろくに見てなかった。
最後に香港にプライベートで来たのは今から30年以上前、それは僕の初めての海外旅行でもあったわけだけど、飛行機はネイザンロードのネオンのわずかに上をかすめて着陸し、その足で深夜の重慶大厦(チョンキンマンション)に転がり込む、という、「深夜特急」さながらの、19歳の僕にはとてつもなく強烈な体験だった。
街は原色のド派手な看板であふれかえり、重慶大厦は魔窟そのもので、アバディーンには海上生活者がひしめき合い、九龍城では麻薬が普通にやり取りされていた(イメージ含む)。物価は安く、人々はやや汚く粗末な格好をし。とにかくすさまじい喧騒が耳に残った。
あれから30年が過ぎた。今や香港は世界トップの金融都市であって、不動産価格は世界一。人々は洗練されたしゃれたかっこをして、物価も高い。
30年前には想像もできなかったけど、香港は今や東京よりも進んでいて、経済が発展していて、いかしてて、なんでも高くって、そしてすでに、日本の若い世代はそれをある意味当然のこととして受け入れだしているようにも思える。
たったの30年で!
日本の春の、なんと短かったことよ!
香港の街は確かに変わった。ネイザンロードの空を埋め尽くしていた看板はきれいになくなり、通りにはこぎれいなビルに世界的なブランドがひしめく。
でも、一歩通りから外れると、結構そこは、昔のまんまの景色が広がっている。
魔窟のような古いビルがひしめいていて、窓からは洗濯物がぶら下がっていて。九龍の中心地でもそんな感じ。
でもそれって当たり前なのだ。
建物の建て替えのスパンは普通、30年ではきかない。ワンマンバンドで扱っている木造の(適当なつくりの)一軒家だって、大半は築30年以上だもの。竹の足場で建てたとはいえ腐っても鉄筋コンクリートのビルは、100年近くは余裕で持つ。だからいくら経済が急速に発展したって、建物のアップデートは徐々に徐々に、行われていくのだ。
そして、人々の生活もやっぱりそうだ。
魔窟のような建物と建物の狭い間にはごみやたばこの吸い殻が溢れ、そこをリヤカーを引いた上半身裸の男がのしのし歩く。中心を少し離れちょっとダウンタウンに踏み込めば、行きかう人の服装も、30年前とあまり変わっていないように感じる。
人々の生活も、30年くらいでは、そう簡単にはアップデートされない。というか、アップデートされない人もいる。それも結構たくさん。
香港人の友達と食事をした。
彼(外資系企業の幹部)の15年前に6000万円で買った60平米の小さなマンションは、今は2億50000万円になっているそうだ。
「そりゃ大金持ちだね」というと「だけどもっと広い家に引っ越そうと思うともっと高くてとても買えない」と言う。そうだろう。日本のバブルの時と同じだ。
若い人たちにとっては、もう自分の家(香港の場合は、ほぼマンションしか選択肢はない)を持つのは、きわめて難しい。大卒の、大手企業の初任給は、今でも日本円で15万円ほどらしい。
そして一方で、経済の発展(そして物価の上昇)に完全に取り残された人たちが、たくさんいる。社会の低層で暮らす多くの人たちにとって、この30年の変化は、多分それほど大きなものではない。そういう人たちの多くは公営住宅に住んでいる。ものすごく狭い部屋に、たくさんの人数で。
僕の友人の人生と、そういう人たちの人生が交わることは、ほとんどない。
香港の目覚ましい発展は、社会の貧富の差を劇的に拡大させた。ほかの多くの、発展著しい国でそうであるように。
どこかで、まだ予想もつかない劇的な社会体制の変化が起こるかもしれないが、そうでなければこれは良かれ悪しかれ、日本の未来でもある。
そんな香港は今、「逃亡犯条例」改正を巡るデモで大きく揺れている。
参加者は本当かどうかわからないが100万人とも言われている。香港の人口は750万人。そう考えるとすごい数だ。
テレビでは過激なシーンばかり繰り返し映し出されるが、実際にデモの現場に立ってみると、その平和な雰囲気に驚いた。途中で弁当を広げる人、手をつなぐカップル、小さな子供連れ。多くの参加者はニコニコ笑っている
そして、参加者の多くは、大学生くらいの若者だった。
香港の、政治の話題はタッチ―だ。友達にも、家の値段や給料の額は聞けても、中国の統治についてどう思っているかは、なかなか聞けない(外資系企業では政治の話題は持ち出さない、という暗黙の了解があるせいもある)。いろいろ話されても、なんて言っていいかわからないし。
世界の覇権を争おうという中国。その中国は、香港の人にとっては同胞で、もともとは同じ国。イギリスなんか、中国に比べたらよそ者もよそ者。扱いは植民地だった。
でも、これほど多くの若者たちが、「香港の自由」を守ろうとして行動している。そのメッセージは、少なくともとても明白だ。
今回電車に乗って中国の深センを訪れた。
今やシリコンバレーをしのぐといわれるITの聖地、深セン。世界のスタートアップが深センを目指す。
ちょっと見たくらいでは何もわからないが、確かにその発展具合は、すごかった。大きなビルが立ち並び、地下鉄は縦横に走り。
でも、なんかやっぱり、すっごく中国なんだよなー。昔とは比べ物にならないけど、なんかみんな愛想悪いし、兵隊いっぱいいるし。しばらくいると慣れるんだろうけど、滞在中ずっと、多少の抑圧感を感じていた。
地下鉄を降りるときに切符を機会に入れてもゲートが開かなかったら、香港だったらなんでもなく解決できるだろうけど、深センでは厄介ごとになるような(実際一度開かず、機械をどんどんたたいたら開いた。ホッ)。
再び国境を越えて香港に入ったときにはほっとした。家に帰ってきたような。
香港には自由がある。I love香港。I love freedom.(2019年6月17日)
JUGEMテーマ:不動産投資
JUGEMテーマ:不動産投資
世界一周、始まりました!
6月14日朝6時。空太郎はまだ寝ている。いつもは5時くらいに起きてお母さんを困らせているくせに、「今日を最後にお父さんと一月も会えない」ことなど意に介さぬように、グーグー寝ていて起きる気配がない。
今日から「世界一周」が始まる。僕にとっては、2度目の世界一周だ。しかし、「17か月かけて、キャンプ生活をしながら各地の山や川を歩き回った」最初の旅に比べると、「アライアンスの世界一周チケットを使って合計2か月間、各地の様子をちらりと見て回る」今回の旅は、旅のスケールはずいぶん小さい。2回に分けていくので今回の期間は1か月。ひと月の旅行なんて学生の頃は年に2回くらいはやっていた。何より俺ももう50だし。
あえてそう思い込もうとしていたわけでもないけど、「胸の高鳴り」はそれなりに、あまりない。「準備をしながらも淡々と現実感なく」当日を迎えたのは、これまでの旅行と同じだけど。しかし「旅のインパクトは、苦労の度合いに正比例する」のが旅の定理。「最新の通信設備とIT機器を持ち(日本でのビジネスは通常通りだし、旅行自体が仕事だし)、ビジネスクラスに乗って(世界一周チケットのビジネスクラスは異様に安い)、事前にホテルも予約しながら、各国の首都を巡る今回の世界一周に、大した苦労があるとも思えない。とすると、今回の旅は俺の心に、虫に刺されたほどのインパクトしか残さないのではないだろうか。
心配なことといえば、「寂しくて耐えられなくなるんじゃないか」ということくらい。
1歳5か月のかわいい盛りの息子を残していくのは断腸の思いだし、「旅の出会いは年齢に反比例する」というのも旅の定理。50のおっさんの一人旅では構ってくれる人も少ないだろう。
「まあ、一か月なんてあっという間だしな」と思いながらも、「いやいやとはいえ世界一周なんだし、最初の世界一周のように、俺の人生を大きく変えてくれるような旅になったりして」なんて大人げない期待もどこかに(ちょっとだけ)ある。
今後のビジネスの展開につなげるために、世界各国の不動産や、飲食店、経済全般の状況を肌で感じるのが今回の旅行の目的(不動産については、「賃貸経営博士」のコラムに書いていく予定)。出張で家を3日も空けるとよそよそしくなる息子にすっかり忘れさられることを含め、ひと月日本を離れるというのはそれなりの犠牲も払う。ただボケっと過ごしているわけにはいかない。
心がけようと思っているのは
「感性を研ぎ澄ませて全身で感じ」
「考えて」
「アウトプットする」
ということ。そうして初めて、感じた情報は身となり骨となる。
そのために一番大切なことは、ずばり
「酒を飲みすぎない」
ことだ。
二日酔では「感性を研ぎ澄ますこと」も「考える」ことも、ましてや「アウトプット」することも、とてもできない。
本当は、酒ばっかり飲んでいたい。酒さえ飲んでいれば年齢なんて関係ない。たくさん出会いが生まれてドラマチックな出来事がどんどん起こる、自信はある(?)。
しかし今回の目的は「思い出作り」ではなくって「ビジネス」なのだ。俺も50なのだ。
と固く決意し家を出て、羽田のさくらラウンジで朝の10時からカレーを食いながらビールを飲み、飛行機の中でシャンパンと赤ワインを空け、そしてこれから飛行機は、香港国際空港に向けて下降を開始するのでした。つづく。(2019年6月14日)
]]>
JUGEMテーマ:不動産投資
いよいよ出発世界一周
このブログでも取り上げた(なんともう約1年前!)世界一周旅行、ややなし崩し的に計画が進み、いよいよ出発まであと10日あまりとなりました。
出発は6月14日。いったん7月15日に帰国し、来年の1月末から後半戦です。
ワンワールド・アライアンスの世界一周チケットを利用し、アジアから西回りに、中東、北アフリカ、ヨーロッパ、南米、オセアニアとぐるっと世界一周、合計20か国を訪問する予定です。
具体的には
前半
香港、アンマン、エルサレム、カイロ、ロンドン、モスクワ、ヘルシンキ、タリン、プラハ、ウィーン、ブタペスト、ブカレスト、マドリード
後半
マドリード、リオネジャネイロ、サンパウロ、リマ、ラパス、サンチアゴ、オークランド、シドニー、メルボルン
と回る予定。
酔っぱらってふと湧き出たアイディアなので、もともと明確なビジョンとかはない。家にはかわいい妻と一人息子がいて、仕事は忙しく、テニスの大会もあるし、一か月練習しないなんて恐ろしすぎる。
なんで行くんだろうな、俺。
と思わないでもありませんが、そんなことを考えていたら何事も始まりません。わくわくした思い付きはすぐに実行に移すべし!とにか行けばいいのです。
とはいえ様々な犠牲を払って時間を作るわけだし、できる限り楽しみたいし、いろいろ感じたい。できたらこの先のビジネスや人生に活かしたい。そういう気持ちは正直言ってある。
ワンマンバンドの海外展開は現在のところバングラディシュに子会社があるだけ。それも最近は開店休業状態で毎月(かなり安価な)人件費が流れ出ていっているような体たらく。そんな状態でなんだけど、今後ほかの国にもビジネス(もしくは投資)を広げたい。
日本にいると本当に海外の情報って、よほど意識していないと入ってこない。テレビのニュースは国内の話ばかりだし、日本礼さん番組ばかりだし(テレビ見ないけど)、新聞も国内のニュースばかりだし(読まないけど)。
ボケっとしている間に我々は世界に相当置いてきぼりにされています。
アンテナをバリっとたてて、世界各国の今を、最新の不動産市況を、五感で感じてきたいと思っています。
あと最近、飲食店を(趣味ではなくビジネスとして)やろうかと計画を練っている。この機会に世界の最先端のレストランシーンを感じてきたい。次の海外展開は飲食店かもしれないし。
それから最近、障害者むけグループホームビジネスにも参入しようかと検討している。この機会に世界の福祉事情もなんとなく気にかけてみてきたい。
それからウインブルドンも観戦したい。
やや支離滅裂ですが、やりたいことは山ほどあります。
残り10日余り、血尿出るまで働く覚悟で乗り切って(来週末関西で試合だけど。。。)無事出発を迎えたいです。幸い今回は、「ガスバーナー忘れた!」とか「寝袋入ってない!」とかそういう心配ないし。絶対必要なものは、パスポートとクレジットカードと携帯電話くらいですね。あと和服と。
ボケっと右から左に垂れ流しにならないように、なるべくリアルタイムでアウトプットしていこうと思っているので、気にかけていただいてお暇な折にでも読んでいただけたら幸いです。
よろしくお願いいたします。
]]>
JUGEMテーマ:不動産投資
競売にかかる家はみんな北側を向いている
もう15年くらい前になりますが、当時外資系通信会社で働いていた僕は、
「沖縄でレストランをやろう」
と思い立ち、日々料理の腕を磨いていました。
上司が外国にいて体の自由が利いたので、それをいいことに年間100日くらい沖縄で過ごし、いろいろな店で食事をしたり、レストランを建てる土地を探したりしていました。
いろいろな店を見て、食事をし、店主の話を聞いたりしている中でわかってきたのですが、「ロードサイドにトレーラーを置いたり」だとか、「簡易な建物を作ったり」とか、そういう
「金をかけないで始めた店」
はたいていすぐにつぶれてしまっていたのでした(沖縄、とかだとそういう店は結構多い)。
飲食店を始めるにあたって、まず一番大変なのは「初期費用」。いろんな本を読んだりしましたが、どの本にも「初期費用はなるべく抑えて」というようなことが書いてあったような気がするのです。
しかし、実際「最も初期費用を抑えられる形」をとった店はたいていすぐにつぶれている。
これって何だろうな、と思いながらも、「自分の店は最初から、きちんとコンセプトを作って、きっちり仕上げていかねばなるまい」と考えたのでした。
「沖縄レストラン計画」は、土地購入のサイン直前まで行ったのですが、ある理由であきらめることになりました。
しかし、その時に得た「不動産って、ビジネスとして行けるかも」という思い付きから不動産投資をはじめ、それが高じて今では完全に不動産業界の人となってしまいました。
さて、ワンマンバンドでは、現在年間600件程度の競売物件に入札を行っており、競売入札価格は、すべて代表である僕が決定しています。
北海道から九州まで入札を行っているので、入札前に物件を確認する、なんてことは絶対無理だし、コストも全然合いません。基本は競売書類を見て、Google mapを確認し、近隣の物件情報と照らし合わせて、入札価格を決定します。
とっても助かっているのはGoogleマップのストリートビューです。これって本当に便利。家の様子や道路、周りの状況まで、あたかも現場にいるように確認できます。駅からの道のりだって、ストリートビューで疑似体験が可能です。
Googleマップで物件を特定し、ズームインしてストリートビューの画面に入るのですが、その時、カメラは必ず北側を向くようにできています。
もう何千件も入札を行っていて、最近気がついたのですが(以前から何となくそんな気はしていたが)、競売物件は、そのほとんどが、このズームアップの反対側に建っている。つまり南側に建っているのです。
ズームアップポイントは、Googleの撮影車が通る「道路」となるので、つまり、競売物件は道路の南側に建っていることになります。これは業界で言ういわゆる「北道路」。
そのことに気がついてから、常に気を付けているのですが、本当に「北道路」の物件が多い。その比率は驚くほどです。
「北道路」は、「南道路」に比べて一般に日当たりが悪く、価格は安くなります。予算が少なめだったり、土地価格を抑えて建物にお金をかけたかったり、基本的にはそういう人が選択します。普通のことです。
土地価格の違いは、一般的に5%-10%といわれています。まあ、大した違いではない。
しかし、なぜか競売物件においては、異様なまでに「北道路」の比率が高い。
いったいなぜなんだろうか。
「もともと多少なりとも安い物件を選ぶ人は資産が少ない」「単身者などは日当たりをあまり気にしない」など、いろいろな理由は考えられますが、大まかに行ってしまば、これはやはり「センス」の問題なのではないかな、と、いう気がしないでもありません。確信はないけど。
借家でも同じですが、家を選ぶ、ということはいろいろな条件の取捨選択です。その人なりの基準で判断を重ね、選ぶわけですが、いくら引っ越しても、なんかいつも「さえない」家を選んでしまう人は、僕の周りにも結構たくさんいます。本人も自覚してたりして。
それって、建物を選ぶ、ということだから、やっぱり「レストランを始める」というときでも一緒なんだろうなー、と、昔のことを思い出したわけです。
でも「何かを捨てて何かを選ぶセンス」って、それだけじゃなくどんなことにも必要で、例えば「事業を始める」とかいうときには最も必要になるかも。
これって「バランス感覚」ってことなのかな?
今一つまとまりがありませんが、いろいろなことを考えさせられます。「南道路」と「北道路」の家庭の、「総収入比較」とか「子供の進学率統計」とか、とってみると、結構興味深い結果が出るかもしれません。
まあとはいえ、北道路の物件ってものすごいたくさんあるわけだし、その中で競売にかかる物件は極ごく一部だし、なんとも言えませんけどね。(2018年8月16日)
JUGEMテーマ:不動産投資
世界一周旅行
むかしむかしその昔、まだ僕が20代のころ、新卒で入った通信会社を辞め、1年半かけて世界一周旅行をしました。
テントと寝袋と飯盒を担ぎ、エベレストをはじめ世界中の山に登り、北極海にそそぐ川をカヌーで下り、自転車でヨーロッパを疾走しました。その時の話は下記に詳しいので興味のある方は読んでみてください(是非!)
僕がそんな旅行をするために会社を辞めると知ると、周りの人々の反応は様々でしたが、まあ総じて好意的だったように思います。気のせいかもしれないけど。
その中で、当時の人事部の課長からは「冒険だかなんだか知らないが、無茶なことして社会や会社に迷惑をかけるなんてとんでもないことだ」という意味の送る言葉をいただきました。
「ファックユー」
僕は今まで、一生をかけてこういう人達と戦ってきたような気がします。
さて、その僕も来月で50の声を聴き、かわいいかわいい息子の空太郎も生まれた(今頃)わけですが、またひとつ、世界一周旅行に行ってみようかな、と最近考えています。
もちろん20代のころの「すべてを気合でカバーする」ような旅行をやるつもりはないし、正直言ってしたくない。
航空会社のアライアンスが提供している「世界一周チケット」。知ってる人は知ってると思いますが、この種のチケットってむちゃくちゃお得。例えばワンワールド・アライアンスの提供するチケットは、最大16区間搭乗可能で、エコノミークラスだとなんと30万円、ファーストクラスでも90万円で買えちゃうのです。
ワンマンバンドは現在バングラディシュに支社があり、現地従業員も雇って(細々と)ビジネスを行っていますが、将来はほかの地域にもビジネスを広げたい。だから視察も兼ねて、行ってこようかなー、と思ったわけです。
僕はたぶん今まで50か国くらいの国を訪れていると思いますが、ヨーロッパとかはあまり行ったことない。オセアニアも行ったことない。こんな機会でもないと、ウィーンとか、プラハとか、一生行く機会ないかもな〜、とも思うし。
とは言え、日本ではバリバリビジネス進行中だし、空太郎はかわいいし。一応今のところ、来年、再来年に分けて、それぞれ一か月くらい、行ってこようかと計画しています。
「世界一周チケットを使って、各国の都市を比較的短い期間で回る」なんてまあ、大したことじゃないけれど、それでも想像するとワクワクします。というか、最初にこのアイディアを思いついたとき(飲んでましたが)、久しぶりに全身の血がワッと沸き立ち、ナイスな思い付きに興奮したものです(10年前にタイの寺で出家したとき以来かな?)。
この話を酒の肴に話したりすると(あんまり話したことないけど)、人々の反応はやはり様々です。というか、世界一周チケットの安さに驚く人はいるけど、どちらかというと総じて冷たい。気のせいかもしれないけど。
先日行きつけの飲み屋でこの話を聞いた友人は、しばらく「うーん」とうなった後ポツリと、「なにが面白いのかさっぱりわからない」とつぶやきました。やな感じではなく。
僕は、「確かに。確かにそうだよな。何が面白いのかわからんな。というか、分らんという気持ちもよくわかるな」と思ったのでした。
僕の好奇心は今のところ衰えを知らず、これからもいろんなことにチャレンジ行くんだろうと思うけど、やはり年月を経て、俺もそれなりに変っているのだなー、と、そんなことを思ったのでした。(2018年7月17日)
]]>JUGEMテーマ:不動産投資
お湯をかける男
この季節太陽が早くに上るので、たいてい5時には目が覚める。起きてすぐに仕事をはじめ、昼ご飯を食べてちょっと昼寝をした後また仕事。16時くらいから目の前にあるマンションのコートで2時間みっちりテニスをやる、(そして和服に着替えて飲みに行く)、というのが東京にいるときの最近のよくある一日。
先日練習を終え、併設のジムの風呂に入っていた時のこと。サウナで汗をたっぷり流してタオルでよく体を拭いていると、右方向から大量のお湯が飛んでくる。見ると、同年輩の一人の男性が、右手に持ったシャワーヘッドで水平に頭を流していて、頭に当たらない分のお湯はすべてこちらに直撃しているのだった。大部分は僕の顔を。
でた。お湯をかける男だ。
僕は体をふくのをあきらめ、その男が頭をきれいに流し終えるのを待つことにした。
車での地方出張などがあり、スーパー銭湯や、日帰り温泉などに行く機会が比較的多いのだが、「お湯をかける男」はどこにでもいるのだった。
いったいなぜこういう男がこうもたくさんいるのだろうか、その晩妻と話し合った。
わざとやっているわけではないだろう。おそらく「お湯をかける男」は、自分のお湯が他人を直撃している可能性があることなど、想像したこともないに違いない。
その晩の結論は「例えばレジ待ちの列に割り込んだりする人には注意をする。でも風呂でお湯がかかる、というのはあまりに些細なことなのでわざわざ注意するのもはばかられる。だから彼らは何十年生きても、そのことに気がつかないのではないだろうか」というもの。うーん、本当にそうだろうか。
話は変わるが、先日出張で兵庫県明石市を訪れ、地元の飲み屋で飲む機会があった。
僕はもともと大阪育ちだし、若いころ少し大阪で仕事をしたことがあるし、今も仕事でしょっちゅう行くので、大阪や関西で飲む機会が結構多いのだが、今まで何度かものすごい盛り上がりを経験したことがある。
店中の客が参加して、ボケと突っ込みが飛び交って、みんなが酔っぱらっていて幸せで、声が大きく、エネルギーが集中して質のいい(しかし下品な)エンターテイメントに昇華したような、そんな飲み屋。この日の店は、久々にそんな店だった。
そういう店では、みんなが大声で言いたいことを言っているのだけれど、しかし、一人でべらべらしゃべったりする人はいない。それから自慢話をするような人も。
黙っている人がいるとすぐに突っ込みが入るが、そこには一定のやさしさがあり、突っ込まれた人も負けずに返し、会話に加わる。
話にはユーモアが含まれていて、落ちがある。
よそ者にも門戸が開かれていて、声をかけてくれて会話に参加できるよう導いてくれる。
どの店でもそうだというわけではないけれど、こういうのって、関西人の特徴なんだと思う。東京だったら、絶対にありえないタイプの盛り上がりと一体感。
その他の土地でも、地元の人で盛り上がっていて、その中に入って楽しい体験をすることもある。でもたいてい一人か二人は曲者がいて、自慢話ばっかりしてたり、人の文句ばっかり言ってたり、偉そうにしてたりする。でも、そういうことって関西ではあんまり、許されないような気が。
関西人は大人だ。
酔っていても自分を客観的にとらえることができて、ユーモアとやさしさをもって人に接することができて、アホな奴には突っ込みが入る。
そしてそういう特徴を持った関西人は「風呂で人にお湯をかけ」たりしないのではないだろうか、もしかして。
うーん、本当にそうだろうか。(2018年6月20日)
]]>JUGEMテーマ:不動産投資
一人で飲む時に入る店
しょっちゅう地方出張があるし、テニスの試合も全国各地で行われるので、「一人で飲む機会」が割と多い。そして好きでもある。
東京でもたまに一人で飲むこともあるけど、そういうときには近所の顔なじみの店に行ったりするので、「どこに入ろうか」という悩みはない。
しかし、地方で一人だと、場違いな店に入ってポツネンと寂しく飲むのはやはり避けたいし、大体僕の出張はその土地を五感で感じ、その後の投資につなげることが目的なので、なるべく地元の人と話がしたい。強烈な印象を与えてくれる「記憶に残る」店、に行きたい。
だから「どこに入ろうか」、なかなか悩む。
そういった目的があるので、出張の時は「その町で最も入りにくい店に入る」というのを一応のルールにしている。
大体そういう店は話好きのババアが何十年も経営していて、店は客が極端に少なく、もしくは流行っていたとしたら変人ばかりで、あんな話やこんな話が聞けるし、2度とその町を忘れることができなくなるような強烈な夜になることも多いのです。
先日、仕事で神戸に泊まった。
神戸のような大都市は、しかしなかなか難しい。店の数が多すぎるし、「最も入りにくい店」なんか入ったらもう二度と出てこれないかもしれない。
いつものように、繁華街をぶらぶらしながら、「あれっ、もしかして」と閃いた。
一人で入る店は「話ができる店」か、もしくは「話をしなくてもいい店」、どちらかなのではなかろうか。
「話ができる店」は知らない土地だとまあ、ババアの店だ。できるだけ小さく古く、できるだけはやってなさそうで、怪しげ。これでほとんど間違いない。
「話をしなくてもいい店」の代表は、昔からある大衆居酒屋とか、親父系のチェーン居酒屋など。
飯にも酒にも期待はできないが、落ち着いて飲めるし酔える。意外とその土地の空気も感じることができる。
そして燃料補給して「話ができる店」へ。
まあ、そんなわけで今後は、小さな町では今まで通り「話ができる店」に直行し、大きな街では「話をしなくてもいい店」で一杯ひっかけてハードル下げてから「話ができる店」を探しに行くことにしよう。
と思った今回の関西出張であった。(2018年5月23日)
]]>JUGEMテーマ:不動産投資
「かぼちゃの馬車」で騙された人たちは特別バカなのか?高額不動産投資に潜むワナ
女性向けのシェアハウス「かぼちゃの馬車」を商品として荒稼ぎしていたスマートデイズが経営破綻しました。
販売件数は4年間で800棟(すべて新築)!莫大な借金を抱えたまま賃料が入ってこなくなったシェアハウスオーナーは大変です。まさに人生お先真っ暗。
でもこれは決して他人事ではない。不動産投資をやっている人にとっては。
「かぼちゃの馬車」問題の最も重要なポイントは「サブリース」というシステムです。
シェアハウスを一括でスマートデイズが借り上げ、30年間家賃保証をする。オーナーはその保証された家賃でローンをらくらく返済でき、毎月キャッシュフローが生まれ、しかもローンを払い終わった時には丸々一棟のシェアハウスが自分のものになる。
そんなうまい話はありませんよね?
このビジネスモデルは
を考えれば
「最初から継続性のない前提で計画された」ビジネスだったことは明らかで、だから
「スマートデイズは破綻したが、経営陣は相当儲かった」
に違いありません。
なぜ、700人もの、一応は「億」のローンを組めるような属性の人が、簡単に引っかかってしまったのでしょうか。
それは彼らが
「何も自分で考えていない人」
だからです。
このブログのタイトルは「考える不動産投資」ですが、僕は今の時代、経済的な意味で何よりも大切なことは「自分の頭で考える」ことだと思っています。「生まれ」とか「才能」とか「努力」とか「運」とか「出身校」とか、そんなことではなくて。
「自分の頭で考える」習慣ができているかいないか、で、その人の経済的な人生はまるっきり違ってきてしまう(大体は、経済的、以外の面も)。
「何もしないでシェアハウスのオーナーになるだけで、毎月ザクザクキャッシュが生まれる」というような話に乗ってしまうのは、「それはどういう仕組みなのか」「リスクは何なのか」「自分がやるべきなのか」というようなことを何も考えない、甘い人たちです。
ではこの人たちは、特別バカなのでしょうか
そうは思えません。少なくとも、「不動産投資」の世界の中では。
「不動産投資」を行っている人は、大きく分けると二つのタイプに分類できると思います。「自分の人生を左右することだととらえ必死で考え勉強する人」と「ほんとうのところ、何も考えていない人」です。
もちろんその両極の間に「投資家」はまんべんなく存在するのですが、他の事柄に比較して、この両極に分かれる比率がかなり高いと思います。
ワンマンバンドが販売しているような400万円くらいの収益戸建て物件。
1億円のシェアハウスや一棟ものマンション。
本来なら、価値が25倍違うのだから、1億円の物件を購入することは、400万円の物件を購入するのに比べ経済的に25倍のリスクがあるはずです。だからそれを買うためには、25倍かどうかわかりませんが、何倍も何倍も、勉強して、考え、考え抜く必要があるわけです。
でも現実は、400万円の物件1件購入する人のほうが、1億円の物件を購入する人よりずっと良く考え勉強している、というケースがたくさんあるように思うのです。冷静に考えたらありえないけど。。。
何でこんなことになってしまうのでしょう。ここには二つの大きなポイントがあります。
「融資」と「営業」です。
400万円の物件には普通は融資はつきません。現金で買うわけです。
「自分が死に物狂いで働いてためた400万円」
普通は簡単には手放せません。
1億円の物件を買う人は、ほとんどが融資を利用します。
スルガ銀行(今回だけではなく、非常に幅広く投資物件に対し融資を行っている)などは、頭金ゼロ、というケースも多いです。自分の懐からはお金が出ていかない(しかもただ入ってくる)。
これが「融資の罠」
自分のお金が出ていかないもんだから、気楽な気持ちで購入に動いてしまいます。
不動産販売会社は、400万円の物件を仲介しても手数料はいくらでもありません(20万円くらい)。
1億円の物件だと300万円以上です。世の中には、死に物狂いでそういう物件を売ろうとしている会社が星の数ほど存在します。かなりの割合で、相当強引な営業手法を用いています。もしくは、下にも置かぬ対応をしてくれるとか。
これが「営業の罠」
うまい事言いくるめられて、深く考えることなく購入に動いてしまします。
不動産の情報、とくに高額の収益物件の情報は、個人でもほとんど業者とそん色なく、ネット上で得ることができます。
「未公開物件」を売りにしている業者もたくさんありますが、かかわらないほうが無難です。
「冷静な判断」や「じっくり考える時間」を妨げるような営業マンは、「百害あって一利なし」です。さっさと手を切りましょう。
そして、かぼちゃの馬車問題の核心である「サブリース」
典型的なリスクを見えにくくするための手法です。
僕の周りでも、かなり高額の所得を得ている人たちが、「不動産業者の営業マンの勧めるがまま」、「一円も懐から出すことなく」じっくり物件を検討することも、自分の投資方針を検討することもしないまま、簡単に一棟ものの収益物件を購入しているケースがとても多いです(そう見えて実は根本的な戦略をきちんと考えている人もたくさんいますが)。
日々の仕事や生活に追われていると、「不動産投資についてじっくり考える」時間はなかなか取れないかもしれません。
でも本当にそうでしょうか?
「通勤時間」でも、「飲みに行くのをちょっと我慢して」でも、時間は作れる。
「その時間を何に充てるか」の優先順位の問題だと思います。
「不動産投資」は長期投資です。多くの場合、その投資家の「一生の経済状況」に大きく影響してきます。少し時間を割り当てる価値はあるような気が。
それに、大切なのは「考える」ことです。「時間」より、そういう志向モードに切り替える「気合」のほうが大事です。
そして、「自分の頭で考える」ことができない人は、不動産投資はやらない方がいいかもしれません。「かぼちゃの馬車」的なリスクは、そこかしこに転がっているのですから。(2018年4月15日)
]]>JUGEMテーマ:不動産投資
ロボットがもたらす仕事の未来
NHK BSの世界のドキュメンタリー「ロボットがもたらす仕事の未来」にはとても多くのことを考えさせられました。
マーティン・フォードの「ロボットの脅威」をはじめ、この分野の本は結構読んでいるが、改めて映像で論点を突き付けられるとそこから想像力に火が付き、様々な未来像がリアルに頭に思い浮かんできて面白い。
ロボットやAIの急速な発展で、「仕事の質」が大きく変わる、ということは間違いないところでしょう。
問題はそれが
「仕事の減少」=「大量失業」につながるか
ということです。
今までの産業構造の変化の歴史を振り返えれば、いずれかの仕事がなくなればいずれかの仕事が生まれてきたことが分かります。農業から工業へ、そしてサービス業へ。
マクドナルドは世界中で何十万人もの雇用を生み出しています。
ロボット、AIの発達が新たな雇用を(必要なだけ)生み出すのかどうか。これにはいろいろな見方があり、どれが正しいかはわかりません。
しかし、
仕事の本質が「需要を満たすだけの供給を生み出す」ことだとすれば、供給をロボット、AIが担う世界では、雇用の大幅な減少は避けられないのではないか
と僕は思います。
「雇用を守るために、政府がそれらの発展に規制をかける」という主張もあるようだけど、でもそれは無理でしょう。そんなことが成功したことは歴史上ないわけだし。
多くの人の仕事がなくなったら、必ずしもみんなが働かなくてもよい社会になったら、ベーシックインカム制度の導入は必然と思えます。
僕は基本的に「ベーシックインカム」肯定派、というより推進派です。
「ベーシックインカム」の議論には、「働かなくてもお金をもらえるならば誰も働かない」とか「いやそうではなくてクリエイティビティが発揮されてさらに生産性が上がる」とかいう議論がつきものです。
しかし実際には、「みんな働かなくなったり」「みんなバリバリ働いたり」するわけはなくて、比率の問題です。
どのくらいの比率になるかわわかりませんが、しかし僕には、「働かなくても生活できるだけのお金がもらえるならば働かない」という人たちが、控えめに言って「ものすごくたくさん」出てくるのは、当然のことと思えます。
我々がワンマンバンドのビジネスで接する「生活保護を受けている人」の中の割合から想像すると、7割から8割くらいの人はそうなるのではないか。
そうなったときに。
今まであまり考えてみなかった未来像が、BSの映像を見ながら頭にありありと浮かんできました。
それは、表現は適切ではないかもしれないけど
「生活費を施され、何の仕事もしない大勢の人たちが、大きな柵に囲まれた世界で、あたかも社会のお荷物であるように生きている」
ような風景です。
ベーシックインカム制度の本質はここにあるのではないのか。いやそうではないのか。
文明の歴史は反逆の歴史でもあります。虐げられている人々が立ち上がり、制度そのものを根本的に変えてきた。
能力階級主義の世の中で、革命はいまだ、起こりえるのでしょうか?(2018年4月15日)
]]>
今年の1月9日に長男、空太郎が生まれました。49歳にして初めての子供です。
今まで、先輩友人知人、たくさんの人たちから「子供を持つのはどれだけ素晴らしいか」という御託言をいただいてきました。僕もずっと子供がほしいなー、と思っていたのでした。しかし一方、「俺は本当に子供を愛せるのだろうか」という不安もありました。
最近はちょっと度が過ぎていますが、もともと僕は感激症でちょっといい話だとCMとかでもボロボロ泣いてしまいます。リベラルサイドで育ってきて、世界の人たちみんなが幸せであればいいな、と思っているし、ミュージシャンとしてラブ&ピースです。
でも、どこかで「俺って情が薄いよなー」と思うようなところもあって、とくにそれは個人生活において発露される場合があるのです。親しい人たちのことを大切に思っているんだけど「なんか素直に愛情を表現できない」感じがあって、それは、「俺って子供ができても、チュッチュしたり、ベタベタしたり、たぶんしないんだろうなー」と思わせるものがあったのでした。
そしてその心配は、空太郎がこの世に生まれ落ちた瞬間に、杞憂に終わりました。
カーテン1枚隔てた病院のローカで泣き声を耳にした瞬間、一瞬で感極まって、びやーと涙が飛び出してきて、看護婦さんが赤ちゃん連れて出てきたときにまたびやーとなって、病室に入って奥さんの顔を見たときに再びびやー涙が噴出してしまったのです。
そして空太郎のなんとかわいいことか。
毎日100回くらいチュッチュとやって、ベタベタしながら過ごしております。
「子供は親に苦労をかける分、2歳までにすべての親孝行をするのだよ」と昔の人は言いました。
しかし、空太郎においては、それは既に2か月で完了してます。あとは全部おまけです。
僕もいい年になりそれなりに世の中を見てきました。自分の子供だけ「特別素晴らしかったり」「聞き分けが良かったり」「優しかったり」「テニスがうまかったり」すると思うほどうぶではない。
空太郎は空太郎なりに生き、我々は楽しんだり、苦労したりするでしょう。
僕も僕なりにこの先も生きていくわけです。空太郎のいる世界で。(2018年3月20日)
JUGEMテーマ:不動産投資
JUGEMテーマ:不動産投資
NHKスペシャルがまたやってくれました!「脱炭素革命の衝撃」の衝撃!
2007年の年末、当時僕は資産のほとんどを中国株に投資していました。中国株は大きな上昇相場の中にあり、保有株が時には1日で何百万円も値上がりすることもありました。そんな日は、僕はすっかり調子に乗って、夜な夜な羽目を外したものです。
そんな時、「過熱する中国経済と暴沸する中国株」を取り上げたNHKスペシャルが放映されました。
内容は衝撃的でした。
頭から氷水をぶっかけられ、急に冷静さを取り戻した頭で、
「中国株はバブルか?バブルだよな?そりゃそうだよな完全にバブルだよな?」
と、一晩中考え続けました。
朝方
「そうだ、疑いは全くない。完全にバブルだ」
と納得し、翌日、保有していた6000万円相当の中国株を、一株残らず売却しました。投資額はたぶん1500万円程度だったのではと思います。
程なくして、本当に程なくして、中国株バブルは崩壊を迎え、もうどうしようもなく下落し続けていったのです。
だからNHKスペシャルは僕の命の恩人です。
そしてその時の資産は、その後不動産事業を始めるための元手となり、だからワンマンバンドの恩人でもあるのです。
つい最近までBSの受信料の支払いをしていなかったのですが、本当にひどいことをしていたものです。反省します。
そのNHKスペシャルがまたやってくれました。
時々素晴らしい特集があり、僕はなるべく見るようにしているのですが、先日放映された「脱炭素革命の衝撃」は、まさに衝撃的な内容でした。
歴史的な「パリ協定」の合意以来、世界は完全に「再生可能エネルギー」にかじを切っており
中国も例外でないばかりか、先頭を走りだしており
そのコストは既に「経済合理性」を持つ水準に達していて
「温暖化防止」目的のみならず、まさに「利益を上げるため」に世界の企業は続々とその動きに参加していて
「世界の投資マネー」も、雪崩を打って脱炭素か企業に注ぎ込まれている
その中で日本はすっかり流れに取り残されている
知ってましたか?
日本の現在のエネルギー自給率は5%程度。そして電力コストも非常に高い。
まさに日本こそ、率先して「エネルギー革命」を巻き起こしていかなければならないことは自明ではないでしょうか。でも現実は!
ワンマンバンドで販売している土地も、時々「太陽光発電用地」として購入してもらうことがあります。
今、特にちょっと田舎に行ってみると、猫の額のような空き地は、補助金狙いの太陽光発電装置であふれかえっています。
こんなことしてて。何なんでしょうか。我々は、本当に馬鹿の集まりなのでしょうか。
いろいろ調べてみると、再生可能エネルギーが経済合理性を獲得し、自然に増加していく分岐点は、どうも「今この時」のようです。すでにその時は来ている。
そして、太陽光パネルにしても、蓄電池にしても、風力発電機にしても、まだまだ大きな性能向上の余地がある。
この流れは本物で、不可逆です。
1キロワットあたりの、原発の発電コストは、廃炉費用込みで10円程度といわれています。
欧米では、補助金を計算に入れなくても、風力発電で4-6円、太陽光発電で10-11円。
原発コストには事故のリスクは含まれていません。計算しようがないもんね。
このコストを見る限り、少なくとも新たに原発を造る理由は見当たりません。
番組では、海上風力発電装置の開発に命を懸けている日本の技術者が、まの当りにした「再生可能エネルギーの世界での現状」にショックを受け、日本と自分の会社と自分のあまりのふがいなさに絶句し、これから巻き返す決意を固め涙を流していました。
自分に何ができるのか。そして自分のためには何をすればいいのか。
とても大きな、とても重要な問題提起をもらいました。(2017年12月21日)
]]>JUGEMテーマ:不動産投資
JUGEMテーマ:サッカー日本代表
ハリルホジッチは今すぐ解任し、香川(と憲剛)を代表に呼び戻せ!
日本代表はワールドカップで活躍できるのか?
ハリルホジッチ監督は解任すべきなのかそうでないのか?
何かを判断しようとするときは、まず「目的は何なのか」ということをはっきりさせる必要があります。
「目的」が違えば「手段」は当然異なる。そういう意味で、「サッカー日本代表」と「ビジネス」は同じことです。
ゆえに、日々居酒屋で繰り広げられているその場限りの代表論や、雑誌やネット上の多士多才の文章も、「目標」を明示していない限りそのすべては「戯言」であるという批判のそしりを免れません(その多くは無意識のうちに、ごく短期的「目標」を念頭に語られている)。
この文章で定義する目標は
「代表が、(俺の生きているであろう)これから30年くらいの間継続的に強化され、最終的にワールドカップのベスト4を争うチームとなること」
とします。
長期的に代表を強化するために最も大切なのは「育成」ですが、話が大きくなりすぎるのでここではそれには触れません。
その次に大切なのは「一貫性」だと思います。「コンセプト」と言い換えてもいいと思いますが、そうすると、やはり「ビジネス」と同じことだと気づきます。
根本になる「コンセプト」や「ビジネスモデル」のない会社は競争に勝ち残れません。サッカーの歴史を持たず、自然に国民全体に共有されている「その国のサッカー」という概念がない、日本を含むアジアやその他多くの国においては、「代表チームを強化するためのコンセプト」は自ら作り上げなければならない。
本当は、日本サッカー協会は、全能力を使い、代表チームの核となるべき「コンセプト」そしてそのための「強化方針」を文章として明示すべきです。それは当然常に修正されながら、しかし、代表監督選定にあたっては、常にそのコンセプトにのっとっているのかどうか、検証し、また広く国民に検証されるべきだと思います。
それがないと「一貫性」を保つことは困難であり、チームの方向性は右往左往し、長期的な強化は不可能です。なんだか日本社会全体の話をしているような気になってきました。
残念ながらそういう文章は存在しないばかりか、日本サッカー協会内において共有されているアイディアがあるとも思えません。だから、毎回全然違うタイプの監督を平気で起用しているわけですね。現在の代表チームが、過去の代表チームより弱くなっているように見えるのも、無理はないわけです。
それでは日本代表チームの「コンセプト」はどのようなものであるべきか。
これについては長年多くの議論が戦わされており、僕も戦わしてきましたが、今書きながらそれを整理しています。
まず、前提となる条件をはっきりさせる、そしてそれは長期的な目標である「ワールドカップベスト4」を念頭に置いたものである必要があります。
それらを考え合わせると、おのずと日本代表の目指すべきサッカー、つまり「コンセプト」が浮かび上がってきます
このコンセプトを数十年かけて実現していく。
「1対1の競り合いに気合で勝ってボールを奪い、相手のバックラインの裏にボカーン、と蹴って、何とかそれを拾って、少ないチャンスを生かす」というハリルホジッチのサッカーは、「弱者が強者に対抗するときの常とう手段」であったとしても、決して「日本代表」が目指すべき戦い方でないのは明らかです。
もちろん、悪いのはハリルホジッチではなく、日本サッカー協会のぬけ作たちですが、しかし監督はすぐに解任すべきです。
選手の選考は、その時々の監督の考えで行われるべきものだし、個々のチームにはもちろんいろんなタイプの選手が必要です。戦術も、大きな意味で全体の「コンセプト」に沿っている前提で、いろいろな変化が必要です。
というのが前提ですが、大きな方向としては、同じような力であれば、全体コンセプトを推し進めていけるタイプの選手を選び、そうでない選手は選ばない、ということが必要だと思います。
本田より香川
金崎より岡崎
原口より憲剛
まあ、個々の選手についての議論は百花繚乱で、いろんな意見があってしかるべきですが。
ちなみに、継続性を保つために若手は積極的に起用すべきですが、ベテランもまた恐れず使うべきだと思います。マラソンを見ても明らかなように、持久力は30代くらいだったら鍛錬で十二分にカバーできます。個々の差、のほうが大きい。
ハリルホジッチは今すぐ解任し、香川(と憲剛)を代表に呼び戻せ。
そして同時に、日本サッカー協会は、ファンと国民を巻き込んで、今後数十年単位での代表強化の核となる論理的な「コンセプト」を作る作業に着手しなければなりません。(2017年12月20日)
]]>
JUGEMテーマ:不動産投資
不動産投資に「掘り出し物」ってあるのかな?
吾妻光良が「物件に出物なし」で高らかに歌い上げたように、「不動産には掘り出し物はない」とはよく言われる格言です。本当でしょうか?
「掘り出し物」を「通常よりかなり割安で取得できる物件」と定義すると、不動産にも当然ですが「掘り出し物」はたくさんあります。
「不動産に掘り出し物はない」という格言は、要するに「甘いことは考えない」という普遍の心理を述べたにすぎず、実際は「掘り出し物」はたくさんあるのです。もちろんそれを見付けるのは簡単なことではありません。
不動産業界には俗にいう「買取業者」がたくさんあります。かくいうワンマンバンドも現在一般の買取に力を入れています。業者が買い取って、それを(基本的には)転売して利益を出すわけですから、業者が買い取る物件は格安、つまり「掘り出し物」でなければならないわけです。
例えば戸建業界で有名な「カ〇〇ス」、とか「な〇み」とか、そういう会社は、古い家を大体400万から500万円くらいかけてフルリフォームして、1500万円とかで再販売するわけですが、それじゃ彼らがいくらで買い取っているのか、聞いたらたぶん腰を抜かしますよ。
ワンマンバンドではそれほど安く買い取れません。それは何も「ワンマンドがとても良心的な会社だから」というのが理由ではなく(良心的だけど)、ビジネスモデルが違うからです。
彼らは多額の費用をかけて立派なHPを作り、SEO対策をして、「買取希望」を集めます。そして全国に散らばった営業所の社員が希望物件に飛んでいき、後の交渉のやり方は知りませんが、とても安く物件を買い取るわけです。
「金」と「人」。この二つがなければ、このやり方はできませんね。
我々にも、一般の個人投資家にも、このやり方は無理です。もちろん彼らのビジネスがうまくいっているかどうか、は別問題です。
ワンマンバンドにはワンマンバンドの「掘り出し物」を見付けるためのモデルとノウハウがあります(そうでないと商売続けていけない)。
そのノウハウは超極秘事項ですが(ハハ)、ポイントは、「割安物件を継続して取得できる仕組みを作る」ということです。商売だからたまたま何件か超格安の物件を取得しても仕方ありません。何年も何年も、商売は続いていくのです。
1軒、2軒だけ取得する、という場合は別ですが、これは通常の「個人投資家」についても当てはまります。
不動産投資は、極言してしまえば「いかに物件を安く仕入れるか」の勝負です。
- 不動産投資に掘り出し物は確かにあります
- それを見付けるためにかけることのできる「資金」「労力」は人によって違います。
- 「掘り出し物」を見付ける、魔法の道はありません
要は、「一人ひとりの投資家にとって最適」の、「いろいろな方法、媒体、マーケット、タイミング、スピードなどの組み合わせ」なのです。
だから、どんなに不動産投資の本を読んでも、セミナーに通っても、(ブログとかを読んでも?)、不動産投資で成功するかどうかとは直接には関係ありません。勉強するのは大事だけど。
自分にとって最適な組み合わせ、それは自分で考えて探すしかない。
そして一たびそれが見つかれば、後はそれに沿ってどんどん進めていくだけです。現実に合わせて絶えず軌道修正をかけながら。
大丈夫、自分で考え出した自分のための最適解は、たいていの場合、大きく外れていることはありません。(2017年11月14日)
]]>JUGEMテーマ:不動産投資
「老眼に立ち向かえ!」
こんな話を聞いたことがありますか?
「他の筋肉と同様目の筋肉も鍛えることができる。老眼は目の筋肉の衰えが原因だから、トレーニングで鍛えれば老眼を防ぐこと、改善することができる。だから野球の審判には老眼の人はいない」
えー!ほんとですかー!
この話を始めて聞いたとき(どこかで読んだ)、僕の目からは大きな鱗がポロリと落ち、小躍りして喜んだものでした。
「週1回の休肝日をもう何十年も必ず守っているこの俺にとって、目の筋肉のトレーニングを続けることなどたわいもないに違いない」
その後この話は僕の口から何人もの友人に伝わり、そのたびに大きな驚きと、深い納得を伴って受け入れられたのでした。
でも
「野球の審判には老眼の人はいない」
って、本当でしょうか。そういう(試してガッテン的な)「意外だが大きな納得感のある話」って、結構適当だったりすることも多いし。
ともかく、その日から僕の老眼防止トレーニングは始まりました。
トレーニングは3種類
老眼トレーニングは肉体的にはほとんど負荷を伴わないので、行うことは比較的簡単です。でも忘れやすくてめんどくさい。そこで僕が考えた方法は
「運転中に赤信号で止まっているとき、目の前に置いた親指と、遠くの赤信号を交互に見る」
という方法。暇はつぶせるし、信号を見落とすことはないし、
この方法は画期的です(本人いわく)。多くの友人にも、大きな驚きと、深い納得を伴って受け入れられています。
毎朝チベットホイールを眺め、運転中には赤信号を眺め、トレーニングは順調に進みました。
トレーニングを始めて1年以上たち、今のところ老眼は順調に進行しています残念ながら。
そもそもこんなトレーニングなどせずとも、もし「野球の審判が老眼にならない」のであれば、「週5回」というバカみたいなペースでテニスをしているテニスバカは老眼なんてなりっこないのでは、という素朴な疑問もわいてくるのでした。
とはいえ、僕のトレーニングはまだまだ続きます。
最近では「ワンタッチで遠近切替ができる電子メガネ」などというものも開発されてきています。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO21772460S7A001C1XD2000/
こういう技術はそのうちコンタクトレンズにも採用され、もしかしたら我々は老眼の心配から(近眼の心配からも)解放される日が来るのかもしれません。
グーグルの自動翻訳機能付き新型ワイヤレスイヤホン
http://ggsoku.com/2017/10/google-officially-announced-new-wireless-ear-buds-pixel-buds/
こんな記事を見るたびに、「やはりそのうち英語能力は必要ない時代になるんだろうか」という思いに駆られます。
若いころ、随分苦労して習得した英語能力。最近ではバングラディシュに出張するときくらいしか使いませんが、今でも車の中で英語のオーディオブックを流しています。すっかり忘れちゃったらもったいないから。でもそれも無駄な努力かも。
現代は、努力と科学技術の競争の時代なのかもしれません。
改めて「野球の審判 老眼」で検索してみると、たくさんの記事が出てきました。どの記事も、よく見ると根拠がとっても気薄です。(2017年10月23日)
]]>
JUGEMテーマ:不動産投資
サラリーマンを辞めて「独立する」ということについて
20年続けたサラリーマン生活に終止符を打ち、ワンマンバンドを設立して、独立してビジネスを始めて6年ほど経ちました。
新卒で国際通信会社に就職して以来、3か国の通信会社に勤め、インターネットの誕生から発展時期に国際バックボーン回線を世界中の通信キャリアに売りまくり、業界でブイブイ言わせてきたものですが、先日ワンマンバンドの千葉事務所のIPアドレスを入れ間違い、会社の通信システムを1週間に渡って停めてしまいました。
サラリーマン時代はもう忘却の彼方に去りつつあります(年のせいか!)。
独立して2年ほどした折、以前勤めていた会社の韓国の同僚とお酒を飲んでいた時、彼から「ケン、お前うちの会社に勤めていた時に比べて今どのくらい稼いでるんだ?」と聞かれました。彼は、「う〜ん!」と大きく顔をしかめ頭を抱えています。
その時彼が言ったセリフはとても印象に残っています。
韓国は、日本に比べ人々の起業意識がとても高く(中国はもっと高いですね。というか日本のそれが世界で一番低い、という調査もある)、彼の周りにもたくさん、すでに起業して独立した友人がいるそうです。
https://www.atpress.ne.jp/news/125692
その友人たちが、口をそろえて彼にこう言う
「もしお前の能力が平均以上なら、今すぐ起業しろ」
と。
彼とは10年近く一緒に仕事をしましたが、ビジネスマンとしてはとても優秀で人柄もいい。学歴もあれば英語もペラペラ。当然「平均」能力などはるかに超えていることは明らかでした。
2児の父でもある彼は、そういう風に友達から言われるたびに「俺も起業したほうがいいんじゃないのか?」と悩んでいるようでした(ちなみに彼は今でもその会社で同じ仕事を続けています)。
僕自身、自分で仕事を始めてからいろんなことに気がつきましたが、「平均以上の能力を持っていれば独立したほうがいい」というのは、結構納得がいく部分もあります。
例えば日本の不動産業界で言うと、全国で12万(!)ある不動産業者のうち、かなりの数がいわゆる「町の不動産屋」です。その中でも「おやじがボケッ、と一人でやってて、表に張り紙ベタベタ出して、たまたまそれを見て入ってきた客をパクッ、とやって食っている」というような「印象」の店は結構あります。実を言うとそれは決してただの印象、ではなく、実際そういう業者はたくさんいるのです。
そういうトボケタ業者でも食っていける。だとすればあなたが平均以上のビジネス能力を持っていればどうでしょうか。たぶん食っていくのは、それほど大変なことではありません。
勿論大きく儲けよう、成功しよう、と思えばまた別ですが、「独立して食っていく」だけならたぶんそれほど難しいことではないのだと感じます。それはどんな商売であっても。弁当売っても、鉛筆売っても。どんな商売でもそれなりにたくさん業者がいて、多くは合理的に経営されている、とは言いがたい状態、だが食っている。
懸命に頭を使い、情熱をもって仕事にあたれば、平均以上に競争に勝つことはできるのではないでしょうか。そのあとの成功の度合いはあなた次第。
独立して自分でビジネスをやるメリットとデメリットはどんなものでしょうか。
たくさんあるだろうし、人によっても違うと思います。僕が特に思うところをいくつか。
いいところ。
まずは「仕事が楽しい」。
辛いことも大変なこともたくさんありますが、しかし全体として「仕事が楽しい」。「やりがい」と言い換えてもいいと思いますが(そのほうがしっくりくるか)、サラリーマンの仕事と、独立した自分の仕事、は全然別物、と言ってもいいと思います。自分が全責任を負っているし、成果は直接自分に跳ね返ってきます。「仕事中にさぼって喫茶店に行っている」場合ではありません。
「自分の時間を自由に使える」
普通は独立したてはもう死ぬほど忙しいと思うし、僕自身もそれなりに忙しいのですが、しかし自分の仕事なので自分の責任でマネージすることが可能です。僕自身は、今は1週間のうち5日くらいテニスをしていますが、大体は朝5時か6時くらいから働き始め、休日と平日の区別はありません(それがいいかどうかは人それぞれですが)。
あと、僕の場合で言えば
など、たくさんあります。サラリーマン的なストレスの多くとは、無縁です。
良くないところ
「つぶしが効かない」
僕も時々不安になります。もしこの仕事が立ちいかなくなったらどうしよう、と。実際ワンマンバンドの求人にも、50歳を過ぎて自分の会社をたたんだ「元経営者」の応募は結構あるのです。
「合理的な判断」を旨として採用活動を行っていますが、そういう人は経験上では「かたくな」な傾向があり「柔軟に新しい仕事に取り組んで行くのは難しい」印象があります。
「仕事の破たんが生活の破たんに直結する」
たいてい会社の借り入れは経営者の個人保証が求められます(日本は。起業が難しい大きな理由ですね)。自分の会社が倒産する、ということは、家族の生活が崩壊する、ということと非常に近い意味を持つ場合も、実際多いです。
メリットもデメリットもいろいろありますが、僕の思いを率直に表現するならば、
「独立して仕事をすることは、ほんとにもう最高だ。いいところしかない。うまくいっているうちは」
ということでしょうか。
時々、独立を考えている友人や後輩から相談を受けます。
あまりに重要なことなので軽々しく勧めたり反対したりしませんが、「平均より上ならば」の話は大体します。そして、前に進もうとする人は全力で応援します(精神的に。陰ながら。)。
僕自身にとっては、「自分で独立して仕事をする」ということはとても自分にあっていました。もう一度サラリーマンに戻ることを想像すると、ザワッ、と、全身に鳥肌が立ちます。そういう展開にならないために、家族を路頭に迷わせないために、気力と能力のすべてを使ってこれからも頑張っていこうと思うのでした。(2017年9月20日)
]]>
JUGEMテーマ:不動産投資
日本的不动产投资 为什么投资日本地方的单家独院楼房有利
本公司的主力商品是单家独院楼房型的收益性物业,尤其以日本关东及关西的地方城市郊外地区的单家独院楼房为多[?胡睿1] 。
中国投资家对日本不动产的投资,大部分集中在东京、大阪、京都等大城市。
此类城市的知名度高,而且其中某些区域的人口仍在?加,短期内有望会升值。
在这样的情况下,为什么反而要投资地方的物业呢?
这是因为收益率佳的缘故。
在“拥有自有房产意向”较强的日本,除了一部分面向富裕阶层的住宅以外,房租设有严格的上限。因为一旦房租超过一定水平,还不如“申请住房按揭贷款购买住宅”,这样每月支付贷款更为划算。
因此,若想实现“高收益率”,就需要购置“便宜的不动产”。
那么,这些位于地方的不动产有多便宜呢?
在本公司投入主力的千叶、埼玉、茨城的“往返东京上下班有点辛苦”(但距离东京城区也就是大概40〜60公里左右)的地区,随处都是房龄在25年前后、售价在400万日元至500万日元左右的单家独院楼房。
这些物业的房租大约在5万日元至6万日元。
如果房租为5万日元,物业的价格为450万日元,简单计算得出的年收益率为13.3%。
若浏览本公司的主页便会知道,许多物业已有承租人并确定能达到该程度的收益率。
http://www.zennet.zennichi.or.jp/bukken/znbukken_member.php?gid=85674
13%的收益率!
在东京和大阪,甚至北京和上海,这都是非常难以实现的数字。
为什么住宅(而且是在东京圈)如此便宜?主要理由有两点。
1. 在日本,房龄超过20年的木结构住宅一般被视为几乎没有价值
2. 1990年代日本泡沫经济崩溃后,地方的土地价格一直在无底线下跌
例如成田机场所在的千叶县成田市。这里有许多单家独院楼房住宅林立,但其周边还有许多地价跌破1?1万日元的土地。
即使在土地如此便宜的地区,仍有许多人居住,仍存在租赁需求。
我们比较一下中国投资家的主要投资对象“整栋单体公寓”,一起来看看“地方单家独院楼房收益性物业”的利弊。
投资单家独院楼房的有利之处
1. 收益率佳
若浏览大型收益性物业介绍网站“建美家”等收益性物业网站则会立即明白,一般而言,单家独院楼房收益性物业与整栋单体公寓相比,呈现收益率高出许多的倾向。本公司的物业以已有承租人、实质收益率在12〜15%左右的物业为主,其中甚至有收益率超过20%的物业。而整栋单体公寓则难以实现这样的收益率。
2. 租赁期长
基本面向家庭,饲养宠物的情形也比较多,租赁期通常相当长。本公司的收益性物业有几十个,每年退租的情况大约只有一两个。
3. 维护管理轻松、价格便宜
提起单家独院楼房,人们常有维护管理麻烦的印象,但单家独院楼房基本上含地皮在内均由承租人管理,所以房东实际上不需要做多少事情。而且不会像高级公寓那样产生管理费等,因此从结果来看,许多情形下单家独院楼房的费用能得到有效抑制。
4. 出手容易
尤其是地方的单家独院楼房,基本上价格非常便宜。即使处于东京通勤圈,400多万日元的4LDK(四房二厅一厨)也很常见。海外人士对这样的价格似乎颇感惊讶,最近来自中国等的客户也在急剧?加。这几乎是等于或低于土地价格的价格,因此在出手时,除了作为收益性物业出售,还可作为普通居住物业出售。
5. 有可能可以出售给承租人
有些人在单家独院楼房居住一定期间后会产生眷恋,比起每月支付房租索性希望将其购买。有些房东就是以这种方式为主进行单家独院楼房投资。
6. 竞争小、租客多
除市中心的一部分地方以外,公寓的供给严重过剩。原因在于大家一直以来将建造公寓作为一种遗产税对策(听信建筑公司的花言巧语)而无视收益率。导致有大量稍微老旧、地理位置不佳的公寓即使房租只要2万日元,也完全无人问津。
单家独院楼房型的出租房数量有限。尤其是可饲养宠物的出租房较少,即使在颇为乡下的地方也有需求。总而言之,从空出房子到找到新租客的期间较短。
7. 价格稳定、风险小
尽管关注单家独院楼房投资的人有所?加,但仍然有限,观察这10年的市价行情也是几乎没变。另一方面,市中心的整栋单体公寓等的价格则完全泡沫化,正在不断无止境地上涨。当然,整栋单体公寓的价格也有进一步上涨的可能,但却不可能永远持续上涨。价格没有上涨的单家独院楼房收益性物业,其价格下跌的风险有限。
从以上几点看来,我自己也再次感到“单家独院楼房投资真是一种有利的投资方法”。
有不利之处吗?
一是单价低,如果投资金额大则相对比较费事。
而且最大的弊端是难以获得银行等的融资。
金融机构奉行先例主义和形式主义(由于是大型组织因此也别无他法),对于在很大程度上依靠个人能力且规模小的单家独院楼房投资几乎不予融资(但也正因为这样才不会造成价格泡沫,使价格稳定)。
这个弊端很明显。但我认为反而言之,对于与该弊端无关的人,也就是对于“基本上使用自有资金,以力所能及的金额进行或考虑不动产投资”的人来说,单家独院楼房投资(与整栋单体公寓相比)非常有利。
任何投资都有利有弊。
虽然六本木和新宿的整栋单体公寓投资也不错,但对于尤其追求“现金”“较小规模”“高收益率”的投资家而言,“地方的单家独院楼房收益性物业”或有探讨价值。
]]>
JUGEMテーマ:不動産投資
日本の不動産投資 なぜ地方の戸建投資が有利なのか
ワンマンバンドの主力商品は、戸建ての収益物件です。特に関東や関西、地方都市の、郊外地区の一軒家が多いです。
中国人投資家の日本不動産への投資は、その大部分が東京、大阪、京都などの大都市に集中しています。
それらの都市は知名度が高いし、また人口も場合によってはまだ増加していたりして、短期的に値上がりが見込めるかもしれません。
そんな中でなぜあえて地方の物件に投資するのか。
それは利回りがいいからです。
「持ち家志向」が強い日本においては、一部富裕層向けの住宅を除き、家賃の上限はシビアに決まっています。なぜなら、ある一定以上のラインを超えると「住宅ローンを組んで家を買ってしまう」ほうが、月々の支払が安くて済んでしまうのです。
だから、「高い利回り」を実現するためには、「安い不動産」を取得する必要があるのです。
では、そういった地方の不動産はどのくらいやすいのか。
弊社の主力である千葉、埼玉、茨城の、「東京に通勤するにはちょっと厳しい」(それでも東京区部から40-60キロ程度)エリアでは、築25年前後で、400万円から500万円くらいの戸建がゴロゴロ転がっています。
そういう物件の家賃は5万円から6万円くらい。
家賃5万円として、物件価格が450万円であれば、単純計算で年間利回りは13.3%です。
弊社のHPを見ていただくとわかりますが、すでに賃借人がついていて、その程度の利回りが確定している物件はたくさんあります。
http://www.zennet.zennichi.or.jp/bukken/znbukken_member.php?gid=85674
13%の利回り!
東京や大阪、ましては北京や上海で実現するには大変な数字です。
なぜ住宅が(しかも東京圏で)こんなに安いのか。大きな理由は二つです。
例えば、成田空港のある千葉県成田市。たくさんの戸建住宅が立ち並んでいますが、そのあたりには、地価1?1万円を切る土地がいくらでもあります。
でも、そんな土地の安いエリアでも、たくさんの人が住んでいて賃貸の需要があるのです。
中国人投資家のメインの投資先である「一棟もの」との比較も交え、「地方の戸建収益物件」の有利な点と、不利な点、を見てみましょう。
戸建投資の有利な点
大手収益物件紹介サイト「建美家」などの収益物件サイトで見ていただければすぐにわかりますが、一般的に戸建収益物件は、一棟ものに比べて利回りが大分高い傾向があります。弊社の物件でも、すでに賃借人がついていて12−15%程度の実質利回り物件が中心で、中には20%を超えるものもあります。一棟ものではこの利回りはなかなか実現できないと思います。
基本家族向けで、ペットを飼ったりする場合も多く、賃貸期間は普通かなり長いです。弊社の収益物件は何十件もありますが、退去される方は、年間に1件2件あるかどうか、という程度です。
戸建というと、維持管理が大変、というイメージがありますが、戸建ての場合は基本敷地も含めて賃借人の管理になるので、大家さんがやることは実はあまりありません。マンションのように、管理費なども発生しないため、結果的に費用が抑えられるケースが多いです。
特に地方の戸建だと、基本的に価格はとても安いです。東京通勤圏であっても4LDKで400万円台なんてザラ。海外の人にとってはこの価格は驚きのようで、最近は中国などのお客さんも急激に増えています。ほとんど土地価格、もしくは土地価格を下回るような価格なので、手放す時も、収益物件としてだけではなく、一般の居住用物件として売却することもできます。
戸建の場合、一定期間住んで愛着がわくと、家賃を毎月払うよりはいっそ購入したい、と思われる方がいます。そういうスタイルをメインに戸建投資を行っている大家さんもいらっしゃいます。
都心の一部を除いて、アパートの供給過剰はものすごいです。なぜならば、みんな相続税対策で、利回りを度外視してアパートを立ててきたからです(建築会社の口車に乗って)。ちょっと古くて場所がいまいちだと、家賃2万円、とかでも全然決まらないアパート、たくさんあります。
戸建の貸家は数が限られています。特にペット可、の貸家は少なく、かなりの田舎でも需要があります。空き家になってから新規顧客を付けるまでの期間は、総じて短いです。
戸建投資に注目する人が増えてきた、といってもまだまだ限定的で、相場はこの10年を見てもほとんど変わっていません。一方、都心の一棟ものなどは完全にバブルで、際限なく価格は上がってきています。もちろんこれ以上上がる可能性もありますが、いつまでも上がり続ける可能性はありません。価格が上がっていない戸建収益物件は、価格下落のリスクが限定的です。
と、こう書いてみると、自分でも改めて「戸建投資って有利な投資手法だよなー」と思います。
不利な点はあるでしょうか。
一つは、単価が小さく、投資金額が大きい場合は相対的に手間がかかることです。
そして最大のデメリットは、銀行などの融資が受けにくいことです。
金融機関は前例主義で、形式主義なので(大きな組織なので仕方ありませんが)、個人個人の能力に大きく依存し、また規模の小さい戸建投資にはなかなか融資をしません(だからバブルにならずに、価格が一定なのですが)。
このデメリットははっきりしています。逆に言うと、このデメリットにあたらない人、つまり「基本的には自己資金を使い、身の丈に合った金額の不動産投資を行っている、考えている」人にとって、戸建投資は(一棟ものに比べて)非常に有利、ということだと思います。
どんな投資にも有利な点と、不利な点があります。
六本木や新宿の一棟ものマンション投資もいいですが、特に「キャッシュで」「比較的小規模で」「高い利回り」を狙う投資家にとって、「地方の戸建収益物件」は、一度検討してみる価値はあるのではないかと思います。(2017年9月17日)
]]>JUGEMテーマ:不動産投資
初めての競売 占有者がいたらどうしよう。占有解除の現場から
競売で物件を取得したい、と思ったとき、まず最初に心配なのは「占有解除」のことではないでしょうか。手続き的なことはいろんなところにいくらでも書いてあるのでできないことはない。でもいざ落札して、そこに債務者が住んでいる。最初はだれでもビビります。
これから競売を始めてみよう、と考えている人のために、ワンマンバンドでの「占有解除」の現場のことを書いてみたいと思います。
ワンマンバンドでは、北海道から九州まで広く競売に参加しています。現在は平均すると月に6-7件程度、多い月では10件以上の落札があります。
競売物件には、占有者がいるものと、物件資料から「すでに空き家である」ことが判明しているものがありますが、弊社では基本的に「占有がある」物件に集中して入札するようにしているので、落札物件の8割くらいは、「落札時点では少なくとも占有状況が不明」である物件になります。
「空き家」とわかっているもの以外は、落札後まず、「今後のことを相談したいのでご連絡いただきたい」という内容の、ご挨拶の手紙を送ります。
これで連絡が来るのは2割くらいでしょうか。
連絡が取れればアポイントを取り訪問します。一度話ができていれば、初めての訪問も気が楽ですね。
しかし残りの8割は最初の訪問の段階では、だれが住んでいるのか、そもそも住んでいるのか、もしくは家自体存在しているのか(火事で燃えてしまったこともある)わかりません。
ほとんど情報がないまま、どんな人か全くわからない、しかし相当に生活に窮しているはずの、人の家をいきなり訪ねるわけです。緊張します。
話がきちんとできる人だろうか
いきなり怒鳴られたりしないだろうか
ヤクザみたいな人だったらどうしようか
不安は尽きません。
しかし
ほとんどの場合、相手のほうがもっと不安です。
話がきちんとできるだろうか
いきなり怒鳴られたりしないだろうか
ヤクザみたいな人がやってきたらどうしようか
たいていの場合占有者の人達は、これが初めての競売です(こちらは何百件も経験している)
そして彼らは「住む場所がなくなるかもしれない」という、人間として根源的な危機にさらされているのです。
何百件、占有解除の現場を経験してもいまだに初訪問時の「緊張」はなくなりません。落札物件の玄関口に立った時、僕はいつも「謙虚であること」を心に言い聞かせます。
占有者と同じ位置に立ち、占有者の話に耳を傾け、お互いにとって最善の解決策を見付けるために話をする。
そう理解すると、不安な気持ちはほとんどなくなります。
そしてドアをノックする。
占有者が出てきます。
弱い立場に立っている人ほど、初対面の相手がどういう「心持ち」でいるかを敏感に感じ取るのだと思います。こちらが「平穏」で「対等」な気持ちであれば、少し話しているうちにどんどん占有者の心が開かれていくのがよくわかります。
それからいろんなことを相談していくことになります。
勿論、世の中にはいろんな人がいますから、占有者の中には「全然話の通じない人」や「いきなり怒鳴り始める人」「ヤクザみたいな人」もいないではありません。そもそも在宅していても玄関に出てこない人もたくさんいるし。
でも過度に不安になる必要はありません。向こうのほうが何倍も不安は大きいのだから。(2017年8月6日)
]]>JUGEMテーマ:不動産投資
「飲む前に飲む」。お酒にまつわる深遠な疑問
ご存知の方もいらっしゃるかもしれないが、僕はとてもお酒が好きです。愛していると言ってもいい。
しかし、もう30年間もほとんど毎日お酒を飲んでますが、まだまだわからないことだらけ。酒の世界は奥が深い。
「飲む前に飲む!」最近始め、とても気に入っている飲酒習慣です。ウコン飲料のことではありません。たいてい週に3-4回は飲み屋で酒を飲んでいますが、最初の一杯のビールは外で飲む。
先日出張で伊香保温泉に行ったとき、あまりにお店が開いていなくて、仕方なく酒屋でビールを買って足湯につかりながら飲んだのが事の始まり(3週間前)。その絶対的な成功体験をもとに、それ以来、小倉城、名古屋城、八坂神社、熱田神宮、浅草寺、都電の大塚駅、その辺の公園、などで飲む前に飲み続けています。
これまで30年間も酒を飲み続けてきて、どうしてこの素敵な習慣が身につかなかったのか不思議です。
だいたい酒は外で飲むのが一番うまいわけです。
(人によって感じ方は違うかもしれないが)他人に気兼ねする必要がなくリラックスできるし、すきっ腹で飲むので一本のビールであっという間にご機嫌になれる。
飲み屋で飲んでも一人だとリラックスする前に何杯かのむ必要があるし、久しぶりに会う友と打ち解けるにもいくらかのお酒が必要です。飲む前に飲んでおけば心配はありません。最高の瞬間に、最高の状態で入れるわけです。
酒を飲むときはたいてい和服です。この季節、袖から吹き込んだ夕方の風が素肌をなでて生きた心地がしません。ああ、生まれてきてよかった。
「飲んでから食う」のか、「食ってから飲む」のか、というのも深遠なテーマです。このテーマだけで分厚い本が一冊かけそうですが、そういう本を、僕は寡聞にして知りません。ご存知の方は是非教えてください。
僕は基本的に「日本酒」や「ワイン」などの醸造酒が好きで、食べるのも大好きなので、基本的に「食いながら飲む」という習慣を、長く続けてきました。
しかし、アメリカなどでは「バーカウンターで一杯飲んでから、しっかり食い、その後本気で飲む」というようなことがポピュラーだし、中国などでは「とにかく飲まされる」ということもよくある。
「飲んでから食べないと胃に悪い」というようなこともまことしやかに言われているし(そうなんだろうけど)、でもお腹一杯になると酒って全然おいしくないよな。
試行錯誤を繰り返し、今のところ家で飲むときは決まったスタイルに落ち着いています。
まず、250mlの小さいビールを一本飲む。
それから、スコッチを注ぎ、軽いおつまみと一緒に飲む。
おかずが出てきて、日本酒に切り替える。
ご飯(お米)を食べる
洋食の場合はときに日本酒がワインに変わりますが、ほぼ例外なくこのパターンで飲んでいます。
でもこれが最高のスタイルか、と問われれば、否、と答えざるを得ない。これからの人生で、まだまだ追及していく余地は大いにある。
しかしだけれど、これだけははっきりしています。「酒は何も食わずに飲むときが一番うまい」。そして「一番気持ちよく酔っぱらう」。と
とすると、「酒がうまい」ということは「気持ち良く酔う」ということと同義なのか?
酒にまつわる謎、永遠に解ける気配はありません。(2017年7月2日)
]]>
JUGEMテーマ:不動産投資
「公務員」が支払うべき代償
不動産業を生業としている限り「公務員」とのコミュニケーションは避けて通れません。
ワンマンバンドの仕入れは競売がメインなので「裁判所」とは毎日やり取りをしているし、物件の登記をするための「法務局」、売買の物件調査にいく「市町村役所」、そして「税務署(!)」。
日々「公務員」に囲まれて仕事をしているといっても過言ではありません。
ワンマンバンドでは、常識的、良識的なスタッフが揃っていて、誰に対しても下手に、親切に対応することがほとんどですが、
唯一例外があります。それが「公務員」。
「公務員」に対しては親切である必要も、下手に出る必要もない。これが社長の、社員に対する教えです。全国340万人の公務員の皆さんすみません。その中には十数人の僕の友人も含まれております。
先日昼飯を食っている時ににふと考えました。
「ワンマンバンドのビジネスは今はうまく回っているが、いつ流れが逆回転して経営が立ちいかなくなるかわからない。そうしたら今更サラリーマンに戻るしかない。おそらく大きな借金を背負って。人生の最後まで俺と家族と社員がそういう事態を迎えないためには、よほど覚悟を決めて頑張るしかない。」
会社を経営し人を雇うというのは改めて大変なことだなーと。
しかし、これは多かれ少なかれどんな職業も同じなのでした。アルバイトや派遣労働者はもちろん、大きな会社の社員だっていつ会社が傾くかわからない。いいポジションにいて、いい金をもらっているほどダメージが大きかったりする。
それじゃその中で、ゼロではないけど最もリスクの低い仕事は何だろうなー、と考えると、答えは「公務員」なのでした。
「都会で一旗揚げよう」という若者を、田舎の親が「何言ってんの、公務員が一番よ」と諭す。べたなドラマを見るに付け「何言ってんだ、わからずや」と憤っていた若いころ。しかしやっぱり親の意見は正しいのでした。
そんな、世の中で最もリスクの少ない職業についている「公務員」はなんと我々の「血税」で食っているのです。
我々がへりくだる必要があるでしょうか?いやない。人として、こちらもきちんと対応しなければならないのはもちろんですが、彼らには、我々のニーズに「誠実に」「合理的に」「素早く」答える義務があるのです。
「公務員」。なんとうらやましい職業でしょうか。そんな彼らも定時で仕事を上がれば僕らと同じ一人の人間。一緒に酒を酌み交わすのに差別はありません。おー付き合いたい。(2017年5月19日)
]]>
JUGEMテーマ:不動産投資
空家問題の本質2 解決策はあるか
野澤千絵「老いる家 崩れる街」を読みました。
人口が減り続けるのに新しい家がどんどん建つ「住宅過剰社会」日本の現状と問題点、解決策を「都市計画」の観点から論じる。
開いた口がふさがらないような阿呆な議論ばかりが目に付く「空き家問題」において、本質的であり、「本当に解決するためにはどうしたらいいか」という現実感覚をもって書かれた非常に素晴らしい本でした。この問題にかかわる政治家や、既得権益を守ろうと文句ばかり言っている我が不動産業界の人々は、是非とも読んで、自分がいかに阿呆なことを言っているかを考えてほしいものです。
問題意識も解決策も、全体的にとても共感の持てる内容でしたが、いくつかこの本に触れられていないことで重要なポイントがあると思います。それはテクノロジーの進歩です。特に2点。
この本でも解決策の方向性として提示されているコンパクトシティ。人口減、税収減を考えれば、日本全国でインフラは徐々に(もしくは急速に)縮小に向かうことは避けられない。だからコンパクトシティを目指す、というのは大きな方向として間違ってはいないと思います。
しかし一方で、「人と違う生活を送りたい」「自然の中で生活したい」というようなスローライフ思考というか自然志向は、大きな、そして自然な流れです。人は効率だけでは生きられません。
FBでも引用しましたが、ウクライナのスタートアップ企業は、24時間、350万円で建てることのできる家を開発しました。
https://www.businessinsider.jp/post-1637?utm_source=dlvr.it&utm_medium=facebook
この家は、完全独立型です。もちろんアクセスのための道路は必要ですが、それ以外のインフラは基本的に必要ないのです。
こういった動きはこれからますます活発になってきます。いまでさえ350万円から。20年後にはもっともっと手軽になり、完全に自立できる家が選びたい放題、になっている可能性は高いです。
世界中の英知が「自動運転車」の実現を目指してしのぎを削っています。いつ実現するかは議論があり、正確な予想は不可能ですが、いつかは実現します。大きな流れは完全にパーソナルモビリティに向かっています。コンパクトシティを目指して、大金をかけてモノレールを整備してもそのうちだれも使わなくなるかもしれません。
勿論これらを実現するには少なくとも(空を飛ぶことが普通になるまでは)道路が必要だし、いずれにしてもある程度お金を持った人から使えるようになっていくのでしょう。
生活に必要な機能とインフラは、道路を除き極コンパクトなエリアにまとめる。
利便性と経済性を求める人はコンパクトにまとまった街に住み、自由と自然を求める人は人が少なくなって獣が跋扈する山の中に住む。
どこでも仕事ができるような社会にどんどん変化していくのは間違いないので、街に住む人も、気が向けばいつでも自然の中に入り、自然を楽しみ、仕事もできる。
こんなイメージが、我々の目指す社会ではないかと、僕は想像しています。
そんな社会を実現していくためにはどうしたらいいのか。
「老いる家 崩れる街」では、誠意のある、現実に沿った解決策が示されています。
これは、今活発に議論されているコンパクトシティの実現方法として一般的な考え方だと思いますが、しかし、「これでほんとにそうなるかな」と僕の五感は疑問を呈します。徐々にそういう方向に向かうことはできても、あまりに時間がかかる。「老いる家 崩れる街」でも再三指摘されていますが、現状は非常にシビアで、我々に残された時間は多くはありません。
今の今まで、日本の都市計画は「増分主義」によって立っていました。人口が増え、所得が増え、税収が増える。そういう社会では、社会の方向性を絞るときに「メリット」を提示するのが有効です。しかしいったん歯車が逆回転すれば、「メリット」を提示する財源は心もとなく、大きな方向転換ができるとは思えません。
僕は、本当の意味で、時代の変化に間に合うようにコンパクトシティを実現するための唯一の方向は、「デメリットを提示する」ことであると考えています。
上記のように、道路は、それが華美なものではなくても最も重要なインフラですが、それでも縮小は免れません。行政は、各自治体は、今後の道路縮小の明確なロードマップを提示する。そしてそれは、行政が最低限守るコミットメントになります。
それ以外のインフラも、きちんとロードマップを提示したうえで、それに沿ってどんどん縮小していく。
勿論現実的な準備期間は必要ですが、そうやってインフラが縮小されていけば、郊外で暮らすのは困難になってきます。そして、そうなった人を十分に受け入れられる体制を、コンパクトシティ内に整備する。
メリットではなくデメリットでコンパクトシティを実現する。いささか非人道的な話のようですが、我々の社会は、本当にのっぴきならないところまで来ているのです。
「理想は理想」「現実は現実」。空き家問題、住宅問題に限りませんが、理想だけ語り、現実的な解決を模索しない人々は、僕はとても無責任だと思います。自分のことだけ、自分の商売のことだけを考えて、将来の我々の子ども、孫の世代のことを考えない人々も同じように無責任だと思います。
「理想をもって現実的に考える」。考えるだけじゃ意味ないんじゃないの?そんなことはありません。人は常に行動し、コミュニケーションを取っています。そしてそのもとになるのは「自分の考え」であり、それはあらゆる行動において発露するのではないでしょうか。(2017年4月23日)
]]>