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競売にまつわる人々の暮らし。ワンマンバンドの基本方針

JUGEMテーマ:不動産投資

 

競売にまつわる人々の暮らし。ワンマンバンドの基本方針

 

 

ワンマンバンドのビジネスの基本は、競売で不動産物件を仕入れ、それをリフォームし、場合によっては賃借人を付け、売却する、というもので、年間で100件近くの不動産を、競売を通じて取得しています。

 

取得物件の多数は、元の所有者や、家族などが居住していて、競売にかかるくらいだから、その方々の暮らし向きは非常に厳しい場合がほとんどです。

 

 

全ての組織には、そのアイデンティティのよって立つ「理念」が、明文化されているかどうかはともかく必要だと思います。ワンマンバンドにも、小規模な所帯ですが「ワンマンバンドの基本方針」があり、そこに、

 

「社会的に弱い立場の人々にできるだけ配慮し、その生活がスムーズにいくよう努力する」

 

と規定しています。それは、個々人の人柄もありますが、ワンマンバンドの社員の一人ひとりが共有し、体現している理念であり、ワンマンバンドは「競売の債務者に優しい不動産会社」をもって自認しています(とはいえあくまで商売の範囲内であり、また悪意の占有者に対してはその限りではありませんが)。

 

 

 

 

「競売」というのは多くの人々にとってなじみの薄い世界だと思いますが、多い月には月間で1万件(!)を超える不動産が競売にかかり、競売までいかない「任意売却」を含めると、住宅ローンなどが支払えず、担保不動産を差し押さえられてしまう人の数は相当な数にぼぼると思います。僕の親戚も競売にかかったことがありますし、決して極例外的な世界、というわけではありません。ただ、多くの人の身の回りでは、通常はそういうことが起きないだけです。

 

家を失い泣く男性

 

競売の債務者の生活は、多くの場合、壮絶です。いろいろなケースがあり、程度がありますが、共通しているのは、「住む場所がなくなり」「お金がない」ということ。それから「平均的な給料を得ることのできる仕事がない」というのも、ほぼ共通しています。

 

そういう中でも、日本は最低限度のセーフティネットがあり(生活保護制度は問題だらけで、これについては項を改めて書こうと思いますが)、本人に「困難に対応していく覚悟」さえあれば落ち着いて生活していくことは可能です。話に耳を傾け、励まし、説得し、協力し、何とかそういう「ベター」な方向に進んでいけるよう、日々努力していますが、それは「人間が、自分と家族と、食べていく、ということは並大抵のことではない」ということを痛感させられる毎日です。

 

 

 

僕は、「人間は(もしくは俺は)働くために生きているのではなく、生きるために働いているのだ」と思って生きていますが、でも「お金のために働くなんて悲しいことだ」とか、「食べていくためだけに働くなんて人生無駄にしている」とかいう意見には安易にくみすることはできません。そう思って生きていくのは勝手ですが、それを人に対して発するのは「驕り」なのではないでしょうか。

 

 

 

困っている人、立場の弱い人ほど、人の親切や優しさに敏感です。ワンマンバンドの事業はボランティアではないので、時には厳しい判断もしなければなりません。というか、厳しい判断ばかりしているような。それでも、状況にきちんと向き合っている人には、できる限り良い方向に進むよう助力をしていく、という中で、感謝の言葉をいただいたり、時には涙を流していただいたり、卵やお菓子をいただいたり、缶コーヒーをもらったり、賞味期限の近づいた缶ビールをいただいたり。そういったことは、本当に、我々の日々の仕事の励みになっています。(2017年3月10日)

 

 

 

author:oneman-band, category:競売, 17:42
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